ガンダムSEEDフリーダム、ですか
さてみなさん、いよいよファン待望のガンダムSEEDの劇場版、ガンダムSEEDフリーダムが来春に公開される運びとなりました。
主なストーリーはやはり原作SEEDデスティニーの続きの物語で、やはりそんなに年がたっていないみたいな感じがします。
たしかにそれはそれで期待はしたいのですが、やはりデスティニーがダミーの主人公たるシンを立てつつ最後にキラで決めた事情があるので手放しで喜べないのが編者的な正直なところ。それでもこれはこれで楽しみたいとは思いますが。
さてみなさん、いよいよファン待望のガンダムSEEDの劇場版、ガンダムSEEDフリーダムが来春に公開される運びとなりました。
主なストーリーはやはり原作SEEDデスティニーの続きの物語で、やはりそんなに年がたっていないみたいな感じがします。
たしかにそれはそれで期待はしたいのですが、やはりデスティニーがダミーの主人公たるシンを立てつつ最後にキラで決めた事情があるので手放しで喜べないのが編者的な正直なところ。それでもこれはこれで楽しみたいとは思いますが。
さてみなさん、今やもう一つのガンダム伝説ともうたわれるビルドファイターズシリーズ。
その最新作たる『ガンダム ビルドメタバース』が今秋ネット配信される運びとなりました。
気になるストーリーは一人のガンプラ少年がネットの世界で世界中のつわものをはじめ今まで活躍したレジェンドたちとも対戦し成長していくといったもの。こういったまさに夢の対戦も楽しめるのがビルドシリーズ最大のウリということで、今作ではそれが十二分に表れている作品ともいえる。
はたしてその戦いの果てに何があるのか、10月までお楽しみ、といったところで。
さてみなさん、今年最初のホームページ更新は、機動戦士ガンダムSEED CRISISよりPHASE3:とりかえす命をお送りいたします。
先のささやかな英雄同士の対峙から、今や大西洋連邦の議員となったサイが提示したデータディスク。そこから大いなる人類の復興計画とサイ自身の贖罪から生じた一人の女性の復活劇をここにお送りする運びです。そこから編者自身が考察する、SEEDにおける“命のものがたり”にもつながることでしょう、と述べておいて、それでは、ごゆっくり。
ちなみに指定ページの行き方は、ホームページから
ENTER>アニメ・テレビ番組・映画>機動戦士ガンダムSEED CRISIS>PHASE1~7
となっております。
グエルとの決闘を再び制するも、彼に求婚されることになるスレッタ。にべもなく断って去っていくスレッタ。結局振られることとなったグエルはどうなるのか、そしてスレッタ、ミオリネは。
融資先の各社から今回の事態を受け今後のことに釘を刺され、たいそう御立腹のヴィム。一方のスレッタもグエルの件を再び問われ困惑を禁じ得ない。そのグエル、ミオリネのもとを訪れ先の件での謝罪をする一方で先の件でスレッタには素直になれない。たしかに彼なりに気持ちの整理もままならないこともあろうが。
変わってMSの演習授業。教習用のMSにての実践訓練だというが。その演習に際しスレッタはメカニック等が用意できずに不合格となる。一方のチュチュ、先のふわふわの髪の少女、あれでよくヘルメットに収まったなと勘繰りつつそれなり準備してたかということで、ともかく彼女の演習だが、順調に進めていく中、突然視界が閉ざされその先の地雷に引っ掛かってしまう。その際に彼女をあざける他寮の生徒の姿を見かけるが、おそらく彼女らの工作の仕業と見抜くも今はどうすることもできないが。
結局スレッタと一緒に追試と相成るも、スレッタの方はメカニックやオペレーターについて訪ねんとするもこれもままならない。そこにニカたちが近付きスレッタも彼女を訪ねんとするも彼女もチュチュの件で手が回らなかった。その代わりに地球寮に案内されるスレッタ。ヤギやらニワトリやらが飼っている獣舎が併設された、学園から半ば隔離された施設の中寮の生徒たちを紹介されるが、先の件でご機嫌斜めのチュチュに追い返されるのだった。
一方で度重なる失態で父の不興を買い続けるグエル。スレッタの方も追い返され途方に暮れる中エランが訪れる。半ば彼に誘われんとするがそれをミオリネが阻む。父親の縁の御三家の息がかかってるだけあって油断ならない相手である。そこで自身がメカニックに名乗りを上げる。校舎の中に居を構えるが生活そのものは雑だったミオリネの自室。さておき学業に関しては非凡な才能を発揮していたが。ともかく彼女のサポートで次回の実習にあたるのだが。
そのころ地球では昨今の宇宙からの搾取のために住民たちが苦しい日々を過ごしていた。抗議の声も強硬な実力で制圧される様を地球寮の生徒たちも苦々しく見守っていた。同じくチュチュは故郷の知人たちとの連絡を取っていたが。そしてスレッタ、ミオリネから学校に来た目的を問い、水星に学校を造ると応える。ひとまずの目的がそれだが、本当の目的というのはやはり彼女の知るところではないのか。
明けて実習の時間、昨日と同じく絡んでくるチュチュに向かっていくミオリネ。何とかスレッタが取り繕わんとするが。そういえば先の生徒がMSに何か小細工をしていたようだが。
ともかくも再試験が開始されミオリネのサポートでスレッタが試験にあたるが、やはり途中視界が閉ざされていく。教官の指示で中断もできずそのまま試験を続行せざるを得なくなったが結局時間切れで不合格となる。
続いてリトライを刊行しミオリネの指示で歩を進めんとするも視界がおぼつかないままに不合格を重ねていく。
たまらずチュチュが抗議する中、ついにスレッタも心が挫けただ泣きじゃくるのみとなった。ミオリネの叱咤もままならずに。
スレッタの失敗を嘲笑う女生徒についにチュチュも怒りを爆発させ一人を殴り倒す。もう一人との乱闘にもつれ込み、スレッタの制止もきかずに結局二人目も殴り倒すに至る。
今回の結果がスレッタ、チュチュともに後日再試験と相成り、煩わしさを禁じ得ないチュチュに対し、ニカは痛快さを感じスレッタを地球寮に招かんとする。ここにきてチュチュもスレッタを受け入れんとし、スレッタも新たな居場所を得るに至る。
なんとか隔離室から抜け出せたスレッタだが、ここにきて決闘を躊躇するきらいがあるもひとまずハッパをかけるミオリネ。まあ結婚についてはいろいろ問題はあるが、前にも言ったようにあくまでも形式のことだろうから。
一方のグエル、使用するMSの性能に関していろいろ文句もありそうだが、父親の言いつけならばそうも言ってはいられない。彼自身の実力を越えるところがプライドにも抵触しているのは確かなのだが。
着替え中のスレッタは母プロスペラと通信での会話を行い、ガンダムと魔女について聞き出すが、そのプロスペラ、素顔はいたって普通だがこれもいかに。
さておき学園でのスレッタもニカにエアリアルについていろいろ聞き出されるが、これについては彼女自身もそう応えられるわけでもない。
そこにグエルが現れ前回の決闘の無効と次回の決闘の相手が自分だと告げる。スレッタは相変わらずだがグエルは闘志みなぎっている。先の𠮟責で気が立っているだけに。
一方で何やらの資料をヴィムに手渡すプロスペラ、サリウスもデリングを通じプロスペラの動向についてシャディクとともにさらに探りを入れんとする。さしあたりシャディク自身はミオリネを探らんとするが。
肝心のスレッタ、ミオリネとは相変わらずぎこちないが、そこに現れたエランに対しては連絡先の交換やらお友達になるやらとひとまずいい線言っていると思うが。そのエラン、決闘委員会のメンバーとしてスレッタを呼び出さんとするなど冷めた態度を取ってはいるが。
その決闘委員会、シャディクのひとまずの歓待と待ち構えたグエルに怯えつつも、まずは宣誓の儀が取り行われる。スレッタはミオリネへの謝罪、グエルはミオリネ本人をかけ、決闘の儀は結ばれるに至る。
直後取り巻きにからかわれ激昂しかけるもスレッタがひとまずなだめ、彼女なりに闘いの意義をグエルに語る。グエルも表面上煩わしく思いながらも感じ入るきらいがありそうだが。その上でジェターク家の誇りにかけこの決闘の勝利を己に誓うのだった。
かくして決闘は取り行われ、出撃にあたるスレッタにミオリネが自分のナンバーを登録するとともに、あらためて決闘の意義を告げる。一方のヴィムも当社のMS性能を確認する名目で決闘に立ち会う。その際弟にMSの工作をたしかめるが。
ぎこちない口上で相手のグエルを苛立たせつつも、両者闘いの火ぶたが切って落とされる。
まず着実な砲撃でグエルを狙い、かわしつつグエルも応戦する。しかし放ったランスやシールドなど、グエルの見知らぬ性能で攻勢をかける。これこそヴィムが仕組んだ性能でもあるのだが。続いてのグエルの攻勢をかわすスレッタだが、こちらも支援機にて阻まれる。結局他者(というか父と弟)の力で決闘を進められることに憤りを隠せないグエル。そんな時廃熱処理のスプリンクラーが降り注ぎ、肝心のビームを減衰させる。これもヴィムの思惑でもあるが。
そうこうと剣戟戦に持ち込まれるスレッタ。みるみる追い込まれる中、ミオリネが決闘中止を求めるも、これもルールの範囲と却下される。これもまた企業間の実力がモノを言うということか。そこでミオリネもスレッタのサポートということでスプリンクラーを止めることになるのだが。
そしてスレッタ、ミオリネの、陰ながらエランの期待に応えるべく何とか防戦に専念するが。やはり敵の性能で追い詰められてしまう。
しかしミオリネによって取り巻きの工作を突き止め“雨”を止めることができた。こうして反撃に転じビーム砲撃によってみるみる追い詰めるスレッタ。一方で追い詰められるグエルも父の発破にて自分の実力が信じられないことにさらに憤りを禁じ得ない。それでも最後の意地とばかりにエアリアルの斬撃を受け止め最後の攻勢にかかる。そんなグエルの意地とそれに根差した強さを感じ入りつつ自分の想いをグエルにぶつけるのだった。
こうして互いの意地と誇りをかけた最後の勝負はスレッタに軍配が上がり、先の退学の件は取り消しとなった。しかしこれでスレッタ、ひいてはエアリアルの疑念は晴れたわけではないのだが。
さしあたりこの決闘の勝利を喜ぶスレッタとミオリネ。一方敗れ去ったグエルは何とスレッタに結婚を申し込むのだった。
今回の決闘にてグエルを退け、ミオリネの婚約者に選ばれたスレッタ。しかしあくまでも形式上で、やはり本音はグエルはもとより父デリングからの解放、そして地球へと向かうためでもあった。
しかし決闘が終わるや否や、突然のジャミングとともにカテドラル管理局のMSに包囲され、そのままエアリアルとスレッタは拘束されてしまう。誰もがかのMSエアリアルを差して呼ぶ、GUND-ARM:ガンダムと。
エアリアルとスレッタに対する憶測が流れると合わせるかのごとく、スレッタ自身にも執拗な尋問が執り行われていた。この事態に上層、そして総裁のデリングが動き出す。
後日無効となった決闘を通じ、スレッタに対する批判や同情も流れ、ジャディクら決闘委員会もひとまず動向を見守ることにするのだが。
一方ミオリネが温室を修繕中に弟のラウダたちが顔を出し、取り巻きがスレッタの処遇について言い出してきた、その言葉に鬱陶しく思いつつこの場を離れる。
そんな中ニカたちアーシアンすなわち地球出身者は水星のシン・セー社について調べているうち、他の生徒に爪弾きにされていく。ニカとしても余計な争いは避けたいが仲間のチュチュは納得していないのだか。
戻ってミオリネもスレッタに面会を求めるもにべなく拒絶され、さらには父から学校の退学と新たな結婚相手を決める旨を知らされ激昂し飛び出していく。そこに通りすがりの婦人が引きこもるミオリネに顔を出し、以前果たせなかった地球への脱出の便宜を図らんとするのだが。
ひとまず輸送艇で脱出をはかるミオリネ、デリングもその対処を言い渡しつつ審問会の準備にかからんとする。
その一方でグエルは父ヴィムの叱責を受けていた。そのヴィムのもと、シン・セーのプロスペラ代表が訪れる。その仮面の彼女はたしかにどこか面影があるのだが。さておき彼女、先の審問会に関連ありでヴィムに交渉を持ち掛けるというのだが。
逗留されたスレッタに食事を差し入れたのはエランだった。よほどおなかがすいていたか、度重なる尋問がこたえたのか、涙ながらに食べ続ける。そんな彼女に興味があると告げるエランの真意やいかに。
その審問会にて、座長のデリングはプロスペラにかつての魔女なのかと問う。対するプロスペラもあくまで魔女の機体:ガンダムではないと主張するのだが。
先の決闘にてのデータからそれに近いデータを検出されるも、これも技術的に違うと主張していく彼女。
あくまで嫌疑をかける幹部たちに自らの義体をひけらかし水星の過酷な環境での必要な技術でもあると主張するも、デリングの判断でかのMSをガンダムと見なされる。たしかに彼ならずとも見え透いていた主張と思うのだが。
いずれにしてもエアリアルの処分が決まろうとしたとき現れたのは、娘のミオリネだった。地球行きの途上貸しを作る形で立ち寄らせたというのだが。
そのミオリネが父デリングが余りに身勝手にルールを変えると抗議するも、自らの力をひけらかし娘の意見を遮らんとする。この時点なら単なる権力志向者に見えるがこれもいかに。
そんな重圧にミオリネも父に決闘を挑まんとする。そこにヴィムとプロスペラがそれぞれの機体、すなわちエアリアルとの再戦を提案する。
ややあってスレッタのもとになんとミオリネが飛び込んできた。結局決闘は承諾されることになり、スレッタ、そしてエアリアルの進退をかけた闘いが始まろうとするのだ。
宇宙空間にて敵を屠り去る赤い機体それがエアリアル、スレッタの敵となり得るのか。
先のPROLOGUEから数年後のこと、学園への編入にあたり、準備に余念がない一人の少女、彼女こそスレッタ=マーキュリー。辺境の地たる水星からやって来たのだ。
その彼女スレッタは先のPROLOGUEにてのエリシアが成長した姿だというが、それについてはさまざまな憶測がある、でもそれはさておき。
入港途中で衛星外郭にて漂流者にあわてて救助しようとするスレッタ。そのうろたえようはかつての幼子とはまるで似ても似つかないのだが。
ともかく船から発ち、その漂流者に近づくも、もう少しで脱出出来たと文句を言われる始末、何から脱出せんとするかはともかく、あまりいい出会いではない二人の少女だったが。
ともかくもアスティカシア高等専門学校に到着したスレッタは、頭頂部にハロを乗せたナビゲーターに案内され校舎に向かう。そこは人とMSが共存するまさにMS工学の最先端の学園であった。
女生徒ニカの案内を受けるスレッタもやはり対応がおぼつかず、ただただ言葉をつまらせるばかりであった。
他の女性ともからかわれつつもひとまず打ち解けられるも、さきに救助した彼女にも顔を会わせることにもなった。
そこに何やらの警報が鳴り響き、おそらく校外のフィールドにてMS2機の戦闘が繰り広げられる。学園内が承諾した決闘だというが。その一人グエルのMSが相手MSを圧倒し勝利を納め、その様を呆然と見守るスレッタも巻き込まれそうになるが。
そしてそのグエル、件の少女ミオリネを手に入れんと豪語する。当のミオリネも不愉快げに去っていく。これは何かあるというのか。
庭内の菜園に戻ったミオリネを訪れるスレッタ。先の決闘はミオリネ自身をかけてのものだったという。その決闘そのものもミオリネの父デリングが定めたものだという。
ベネリットグループの本拠地にて、総裁のデリングが系列社の処分を行いつつ娘にも監視を付ける報告を受ける。たしかに彼自身手に余る娘であるのだが。
戻ってミオリネが育てたトマトを受け取り、それを頬張るスレッタ。ミオリネの母が作った品種だという。
そこでスレッタも母親から水星の改良のためにと学園によこされたというが、はたして。
そこにあのグエルが現れ、ミオリネを自分たちの寮に無理矢理引き入れんとする。先にミオリネもそれが嫌で学園から脱出せんとしたのだったか。なおも拒絶され腕ずくでものにせんとするグエル。取り巻きはともかく、周りの人たちもなに食わぬ態度、おそらくデリングの監視役もそうだろうが。
そこでスレッタが意を決してしかし及び腰ながらもグエルを止めんとし、成り行き決闘を申し出るのだった。
こうして様々な人々の思惑をはらみつつスレッタとグエルの決闘は執り行われる。一方でベネリット内部でもデリング排除の陰謀が執り行われんとしていた。
戦術試験区域にて対峙する2機、しかしスレッタはそれを見守っていて、彼女のエアリアルに搭乗していたのはミオリネだった、先にスレッタの端末を操作してのことだったのだ。戦闘が開始されミオリネも武器で応戦するが、その威力に対処しきれなく、やがてはグエルに圧倒されてしまう。一方でグエルの父ヴィムもデリングへの陰謀も実行されんとするが。
ミオリネのエアリアルのもとに駆け付けたのはやはりスレッタ、自分の家族と言い切るスレッタもミオリネからコックピットを奪い返す形で搭乗する。ここに来て本気モードに移行したか。ともかく決闘は続行され、血気盛んなグエルに本気を出したエアリアルもビットを展開し応戦、シールドの防御から展開しての砲撃でグエルを圧倒、ついには頭部のアンテナを撃ち取った。
決闘に勝利したスレッタ、しかしそれはなんとミオリネの婚約者に選ばれることでもあるのだ。それにともないヴィムの陰謀もひとまず中止されることにもなるが、はたしてこの先どうなるというのだろうか。
さてみなさん、今回から始まる水星の魔女のレビュー、先の鉄血も問題作だったけれど、今作もかなりの問題作との触れ込みということで、まずはこれからのストーリーの根幹をなすPROLOGUEをストーリーを追って述べたく思います。それでは、ごゆっくり。
闇の中、何かの装置を機動せんとするパイロットらしき女性、幾度か軌道を試みるもすべてうまくいかない。やがて起動実験の終了を告げられ悔しがる女性パイロット。それをなだめる主任らしき初老の女性。続いて幼い女の子が迎え入れる。その子も件の機体が動かないのが気になるようなのだが。このエリィと呼ばれた女の子は今日が4歳の誕生日だという。
この世界において宇宙に進出した人類が身体機能の低下に対するための身体補助システムとしてGUND-FORMATなる技術が確立されるも、早い話サイバネティックス技術ということで倫理的な問題ありと物議をかもしており、やがてはそれが軍事技術に転用され、GUND-ARM、略してガンダムと名を冠する機動兵器・モビルスーツも確立された。しかしこれまた技術的に問題があって人的損失もバカにはならない。さらには地球、諸惑星間の軍事バランスの影響もありその存在もある意味危惧されていたのだ。
それをよそにエリィの両親水入らずで誕生日パーティを開こうとするのだが。
エルノラたちの危惧どおり、評議会サイドでは件のオックス社の排除を目論んでいた。
誕生日パーティーは程なく進められるかに見えるがエルノラの左手が異変を起こす、彼女の腕もGUNTの義手だったのだ。調整を済ませるも今度はナディムか本社の連絡を受けなかなか進められない。
その本社から、評議会の陰謀が伝えられる。それと同じく一隻の輸送船が入港せんとする。
ややあってエリィが件のMSのもとを訪れる、そこにはカルドが待ち構え、試しにルブリスとのコンタクトを試みされる、実際ルブリスに話しかけるエリィの一方で、評議会の会見の報せがもたらされる。それはGUND-ARM、すなわちガンダムタイプのMSの開発を凍結するとのものだった。同じ頃入港した輸送船から謎の一団が基地を襲撃し、同じく接近する戦艦からも数機のMSが発進する。戻ってデリングの演説が始まり、同じく基地の襲撃も進められる。
エリィとエルノラを気遣いつつ、ナディムもMSで迎撃にあたる。敵MSとよくよく渡り合うが、やはり体への負担はバカにならない。それでもその負担すらたのしんでいるきらいを感じるのだが。そこに先に僚友を撃たれたウェンディがMSで加勢し再び攻勢に移る。しかし敵も新型のMSを投入し、血気盛んなウェンディをまずは討ち取っていく。
一方で襲撃者はカルドにも銃口を向け、対するカルドもGUNDの未来への希望を唱えつつ抗わんとするが。
そして戦火はルブリスのエリィのもとにも広がりそこにエルノラが駆け付け、一緒に脱出せんと試みんも、実際に動かしたのはエリィであることにエルノラも驚愕する。
攻防ともに完璧な攻勢でルブリスはエリィの指示で敵MSを撃破していく。エリィは誕生日のろうそくと同じとはしゃいでいるが、その本当の意味を完全には理解していないだろう。いずれは理解していくのだろうが。
そこにケナンジもあらわれ、エリィたちを徐々に押していくも、そこにナディムが体を張って食い止めエルノラたちは戦域を離脱する。それを見届けたあとでナディムも力尽きるかのごとくMSの機体を爆散する。エリィに向けられたバースデーソングとともに。それは折しもエリィの誕生日の4本目のろうそくのごとくだった。
そしてデリングは宣言する。「すべてのガンダムを否定する」と。
そして数年後、大いなるガンダムとそれを操る魔女の物語が始まるのだった。
さてみなさん、今回のクレイドルエンドは、今やさまよえる難民と化したジオン残党の家族たち。安住の地を求める彼らの安全のために奮戦する者たちの活躍を描く運びとなりました。そして今までの争乱にケリをつけんとする者の想いをここにお送りする運びでもあります。それでは、ごゆっくり。
ちなみに前回までのストーリーはひとまずここに(都合により一部割愛)。
第2話:生きるということ(その1)
第3話:継ぐものたち(その1)
第4話:月で待つもの(その1)
第5話:ガンダム、行きます!(その1)
第6話:忘れられた地で(その1)
第7話:古き友来たる(その1)
第8話:老兵は語らず(その1)
第9話:リッド奮戦
(その1)
第10話:宿敵の刃
(その1)
第11話:望まれし子
(その1)
第12話:アルセス・リターンズ
(その1)
第13話:蠢くものたち
(その1)
第14話:父と娘と
(その1)
それでは本編をば、あらためてごゆっくり。
オットー=ミダス
独立機動部隊ロンド・ベル所属、ネェル・アーガマ艦長として、ラプラス戦役を戦い抜いた古強者である。
しかし現在、とある理由で軍籍を離れ隠棲している彼が、同じく隠棲生活を送っているミコット少尉を通じて、オデッサ郊外の某所にてキッカと会談を取り付けることとなった。
某所の酒場~連邦軍兵士のなじみの店ながら主人が会談の場を取り繕った~にてキッカがクムとライエルを伴って訪れ、敬礼で迎え入れたミダスにキッカたちも敬礼で応える。
早速ミダスが話題を切りだす。
「やはり、残党狩りと称しての難民狩りなのですか」
「左様です、大佐」
ミダスの出したお茶に口を潤しつつ、彼が提示した問題についてキッカが応える。
ラプラス戦役、地上トリントンの惨劇を受け、蜂起した旧ジオン軍残党の家族子弟が、これ以上の抵抗を断念し、一部の遺族が安住の地を求めてジオン共和国へと移住を決めた矢先、先述の残党狩りと称してのいわゆる人狩りが横行していたのだ。
「まさか、彼らが先の戦役にてネオ・ジオンに加担したのは事実だとしても、その親族にどのような罪が・・・・・」
キッカはふと言を止める。そういえば一年戦争後の情勢〜残党狩りにかこつけての復讐~長じてティターンズの勃興につながったこと〜を考えれば何ら考えられぬことでもなかった。
「まったくですな、歴史は繰り返すといいますが、彼らの帰順についてもいくらか問題もあるとはいえ」
「・・・ここはセイラさんやミネバ姫にも働きかけてはみましたが」
一旦紅茶で潤してから感慨するキッカに、ミダスも同意の言を述べる。
「そうですな、しかしその点に関してはあせることもありますまい。当面はそれら暴徒について注視すればよろしいのですが」
「ミダス艦長は何かお気づきなことがおありですか」
紅茶を含みつつミダスも応える。
「それは大佐もご存知ではないですかな」
ふと、キッカの脳裏にあの不敵な若者と、血気盛んな少女の顔が思い浮かぶ。
「そうですね、我々もできるだけ見守っておきましょう」
「そうですな、先の事件にて我々もいろいろ知りすぎたということて半ば軍を追われている立場ゆえ、表立った行動もままならないのですが、こうしてこの重要な情報をもたらしただけでも肩の荷も降りました」
「それは何よりです。ですがこれからのこともありますのでどうかお気をつけて」
「なんの、我が部隊も備えは怠りありません。ところでどうです、お茶をもう一杯」
「はい、いただきます」
と、差し出されたティーポットに自分のティーカップを差し出す。最後はささやかなティータイムを過ごして。会談は平穏に済ましたのだった。
「やはり、君も赴くのか、ジュドー」
月のグラナダ、財団支部に赴いたカミーユも旧友ジュドーに問いかける。
「ああ、アフリカ当たりで調べをつけたいんだ。知り合いも苦労しているから」
「それはいいんだが、あれが使えない以上、それに準ずる機体も用意できるんだが」
もともと試作機でありかつてジュドーの愛機だったダブルゼータ、戦役終結後にアナハイムに返還され、次世代機の研究開発のために解体されたのだ。
「なに、そうそう大規模な戦闘も行われないようだから、今のやつで事足りるさ」
「そうか、君にもしものことがあれば今後の計画に支障もあるから、くれぐれも気を付けてくれ」
軽くうなづきつつ、ジュドーは支部を後にする。残ったカミーユも本社への帰途、ふと天を見上げつつつぶやく。
「真に必要なのは人が生きるべき処、か、それに比べれば、ニュータイプの件など取るに足らないな、フォウ」
一方のジュドーも、輸送艇が待つ宇宙港に向かう途上、誰かにでもなく語りかける。
「今人々は疲れ切っている。次の歴史のためにやはり休みが必要ってことかな、そのために俺が一肌脱がなきゃ、そうだろう、プル、ハマーン」
おそらくは今までの自身の戦いは無駄になるかもしれない。しかし新たなる時代のためならば、これも望むところだと、カミーユもジュドーも思っているのだったが。
いずれにしてもこれで一つの時代が終わる。それを想えば感慨すら覚え、ひとまずはそれに心を委ねてもいいと思っていた。いずれ続いての行動も起こさねばならないにしても、であるが。
一方某海中の潜水艦にて情報を整理するミコット。そこにはミヒロがひそかにミダスの命を受け現在の状況を伝えに来てそのまま彼女の協力を担っていた。
そもそもが戦役時から仲が良く、ミコットがミネバ側についてもそれは変わらなかった。
「どうかしら、状況は」
「はい、前よりもひどい状況で彼らを金づるにして儲ける人たちも後を絶たないようです」
今までに戦役で人の死を目の当たりにし、今まさに多くの人が危機に陥ろうとしている中でミコットの心も痛む。それをミヒロが、そしてミネバも理解して、彼女をサポートをする形で今回の護衛計画を進めることになる。
加えてミヒロが一つの提案をする。
「いわゆる私兵集団の中でも実力のある人たちに計画の実行を持ち掛けたらどうかしら」
「それは、一体」とミヒロの提案に説明を求める。
「いずれもキッカ大佐も認めた人たちよ。ことに一方のリーダーがかのビスト財団ともつながりがあって、アルベルト氏ともいくらか戦力の提供もあったから」
ミコットも得心する。それらは彼女も知り得ていた者たちだったのだ。
「そうですね、その人たちとコンタクトを取れれば」
「もっともそちらの方も彼を寄越して対策にあたるんでしょう」
「はい、そこはタクヤやジンネマン艦長が当たっていますから」
「いずれにしても一安心だけれど、それだけに作戦は一刻を争うからね」
ミヒロの言葉に頷きつつ、ミコットも今後の動向を見守ることにするのだが。
一方でアルセス一党も、かの人狩り連中の情報を入手していた。
「兄貴、奴さんの情報が届きましたぜ」
レトーの報せに静かに席を立つアルセス。
「そうか、敵の規模は、まず聞くまでもないが確認のためにな」
と、レトーから敵の情報を記された紙片を渡される。
「連邦のマンハンターだったら苦戦は免れないが、この程度なら何とか対することはできる。しかし問題は」
「同じ情報を入手した者たちとの連携ですかな」
「ええ、まず問題はないとは思いますが、実際の作戦にあたるに、まず敵を退けるのはもちろん、避難民の無事を最優先の課題とします」
「まあ前者はいいが後者に至っては少し面倒なのも正直なところ。そこに彼らの連携も求められるからな」
マツナガの懸念にジョアン、アルセスが順に応える。しかし続けてアルセスが、
「だが、それについては問題はないだろう、今回優秀な指揮官が寄越されるというから」
その言にマツナガとジョアン、そしてレトーやリッドも重く頷く。ことにティクバも軽く頷いた後に天井を、その上の空を見上げるかのごとく想いを馳せるのだった。
一方でリンダの一党も同じ情報を入手し、アルセスとの連携についていろいろ話し合い、魅せるところは魅せる、といった作戦進行でまとまり、宇宙にて任務の進行中のガランシェールでも、ミコットから伝えられた情報をもとに一機のMSが出撃にあたるのだった。
こうして三者三様、というより四者四様、五者五様の想いを込め、地上でのささやかな作戦が繰り広げられつつあった。
さてみなさん、今回オルフェンズDAWNのストーリーをお送りする予定ですが、編者のスケジュールの都合と健康状態、しかしなにより現在進行中のウルズハンズのストーリーとの兼ね合いもあり、ひとまずは見合わせる運びとなり。この場を借りて今まで語られなかった設定を述べることといたします。
もともとオルフェンズDAWNの物語はある程度「原作へのリベンジ」の要素も含まれています。たしかに世界の歪みに呑み込まれて終わるも、暁に代表される次代への希望が描かれ、それなら彼が前作(原作)の落とし前をつけてもいいじゃないかということで制作した次第です。
そんな彼を中心とするMSがどのようなものかをあらためてご紹介いたします。それでは、ごゆっくり。
ちなみに今までのストーリーもこの場を借りて紹介したいと思いますので、ご興味があればそれらもお目通し下さい。
第1話:暁に立つ
第2話:汚名
第3話:世界を知れ
第4話:アステロイドの猫
第5話:テイワズの息子
第6話:マクギリスの遺産
第7話:散る命、守る命
第8話:鉄血の志
第9話:クアールのガンダム
第10話:再び赤き星へ
第11話:出会いと再会と
第12話:復讐こそ我がのぞみ
第13話:明日への誓い
第14話:女神再臨
第15話:ラスタル・エリオン
第16話:天のいかづち
以上をもとに今回の設定補完をお送りいたします。あらためてごゆっくり。
ガンダムバルバトス・フェンリル:マクギリス・ファリド事件末期の、いわゆる鉄華団殲滅戦において大破したバルバトス・ルプスレクスをギャラルホルンが回収した機体で。両腕部をダウンサイジングしかつ高機動化し、さらに厄災戦にて保存していたハシュマルのテイルブレードを合わせ、背中から両肩部に二基装備することとなりあたかも翼が生えている感さえある。さらに最近研究を進めていた高振動化プログレッシブブレードを装備、さらにバルバトスとともに回収したパイロット、三日月・オーガスの脳を疑似阿頼耶識システムに組み込み、パイロットである暁・ミクスタ・オーガスの操縦補助を担う役目を負う。主な武装は先述のツインテイルブレードに加え、先に暁が回収した大型メイス~鉄華殲滅戦において放置されたもの~がある。
ガンダムグシオン・ミッドガルツ:鉄華殲滅戦において大破したグシオンリベイクをGHが回収した機体で、両腕部のいわゆる隠し腕をリベイクの2基から4基に増設し、更には先述のプログレッシブブレードに加え、後に装備される貫通弾キャノンを装備、攻防一体の戦闘を得意とする。さらにグシオンとともに回収したパイロット、昭弘・アルトランドの脳を組み込み、パイロットであるラッシュ・ミディの操縦補助を担う。
ガンダムフラウロスヘル:事件初期のGH艦隊戦にて大破したガンダムフラウロスをGHが回収した機体で、外見上の装甲こそは先のフラウロスとは変わりはないものの、ある程度の高性能化を施され、さらには同じく回収したパイロットであるノルバ・シノの脳を組み込み。パイロットの菊千代・カッサバの操縦補助を担う。主な武装として二門の高出力発射装置を装備していてほぼ“ダインスレイヴ”と同等に近い威力を誇る。
レギンレイズ・ジュリアカスタム:かつての殲滅戦においてバルバトスを討ち取ったとされる当時新世代型のレギンレイズのカスタム機にさらに改良を加え、さらなる重装甲、高機動化を目指した指揮官用MS。主な武装として蛇腹剣ジュリアンソードを二門装備し、攻防一体の布陣を擁する。当初このカスタム機にパイロットであるアルミリアと名付けようとしたが、当人が固辞しジュリアの名をそのままにまさに動く要塞として敵を圧倒する機体足りえた、はずだった。
クアール・ロディ:正式にはマンロディのカスタム機だが、パイロットのクアール・カデルの趣向により頭部に巨大なセンサーを取り付けており、その姿はまさにネコ型の機体として一部マニアの好感を得ている。主な武装として巨大なメイスも獣の手の衣装を施しているが、これまた一部マニアには“猫の手”とか“肉球”とかの呼称で親しまれているとか。歳星におけるMA攻防戦により大破、そのまま遭難したのをたまたま通りがかったGH艦隊に回収されるも、このまま破棄と相成った。
カッサバ・ファクトリー:かつての“事件”後に発足した、(公式に)事件前に脱退した鉄華団のメカニック、ナディ・雪之丞・カッサバを社長とし、専務のユリウス(ユージン)、常務のリチャード(チャド)、工務部長の山崎(ヤマギ)を中心に、火星圏在住の生活困窮者の救済を目的に発展していき、後にゴルドン商会壊滅を受け、アトモス商会、後に加わるザックが後を継いだロウ社とともに火星圏の発展に大いに貢献する。
桜農園:ビスケットたちの祖母、桜・プレッツェルが営んだ農場を、クッキーたちの留学中、桜の死後にロウ社社長ザックが譲り受け、後にクッキーたちの帰郷とともに拡大した農地とともに彼女たちに引き渡した。以後彼女たちがザックへの恩義でロウ社の傘下に入りながら広大な農地を経営する形となる。
以上先のストーリーでも語られなかったことをこの場を借りて述べました、あらためてDAWNのストーリーも佳境に入り、暁が次代を担う器と認められるかの戦いが繰り広げられる運びとなりますが。その前にウルズのウィスタリオとの関わりもあるのかを見極めたいところですので、もう少し間を開けてからの掲載となりますがその点をご了承ください。それではまた。
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