クリエイターの執念とは:ジョージ秋山先生編
さてみなさん、今回は先日亡くなられた漫画家のジョージ秋山先生の作品をいくつかご紹介して、先生の全体像についてもレビューを試みたいと思います。それでは、ごゆっくり。
まず先生の作品といえばバットマンXを挙げますが、これは有名なアメコミヒーローのパロディでもある、その事情からか一時改名を余儀なくされたこともあるけれど、今となっては藤子F先生のパーマンと並ぶべきの子供向けヒーローともいえる。
続いてはアシュラ。中世日本を舞台に、飢餓にあえぐ民衆の中、棄てられた子供が生き抜くために人を傷つけては糧を得る日々を送るも、やがては命のはかなさと慈しみを知るといった、これも先生なりの哲学が込められた作品ともいえる。
少しそれるけれど、先生が描くヒロインはほとんどが豊満で快活なレディとして描かれ、それらの作品も詳しくは割愛するものの一言紹介をしたい。
それから秋山先生の宗教観もまた独自の哲学を持って描かれ、これもまた一つの味となったことも加えて述べておきたい。
また銭ゲバ、デロリンマン、そしてくどき屋ジョーと、社会の裏側に生きるアンチヒーローたちの生き様もまた陰惨に陥らずにかつ快活に描かれていった。ことにジョーのライバルとして登場した毒薬仁も、自己顕示欲が強く悪辣ながらどこか憎めない、言ってしまえば愛すべき悪役として人々の記憶に刻まれた。
そして浮浪雲。遊び人と剣客の二つの顔を持つ主人公を中心とした時代劇漫画として永らく多くの読者に愛読されてきたことも述べなければならない。
そのような、時代に媚びない先生の姿勢がまた日本の漫画史に多大なるページを刻んだことでもあるのはこれまた述べるまでもなかった。
最後の一言この言葉で締めることとしましょう
ジョージ秋山先生、長い間お疲れさまでした。
本当にありがとうございました。
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