ガンダム

今更ながら機動武闘伝Gガンダムについて語る

さてみなさん、今回はガンダムシリーズの中でも名作あるいは迷作ともいえる機動武闘伝Gガンダムについて軽めながら語りたいと思います。それでは、ごゆっくり。

Gガンダムといえば今までのガンダムの時代及び世界観を一新したストーリー、いわゆる“アナザーガンダム”の先駆となった作品である。もっとも前作のVガンダムとその前のF91もファースト以来、1年戦争とそれに連なる戦記から一新しているともいえるのだが。

主なストーリーの骨子は、今までの戦争よりもむしろ戦闘を重点に置き、つまりはモビルスーツ:MS同士の格闘技がメインとなっている。それでも根本はガンダム特有の戦記ものとおおかた変わりはないと思う。その上で往年のスーパーロボット路線も踏襲したバトルアクションの王道を行っていた。

続いてキャラクターにては、主人公ドモンは今までの主人公に対して純粋に熱血な若者といったキャラだった。ついでいえば血気とも一線を画している。つまりは典型的なスーパーロボットの主人公ともいえるだろう。

そのドモンの傍らにはヒロインのレインがいて、はじめ半ば彼の監視役を買っていたが、やがては後述のアレンビーとの張り合いを経て最後宿敵デビルガンダムにとらわれながらもドモンとの愛に結実し、見事打ち倒したのだった。

そのアレンビーは初めドモンのライバルとして、後に敵の兵器として利用されつつも、すべての試練に打ち勝ち、ドモンとの恋を忍びつつ新たな恋に向かおうとする姿もやはり感じ入るものがあった。

そして宿敵の一人にしてドモンの師たる東方不敗との激闘はガンダムシリーズを(というよりロボットものアニメを)通じて歴史に残る名ドラマとして名を残すだろう。

このようにいろんな意味で名作となったGガンだが、それ以降は当然ながらまた従来の戦記ものが専らとなり、バトル中心の展開はビルドファイターズ(ことにトライ)を待たなければならなかったのだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ビルドファイターズ新作、ですか・他

さてみなさん、複雑な想いとともに鉄血のオルフェンズが最終回を迎えてはや1月、昨今Gレコのプロジェクト再開やら、ビルドファイターズの新作やらとガンダム関係の話題が伝わったことでしょうが。今回はそれらの話題と雑感とともにお送りいたします。

まずビルドファイターズ。歴代のガンプラを対戦させるというある意味夢の対戦をアニメでお送りするという企画が人気を博し、これまた続編が期待される中での今回の話題と相成りました。はたして肝心のお話はいかなるものか、セイとレイジ、それからセカイたちの活躍やいかにといった期待を持ちたいとは思うけれど。

ここでもう一つ提起したいこと、ビルドファイターズをはじめTVゲームのVSシリーズにて鉄血系の機体はいかなる戦いを見せるか。というよりビーム兵器があまり効かずほとんどが肉弾系といった武装。でもゲームの世界ではそれなりに調整はされているとは思うけれど。ひとまずガンダム関係の話題は当ブログではこんなところで。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

特別予想企画:機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズDAWN(仮題)第1話

いさてみなさん、今日から懐かしのアニメレビューをお送りする予定でしたが、やはり最終回の展開を受けて、半ば思い付きと出来心からの勢いでオルフェンズのそれからのストーリー予想を書き上げ、ここに掲載する運びとなりました。

様々な意見を残して最終回を迎えた鉄血のオルフェンズ。編者としても半ばこういった結末もありかと思う一方、やはり歴史的帰結としてはどうかといった思いもある。

例えばギャラルホルンに抗い続け、やがては力尽きるといったシチュエーションは、その後の新たな秩序の形成とともに、ぶっちゃけいえばガンダムダブルオーの第1期最終回と同じような展開ともいえる。もっともあの時の刹那は生き残ったけれど、オルフェンズの場合ダブルオー2期の刹那のポジションを暁が受け継ぐといったところか。

ともかくも新たなる時代には新たなる戦乱、わずかな希望も次代の絶望の苗床といったガンダム的展開を考慮に入れて、それでも希望に向けて戦い抜かんとする暁たちの活躍を期待してストーリーを組んだつもりですが。とりあえずは読むもよし読まぬもよし、場合によっては忘れてもかまわないといった想いもあります。

ひとまずはこういったところですので、それでは、ごゆっくり。

 

第1話:暁に立つ

マクギリス・ファリド事件、ヒューマンデブリ禁止条約締結からさらに時は流れ、多くの犠牲の中で、しかし力づくで築かれた秩序と平和は、わずかながらもほころびを生じつつあった。

まず一人の男が地球の刑務所から出所した。男の名はライド・マッス(声:中原茂)。かつての鉄華団の生き残りと目され、裏社会で怖れられた男であった。彼は司法取引の末、終身刑を言い渡されるも恩赦によって今の出所に至ったのだ。そんな彼をギャラルホルンの輸送機が迎え入れる。

木星圏テイワズではマクマードの死後、アジーが代表の座に就く。お袋さんと慕われる彼女のもと更なる発展がなされると思いきや、今まで抑えつけていた敵対勢力が組織を追われた不満分子と手を組み、徐々にテイワズを脅かしつつある。それでも彼らにも希望はあった。ここ最近になってようやく建てられた名瀬の墓標を前に、彼の息子たる一人の青年が佇んでいたのだ。

火星においては、厄災の申し子と怖れられた三日月・オーガスの子、暁・ミクスタ・オーガスが、弟分のラッシュ~ハッシュとは遠縁で同じ町の出身~と、雪之丞の次男たるもう一人の弟分とともに近所の悪ガキとして名をはせていた。

彼には夢があった。いつかこの宇宙(そら)を駆け巡って名を上げ、その上で馬鹿笑いできるようになりたいという夢が。

彼らは来る日もMW~阿頼耶識システムを参考にした外部制御システムを搭載した~を乗り回して界隈を走り回り、近所のチンピラを懲らしめつつ、やりすぎを元鉄華団の大人たちにとがめられたりと、半ば好き放題の生活を送ってきた。

一方で鉄華団の評判は、かつての“事件”当初は前後の報道から“事件”に加担した暴力組織と称されていたが、“事件”以前の彼らの活動と、以後のユージンたちの活動から次第に再評価されつつある。これは当のギャラルホルンも黙認したことに加え、アーブラウにおいて下院議員として地歩を固めつつあるタカキ~議員選出に先立ち、彼自身阿頼耶識被術者と明かした~や、ある程度裏社会の抑えとなった元鉄華団ライドの存在もあった。

暁たちはそんな彼らと同じように、それでいて彼らとは違うやり方で夢をかなえんとしたのだが。

そんな満たされない日々の中、一人の胡散臭い老人が現れ、3人に3機のMSを見せる。それはかの悪魔の再来と呼ばれたMSであった。

かつての戦いの後、ギャラルホルンによって封印されたはずのその機体、老人の思惑はともかく、それぞれがガンダムフレームのMSに乗り込む。当然阿頼耶識システムは外されているも、代わりにとある男たちの脳からプログラムされた疑似阿頼耶識がそれぞれ組み込まれていた。

「案外残酷だな、エリオン公のおっさんも。また母さんたちが心配するな」と暁はつぶやく。

ともかくこの3機でいつか大宇宙(おおぞら)を暴れ回れるとラッシュたちは喜ぶも、暁はそれをたしなめる。

「俺たちはそこらのチンピラとはわけが違うんだ。母さんやクーデリア先生、ユージンのオジキたちの教えを忘れたのか」

「とにかく乗るんだな。すべてはそこから始まるんだぜ」

と老人にせかされるまま乗り込んだ3人。しばらくしてまず暁の機体が、その後にラッシュたちの機体それぞれがひとまず起動した。ラッシュたちがぎこちない動きに合わせ。暁はかつての父の機体をはじめからうまく操縦できた。

「うまく動かせたよ、バルバトスを、次はどうすればいい、父さん」

暁のつぶやきに、誰かの声が響いた気がした。

(お前の思うがままにすればいいよ。だが決して俺のようになるな)と。

「うん、分かったよ、父さん」と暁もその“声”にわずかに応える。

「やはり血筋だな、三日月。それからエリオン公、本当にこれでよかったのか」と老人もそれを見守りつつ独語する。

荒野を走行する3機のガンダムフレームのMSはやがてかつての鉄華団基地跡へとたどり着く。

しかし異変を察知し駆け付けたユージンとチャド、そしてアトラは夜明けの空に映えるMS、バルバトスとグシオン、フラウロスを目の当たりにし驚愕する。

「バルバトス、どうして、三日月いぃぃぃぃ・・・・・!」

次第に涙をあふれさせついには号泣するアトラ。しかしバルバトスの暁も、母の様を見て驚愕する。

「母、さん・・・ごめん・・・・・」

暁の目にも一筋の涙が流れ、そのまま動きを止める。再び三日月の言葉が暁の脳裏に響いた感がした。

(そうだ、お前は俺とは違う。俺たちができなかったことを、これからお前がするんだ)

いつの間にかアトラの傍らに老人が立っていて、ユージンがその老人、トドに詰め寄る。

「おい、どういうつもりだ、クソじじい!」

「これからが面白くなるんだよ、暴れ回って時代を切り開いた三日月たちのように、今度はあの坊やが未来を切り開くんだよ」

と、トドは不敵に応える。ユージンも突き飛ばすしかなかった。

 

後に暁・ミクスタ・オーガスは語る。

「我が父は、世界を分からなかったバカな男だった。だがわたしはそんな父を誇りに思い、その誇りを背負い、世界を知り戦い抜いたのだ」

その暁の戦いはここに始まるのだった。

 

 

といった展開を考えたのですが、この後、テイワズの青年とともに宇宙を駆け巡りながら、数多くのライバルや災厄の遺産との対峙、地球アーブラウではタカキの政争に巻き込まれたり、ギャラルホルンでは満を持してジュリエッタ、そしてラスタルとの対面。やがては世界を本当に脅かす力に立ち向かい戦い抜くといった展開が待ち受けることでしょう。
ひとまずはこんなところといたしましょう。それではまた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

最終話:彼らの居場所<ガンダム 鉄血のオルフェンズレビュー>

ついに脱出用のトンネルは開通した、しかしハッシュが斃れ、仲間たちも次々斃れる中、三日月はユージンたちをさがらせ、最後まで踏み止まると告げる。ついで昭弘もダンテをさがらせる踏み止まる路を選ぶ。

かくて三日月と昭弘、バルバトスとグシオンで圧倒的な敵に立ち向かう。もはや勝敗は決しているもなおも立ち向かう三日月たちに浮足立ち、次々倒される。やはり勝ち戦で気が緩んだゆえのことか。

そこにイオクが出撃し戦況を打破せんとするのだが。

一方で脱出用トンネルに待ち受けていたのはライド。オルガのことで自分のせいと悔やむ彼をメリビットは自分たちの生をつないだことに感謝しつつ彼を労うのだった。

ユージンたち後続が脱出せんとしたまさにその時、上空からダインスレイブが発射され、さしものバルバトスとグシオンは大ダメージを受ける。もはや通常の攻撃では倒すことができないと踏んだが、あくまでその2機が目的で、被害も最小限と抑えるための集中砲撃だったのだが。

ダインの砲撃を受け手負いの三日月。無意識の中に彼が物心つく頃を思い出し、バルバトス、ついでグシオンも再び起き上がる。それぞれの凶暴な本能をも起き上がらせるかのごとく、敵MSを屠っていく。

満身創痍のグシオンにもイオクが立ち向かう。しかし昭弘は彼自身の災いの遠因の名を聞き、それこそ彼の敵と認め、最後の力を振り絞り、部下の攻撃を受けつつもイオクを討ち取って、自らも力尽きていく。

そして三日月と立ち向かうジュリエッタ。もはや大義なき戦いと断じるも三日月にはそれには意に介さず、最期の最期まで抗い続け、そしてまさにギャラルホルンにとって厄災の悪魔のごとく戦い続けていった。そして三日月は気付く。オルガとともに目指した路はすでにたどり着いており、あとは残された者たちに託すと言わんばかりにその動きを止める。その様を認めたジュリエッタによって、バルバトスの討伐を宣言する。こうして戦いは終わったのだ。

 

月日は流れ、地球と火星、それぞれが新たなる秩序を形成した中、まずギャラルホルンはセブンスターズの旧体制が崩壊し、ラスタルが新たなる代表となる。火星は地球の各勢力の影響が弱まり、クーデリアが火星の代表となった。そしてその二人によってヒューマンデブリの禁止条約が締結された。

本来敵役の一人たるラスタルについては今となってはあれでよかったかもしれない。前にも言ったけれど彼も彼なりに世界の秩序、ひいてはそれを守るための力としてのギャラルホルンが必要で、マクギリスとひいては鉄華団はそのための必要悪であり、いかなる手段を使ってでもそれらを排除しなければならず、それがなされた後これ以上の争乱も殺戮も無意味だと知っていたのだ。そしてひとたび秩序の形成がなされた今となっては彼もまた新たなる時代には必要だろう、今の時点では。

ジュリエッタは先の英雄としてラスタルの腹心としての地位を確保し、今や戦いから解放され、一人の元戦士としてのガエリオを訪れる。彼もマクギリス、そして鉄華団に対するこだわりとともに闘いの呪縛から解き放たれたようだ。

生き残った鉄華団の面々はそれぞれ新たなる生活を送ることとなった。鉄華団はひと時時代の徒花となっても、それを忘れない者たちによって語り継がれることだろう。

それからメリビットと雪之丞はすでに子宝にも恵まれていて、あとテイワズもアジーの手助けもあって勢力も拡大していった。もちろん不満分子も幾分一掃されていっただろうが。

蒔苗は寄る年波には勝てなかったが、ゆくゆくはタカキがその後継となることでこれもまた次の時代の布石となるだろうか。

そういえばノブリスはあの戦いの後、姿をくらましたライドたちによって討ち取られた。そのライドたちもこの後本当に社会の裏道を歩まねばならないだろうが、どこまでも生き続けてほしいのもある程度の希望だろう。

そしてアトラと幼子の暁、やはり本当にできてたのかと述べておいて、戻ってきたクーデリアを迎えていく。いずれは暁を中心に新たなる物語が紡がれることだろうと述べておいて、ひとまずこの物語は幕を閉じる。

繰り返すけれどそもそも空っぽの存在だった三日月が自分の居場所を求め、それが満たされるまで戦い抜いたのがこの物語の意義というべきだろうか。

そしてそれは彼自身満たされた願いであって、これも繰り返すが彼らの想いは暁たち次の世代に受け継がれるだろう。

しかし今はこの言葉でシメさせて頂きましょう。

この物語に関わったすべての人に、そしてこの連載記事を見て頂いた方々に、どうもありがとうございました。

 

そして暁・ミクスタ・オーガス 

我々は君の到来を待っている、かもしれない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

第49話:マクギリス・ファリド<ガンダム 鉄血のオルフェンズレビュー>

絶望的状況の前に活路を見出したかに見えたが、突然の襲撃でオルガが凶弾に斃れた。やはりノブリスの差し金だったか。

一方で通信がつながったトンネルから鉄華団の面々にもその凶報はもたらされた。誰もが慟哭する中三日月にもそれは知らされた。それを前に三日月は。

遺された団員たち。哀しむ暇もない中、三日月が団員を集め、オルガの想いを告げる。オルガの意志を継がんと告げる。その鬼気迫りつつ悲壮な決意に誰もが感じ入る。ともかくもオルガは彼らの中にまだ生きていて、それを皆が果たさんとするというか。

その黒幕たるノブリス、ラスタルとの交渉する中、自らの安泰を確約させる。たしかに前期のフミタンの件もあり、ラスタルはともかく彼をそのままにさせるのは誰もが納得いかないだろうが。

さておきそのやり取りでジュリエッタは自らの境遇に恵まれているとラスタルに告げる。それでもラスタルは彼女が嫌う胡散臭い大人の一人と返すが。それでも彼女にとっては尊敬すべき人物でもあるのだが。ラスタルもまた今の秩序をより良き方向へと導く大義があるのも知っているけれど。

きたるべき時までトンネル掘削を進める中、出撃を希望するデルマを制し、生き残るよう言い渡す昭弘。その心に改めて感じ入りつつ受け入れるデルマだった。一方獅電部隊の少年兵を率い、残された白い獅電~本来オルガの乗機たるそれにユージンが乗り込むのだ。そしてメリビット、彼女も脱出組として雪之丞と再会を約束しつつ別れを告げるのだった。こういう大人の男と女のやり取りも結構いい雰囲気だが。

そして三日月、何をすればいいとオルガに尋ねんも、すでになすべきことは、否はじめから分かっていたのだ。オルガとともにいることが成すべきことだということを。

ついに総攻撃が始まった。数で劣る中味方を逃がさんと奮闘する三日月たち鉄華団。一方のマクギリスも部下をトドの手引きで下がらせる。やはりこのオヤジも生き残る可能性も出てきたか。最後まで憎めないオヤジだったが。

一旦は自らの負けを認めつつも最後の抵抗とばかりにラスタルに特攻をかける。彼が望む混沌の中の闘争。それこそが彼の求めることなのか。

地球でのファリド邸、アルミリアを戻そうとするガルスに、断ちがたい想いからアルミリアは彼の罪を共に背負わんとそれを拒む。やはり彼を本気で愛し彼の帰還を待っているか。

そのマクギリス、縦横無尽にアリアンロッド部隊を翻弄する。やがて手に負えないとガエリオに任せる形となる。ガエリオのキマリスと激闘を繰り広げていた。ガエリオも自分を意に介さないマクギリスに食い下がる。やがてバエルを己の意地と背負ったアインの想いでひとまず沈黙させる。

地上では敵の猛攻でハッシュが討ち取られてしまう。駆け付けた三日月に自分の持ち場と救援を拒む。それは兄貴分の代わりに鉄華団で名を上げんとし、三日月に及ばないと知りつつも彼の後を死ぬまで、否死んでも追い続けんとしたが故の彼の意地だった。それに感じ入り三日月も力尽きたハッシュを見送るのみだった。

深手を負いながらもラスタルを討ち取らんと艦橋へ向かうマクギリス。しかしガエリオがそれを阻み、あらためて真意をはからんとする。しかしはじめから育った環境が違う彼ら、あくまで力しか信じないマクギリスの真意を理解しつつも、しかし否定しきれない彼の腕の中で、マクギリスはこと切れる。マクギリスの死を確認し、ラスタルも最後の詰めにかからんとするのだが。

それにしてもマクギリス、はじめのうちは大義と野心とともにこの世界を変えんとすることを編者も期待はしていたが、結局バエルという力のみを求めて世界を引っ掻き回すのみとは、これも興ざめではないのか。相手も相手で切り札がダインのみの力押しであっさり勝敗を決せられたというのもこれまた興ざめか。そしてアグニカやバエルの秘密も結局闇の中になってしまったか。まあそれもさておきだが。

悪態をつきつつ最後の命令を果たさんと奮戦するユージン、そして昭弘たちもそれに倣う。そして三日月、彼も最後の戦いに臨まんとするが。

はたして鉄華団、三日月の戦いの末にあるもの、それはささやかな希望の路につながるのか、それとも見せかけに秩序の前にうたかたの夢と帰すのか。答えは次回の最終回を待つしかない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

第48話:約束<ガンダム 鉄血のオルフェンズレビュー>

鉄華団本部を取り囲むMS群。離反したザックも逃げられないことを思い知らされる。出撃の指示を待つイオクの連絡を受け、あとはラスタルの到来を待つのみだが。連絡先にはノブリスの名も。それからそれらを見守る人も、そしてガエリオ、マクギリスと三日月。マクギリスは三日月の真意を問うも、すでに答えはオルガとともにという言葉で出ていたのだ。その意味では彼の意志も固いか。

膠着状態の鉄華団は対策を考えるも、ひとまず脱出すること、相手の目を反らしつつ送電線のトンネルを利用する手を取る。まずは生き残ること、誰もが不安を訴えつつ、改めてオルガについていくことにするが。そのトンネルは案の定ふさがれており、文字どおり手で掘り進むしかないのだが。

トンネルの復旧を急がせつつクリュセへの道をつなぐ。そこにマクギリスは少数での突破を提案する。ひとまずは彼自身が乗り出すのだ、彼自身の野心のために。

脱出に際しアトラが拒否するも、アトラの子のためにとクーデリアが説き伏せ、ひとまず折れる。一方でマクギリスが己の理想を語りつつ三日月を誘うも、理屈は無用と切り返す。

入れ替わりにオルガが顔を出し、これからの作戦に際し三日月の銃を借り受ける。かつて空っぽの彼にわずかな恐れを抱きつつ彼とともに行こうとしたオルガの原点を語る。あの時からの帰結はいまだ見えないが。

出発の際、三日月とふれ合い別れを惜しむアトラとクーデリア。ハッシュも思わず目を背けるがどこまで事情を知っていることやら。

一方で引き続き待機を命ぜられるイオクのもと、マクギリスが突出していく、自らの意地と命で戦端を拓かんとするが、マクギリスもあえてその挑発を受けすかさず退ける。しかしマクギリスにとってはイオクは進んで死なせる価値すらなく。他のMSもバエルの敵ではないが。孤軍奮闘するバエル、マクギリスは三日月のバルバトスと対比して生き方が違うと言っているが、それでもある程度は共通しているところもあるけれど。そうこうしているうちオルガたちはクリュセへと走る。

トンネルを掘り進むハッシュたちのもと、ザックも観念して作業を手伝うことになる。こういったところも腐れ縁故なものなのか。

こうしてオルガたちはアトモス商会の事務所へとたどり着く。そこで初めて情報遮断の裏事情を知る。表立っては鉄華団の降伏拒否を契機に、はじめから一気に殲滅せんとするのだ。ここでやはりノブリスが敵となったのも明らかになったが。

そんな中、蒔苗が隠ぺいの工作を、そしてアジーがタービンズの後を継ぎ地球への移送に力を貸すという。そんな蒔苗のもとにはタカキの姿が。彼も肩身の狭い思いの中蒔苗が面倒を見ていたか。ここにきて希望の光が見えたかにみえたが。

出立に際しオルガとクーデリアが話を交わす。かつては青臭い理想を述べるお嬢さん、かたや血気のみの若者が、今や大切な仲間同士としての絆を確かめ合うのだった。しかし破滅の罠がオルガに降りかかる。おそらくノブリスの手の者が襲撃してきたのだ。対してオルガは何とライドをかばいその銃弾を受ける。三日月の銃で刺客を退けるも深手を負ったオルガ。

オルガにとっては火星の王などどうでもいい、仲間たちとともにいつまでも歩き続けそしていつかは倒れる。そんな生き方がオルガの本当の生き方と告げて、そして、オルガは倒れていった・・・・・。

そして残された三日月は。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

第47話;生け贄<ガンダム 鉄血のオルフェンズレビュー>

火星に戻ったマクギリス・鉄華団連合。しかし火星駐留部隊のプロトが彼らを拒絶した。とはいえ今後の行動については傍観を決め込む。今までの義理もあり、彼自身も未だ天秤をかけ続けているといったところか。あと亡命中のイズナリオがマクギリスの秘密を語ったというが、さすがに己の恥部は語れなかっただろうし、もし知りえてもラスタルは無視してもいいかもしれない。肝心なのはマクギリスが何の縁もなかったことを知りえるのみであったから。

この場に来て今後の対策を練るオルガとマクギリス。あくまで彼らの実力を頼ると告げるももはや戦う意味を持てないオルガだったが。ここに来て自分たちにとっての今までの敵、そして本当の体は何かを考えるようになってきたか。他の団員もいっそマクギリスを見捨てんとするもオルガは捨てきれないでいた。マクギリスもひとまずオルガには従うとは言っていたが。そんな中地球から今回の事件に関してマクギリスとともに鉄華団も危険組織との報道がなされた。これもラスタルの差し金であるのは間違いないが。

そのラスタル、イオク、ガエリオとともに最後の詰めをはからんとする。そこにイオクが出撃許可を出すも、それをまずは退ける。それでも今更ながら己の使命に目覚めるイオクだが、今までが今までなのでどう転ぶことやら。

火星の英雄から一気にお尋ね者となった鉄華団、肩身の狭い思いのクッキーとクラッカー、それを案ずるアトラのもとクーデリアが訪れ、彼女が育てた花を前に佇む三日月のもとに向かう。花を見やる彼の気持ちに何かを感じているクーデリアだが。

経済的な困窮の中、アドモス商会におけるノブリスの融資を打ち切られる。もともと彼は潜在的な敵なのでこの措置は当然なことだが。そういえば彼とは別にマクギリスのもとにはモンタークってやつもいたな、あと自称右腕と名乗るオヤジもまた。

ここに来てオルガは団員に団を離れる否かを問う。大半が残る中、ザックが離れることを告げ、ハッシュがとがめるも三日月がたしなめる。オルガもそれを認め結局数人が離れることになった。去りゆくザックに対しデインも先にいろいろ手を汚してきたのも語られたが、あんななりでも人生経験が故というのか。そしてザックもこれからのことで怖かったということで。

そしてそれらを見守る雪之丞とメリビット。彼らもまた鉄華団以外に居場所がなくなったのはたしかだが。

今更ながらとマクマードにも交渉を付けるオルガ。もはや関わりがないと告げながらもラスタルとの交渉をつなげんとするオルガの願いを承諾する。やはりマクマードも断ち切れないとは思っているか。

そして三日月のもとにクーデリアが訪れ。二人きりの会話の場を得るが、ここにきて三日月の子供を育てるようにと告げるが、当然当惑するクーデリア。そういえば先にクーデリアに何かを告げんとしたが、これが本当ならある意味えらいことだろう。そこに当のアトラも入ってきてクーデリアにも作るように呼びかける、って本当にいいのか。ともかくも3人で抱きしめあい、クーデリアはひとまずアトラをはじめとするすべてを守らんとしていた。

とりあえずはクーデリアに自分なりの約束を取り付けることで心置きなく行動を起こせると三日月も踏んだのだろう。

一方でラスタルとの交渉に臨むオルガだが、対するラスタルもマクギリスや彼ら鉄華団を、自分たちの権威とかりそめながらも世界の秩序のため、おそらく自分の最後の地歩固めのために生け贄とするというのだ。更に追いつめられたオルガだが、話を聞いていたユージンたちは最後までオルガについていくと改めて告げる。

ここにきてメリビットやデクスターもひとまずの資金を集めることができ、クーデリアも蒔苗を頼って潜伏を持ち掛け、ともかくも彼らを守らんと奔走していたのだ。

しかしアリアンロッドは団本部までにも迫ってきた。こういうのはラスタルも手が早かったが。しかしそれを待ち構えたマクギリスは一体。はたしてオルガたち鉄仮面の命運やいかに。

今回三日月も先の事情をはじめこうも意志を顕わすのもたしかに珍しいことだが、これも人間的に成長したといってはたしていいものなのか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

第46話:誰が為<ガンダム 鉄血のオルフェンズレビュー>

シノが放った起死回生の一撃、しかしジュリエッタの妨害もあって無情にも失敗に終わり流星号も宇宙に散った。さらなる絶対的窮地に立った鉄華団ははたして。

シノを案ずる三日月にさらにジュリエッタが襲い掛かる。対する三日月も静かな怒りを顕わす。

一方でシノの回収を命ずるオルガをユージンが制する。シノの戦いを無駄にしないためにも。そしてホタルビの最後の仕掛けのためにも。こうしてイサリビは撤退を開始する。

バルバトスの猛攻にラスタルへの忠誠のみで喰らい付かんとするも、もはや戦闘マシンと化した三日月の前には歯が立たず結局は討ち取られる。それでも最期まで留めんとするが、ユージンの撤退の指示で後退するバルバトスに振り払われる。

そしてえい航したホタルビが爆散、妨害物質をまき散らし攪乱に成功。ひとまず撤退には成功するのだが。

そんな中もマクギリスとガエリオの激闘は未だ続いている。それを見守るしかない石動もホタルビのチャフで撤退の指令を出す。

同じ阿頼耶識の機体、かたやアインのサポートがあるガエリオに対し、先のアルミリアとのやり取りで受けた傷で動きが鈍ったマクギリスはその隙をつかれ追い詰められる。

そしてとどめの一撃を放つキマリスに、石動が体を張って受け止め、マクギリスもひとまず脱出する。それを利用されたが故と告げるガエリオに石動も今際の際に生まれによる不遇を語ったうえでマクギリスへの忠誠を貫いた。それでもアインの想いを背負っているガエリオはその想いをまやかしと断ずる。これも世界を変える想いの違いが故に。

こうして被害を出しつつ撤退に成功する鉄華団とマクギリス一派。

一方でひとまずジュリエッタを回収したガエリオ。彼女も重傷ながら無事だがやはりただでは済まないだろう。そんな彼女を回収したガエリオもマクギリスを討ち取れなかったことを謝するもラスタルはまだ次の一手を打っているようだ。

敗走の途の鉄華団たち、そんな中でマクギリスから連絡が。その一方ヤマギを案ずる雪之丞の言葉も受け取れないヤマギ。その一方で戦いがまだ終わらず、更なる絶望的状況に悪態をつくザックにハッシュたちはもはや戻れないとも返す。そんな憎まれ口を叩いているザックだがユージンの叱咤でちぢこまるのはまだかわいいところがあるか。

変わって帰還できたものの腕を失ったことで戦うことが難しくなったデルマ、そこに昭弘が労いの言葉をかける。もはや残された兄弟分として生き残ったことだけでも十分だったのだ。それにデルマもただ感じ入るのみだった。

再びマクギリスとの作戦会議に臨むオルガたち。そこで火星の戦力を合わせて反撃をはかるというが。あくまでも鉄華団の底力を頼りにしているのだが。そんなオルガも先と同じ想いながらも今度は手を出しかねていた。ともかくも一党は火星へと向かう。

一人佇む三日月をザックが訪ねるがアトラが引き止める。三日月もまた彼なりにシノたちを悼んでいるか。

治療層のジュリエッタを見舞うガエリオ。改めてバルバトスの脅威を感じる彼女は、人を超えての強さ、悪魔の名の戦闘マシンとしての彼をあらためて思い知りつつ、あえてガエリオの前で人としての強さを護ることを誓う。

そして斃れていった仲間を想うオルガにヤマギが叱咤をかける。そのやりきれなさにユージンが労いをかける。今更ながらも本当の家族以上の関係である鉄華団の仲間たちその中でヤマギにとってはシノは家族や兄弟以上の仲だというそういうある意味太い絆、それ以上とも言い難いけれど、ともかくシノの分まで最後まで守ることを使うヤマギなのだが。

その一方でこれで最後といった自分の言が嘘となったことを気に病むオルガだが、その責を三日月も感じていた。今までに至った道を三日月が、そして仲間たちが導いてくれたこと。今まで自分が引っ張っていったと思っていただけに。しかしオルガは迷いを吹っ切れた。本当に最後の戦いを終わらせるために。その帰結が如何なるものになろうとも。

一方でマクギリス一派を追う立場のアリアンロッド、しかしラスタルは火星でも手を打っているという。というかやはり手を回していた。それは火星に到達したマクギリスをプロト支部長が拒絶する形で顕れたのだが。まあ彼自身両てんびんにかけた上でマクギリスの真意で踏ん切りをつけたということか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

第45話:これが最後なら<ガンダム 鉄血のオルフェンズレビュー>

鉄華団にとっては最後の戦いと信じる、ギャラルホルン内部抗争はついに勃発した。

まずアリアンロッド本隊はマクギリス率いる革命軍を叩き分断をはかる。続いてジュリエッタ隊は鉄華団そのものに狙いをつける。オルガの叱咤でも返しきれない猛攻も、さしもの三日月もやはり辟易気味か。

ついに分断された革命軍と鉄華団。その上でジュリエッタの本命は三日月のバルバトス。これもラスタルの策だけありたしかに足止めにはなるけれどよくよく抑えているか。そのうちに防衛戦が破られイサリビにも被弾してしまった。

石動も出撃し押し返さんをする革命軍、しかし突然の後退信号。しかし味方の期待に不穏な動きが。それに搭載されるのはダインスレイブか。なんと内部からの工作で間者によるダイン使用を口実に自軍のダインで一斉射撃。この攻撃でライザ率いる革命軍はほぼ壊滅。続いての砲撃で鉄華団、ことにシノのフラウロスもまともにダメージを受ける。そして直撃を喰らい戦闘不能に陥ったホタルビを放棄するに至る。

敵の大半を撃破したラスタルは傍らのイオクに「ダインはこうして使うものだ」と言わんばかりに彼なりの戦略を語る。

それにしてもあくまで暴徒鎮圧を口実にダインまでも使用する。その上で戦力の立て直しと秩序回復を建前に自らの地位を確立する。ここまではラスタルの思惑通りだが、何せ相手はマクギリス。彼にとっては何をしでかすか分からない相手でもあるのだが。

圧倒的不利の中鉄華団も戦力を立て直さんとするが、中でもダメージ著しいフラウロス、流星号のシノは未だ闘志を失ってはいない。

一旦は後退を考えたオルガだが、ユージンたちの叱咤で思いとどまり、そしてシノが起死回生の策があるという。それは前に配備されていたスーパーギャラクシーカノン。つまりフラウロス用のダインスレイブでもあった。それで敵旗艦を狙い撃ちをするという。

整備のヤマギも無謀な作戦と危惧はしているが他に方法はない以上それに賭けるしかない。その上でシノに生きて帰ってくるよう告げ、シノもそれに応えるのだが。

一方ライザを失った革命軍は戦意を喪失しかけるがマクギリスのバエルが出陣する上で一間戦意を取り戻す。しかし彼らの前にはガエリオ、そして偽装を解き本来の姿を取り戻したキマリスが立ちはだかる。それを阻む石動、所詮は利用されていると告げるも彼の忠誠は揺るがない。こういった人の心はやはり理屈では測れないところもあるのだが。いずれにしても、そこにもダインの洗礼が待っていた。

その一方、ホタルビを盾に特攻するイサリビ。すべてはギャラクシーカノンでラスタルを討ち取るため、迎撃するMS隊をかいくぐり、敵艦砲やダインに耐えつつ、まさにすべてを最後の大一番のために撃ち込むのだ。

そして放たれた流星号のギャラクシーキャノン、しかし無情にも標準をそれ艦橋をかすめてしまい、流星号も特攻むなしく散っていく、消えゆく流れ星のごとく。しかし絶望的な戦いはまだ終わらないのであった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

第44話:魂を手にした男<ガンダム 鉄血のオルフェンズレビュー>

ギャラルホルンの内乱に際し地下に保管されたガンダム・バエルを手にしたマクギリス。一方自らの正体を明かし彼の打倒を宣言するガエリオ。

それと同じくガエリオ保護のいきさつを通じマクギリスの罪状を語る。それらの報せに動揺するアルミリア。今まで信じてきたものの正体を知るには幼すぎるだけに。

一方オルガたちはライザに今の状況を質すも、とりあえずライザも組織の事情をかさにはぐらからさざるを得ない。すべてはマクギリス次第といったところか。

今まで阿頼耶識は子供のころからの施術でしかできないとはいっていたが、つまりはあれも不完全な技術の上でということで。本格的な施術はアインを実験体に、今までの研究の成果といったところか。それでマクギリスにも阿頼耶識が組み込まれてといったところか。

その阿頼耶識を無用の長物ということでギャラルホルン内部ではタブー視してきたとか。

ともかくもバエルを手にしたマクギリス、それに対するガエリオとラスタルの演説の件で動揺する本部内、そんな中他家の老人を力を背景に説き伏せんとするマクギリス。当然難色を示す老人たち。ことにボードウィン卿はガエリオ殺害に関する事情から拒絶の意を示す。それを抑えてギャラルホルンの完全掌握を要求するのだが。

帰還したガエリオを迎えるラスタル。ラスタルも彼なりに組織の改革を望んでいる上でマクギリスとバエルを異分子として排除せんとする。そして今やマクギリスに対抗戦とするガエリオもまず利害からラスタルに協力する。その上でヴィダールそのものが偽装だというが、やはり本来の姿こそがガエリオ自身のガンダムだというか。

その後謹慎を解かれたイオクが今までのいきさつを詫びる。その上でラスタルもクジャン家の重要性を説き、また今までの組織の歴史を踏まえて、伝説に頼るものと見なしてマクギリスに対することを告げる。いずれにしてもイオクもやはりまだ役に立たなくてはならない。きたるべき戦いに向けて。

放心のアルミリアのもとをマクギリスが訪れる。彼女の手にはナイフが握られていて彼を刺さんとするも、幼心には彼を憎しみきれず、向けられるナイフを突きつけられない。それならばいっそと自らに向けるもマクギリスが文字通り刃をその手で受けて阻む。その上で彼女に対するある程度の本心を告げ、もはや動くことも考えることもできないアルミリアのもとを去るマクギリス。改めて彼の血で染まった手を見続けるしかなかった。彼女もまた自分の腕を血で汚してしまったといったところか。

三日月の帰還とともに告げられたのはヤバい報せが。結局鉄華団もアリアンロッドと正面切って対戦することになった。これも本来回避しえたことなだけにオルガたちの動揺は大きい。実は他家の老人たちは中立を決め込み、結局全軍を掌握しえなくなった以上統合艦隊を中心とするマクギリスと鉄華団だけでアリアンロッドに対しなければならなかったのだ。その上で最後の闘いだと告げるマクギリスだが。対する相手が相手なだけに後戻りもできないがけっぷちの戦いであるとも理解はしていた。

オルガたちが戦闘配備を急がせる中、火星ではメリビットとデクスターが経理事務の傍らこれからの激闘を案じていた。ことにデクスターはCGS時代から虐げられてきた彼らを見て、支えとならんとするも結局は見守るしかなかったと自嘲する。それに対してメリビットは前線で彼らとともにいる雪之丞を、しかしデクスターと同じ気持ちで案じていたのだ。

戻ってイサリビ内での整備の中、勝ち目薄い戦いを前に不安と不満を訴えるザック、しかし雪之丞はそんな彼に同意する。たしかにザックの言い分も正論ではあるのだが、それが通じない場合だってあるから、ほとんどの場合。

一方ヴィダールからの換装を待つ素顔のガエリオを訪れるジュリエッタ。人ならざる力と述べるジュリエッタに対し、ガエリオは人だからこそ使用できると返す。その上でかつてのアインをジュリエッタに重ね、その信念を護るようにとも諭すガエリオだった。

もう一方でシノもユージンも、今までのオルガの行動、そして彼の火星の王への路を彼らなりに案じている。すべては彼とともに行動し彼とともに歩まんとしている彼らなりの心遣いともいえるだろう。

改めてアリアンロッド迎撃戦の概要を聞かされ、その上で味方の犠牲もほのめかされ、思わず手が出てしまうオルガ。マクギリスも今更殴られたくらいでたじろくわけでもなし、これもオルガなりのケジメとして受け止めたのだ。その上で最後まで付き合うと告げるオルガ。もはや何が起こるか分からない、もちろん自分たちの運命も分からない。その上で誰もが最後の戦いと肚を決めて臨むのみであったのだ。

しかしアトラはやはり不安の色を隠せずひとまずクーデリアと連絡を取り合う。三日月がいつか離れていくおそれを訴えるも、クーデリアも戦いの中でしか彼らとの絆がなかったことを踏まえたうえで、三日月を寄り添えるのはアトラ自身だと告げる。たしかに前期のエピソード以来クーデリアと鉄華団との関係は疎遠になりつつあるのは間違いないが。

そんなアトラは再び三日月と二人きりの場を得るが、戦いの場で生きられない三日月を待つのみのアトラ。そんな彼女を抱きしめる三日月。戦いのみしか生きられなかった三日月もあらためてアトラをはじめ家族を守るために戦うと告げる。アトラもまたその想いを受け止めるだけしかできなかった。そして火星で彼らを見守るのみのクーデリアもまた。

ここにラスタル率いるアリアンロッド艦隊とマクギリスと鉄華団。互いの信念と信念。そして世界の未来をかけた最後の戦いが始まるのだった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧