今更ながら十三機兵防衛圏についてひとまず語る
さてみなさん、数年前に発売され人気を博した名作『十三機兵防衛圏』について編者の経験をもとに、現在でも規制のある中で、できうる限り述べたいと思います。それでは、ごゆっくり。
十三機兵防衛圏はヴァニラウェア制作の戦略シミュレーション並びにアドベンチャーゲームとして世に送り出された現実世界を中心に過去や未来を股にかけた一大叙述詩で、平穏な学園生活に突如として現れた機械怪獣に、彼らと同等の性能を誇る機兵たる機動兵器に立ち向かう13人の少年少女の物語で、この作品の構想と制作に10年の年月を要し、ヴァニラ代表の神谷氏の膨大な知識を駆使して世に送り出した大作でもある。
その際の制作風景を描いたマンカが、かの押切センセイの作品らしく、スラップスティック風な悪戦苦闘で描かれた。これもまた読める作品でもあるけれど。
さておきゲームにおけるメインとなる現代、今となっては一世代前の時代設定ながらも、その世代ではやった事項や作品のようなものもちらほらと織り込まれているのがヴァニラさんならではともいえる。あとなにゆえに現在から一昔前の世界をメインにしたのか。これもありきたりの答えだけど世界が混沌の只中にあるならば、世界を動かすのは人の情熱ではないか。という言葉に行きつくのだが。
ともかくもそこで生活するキャラクターたちが、いかにして機兵に乗って怪獣と戦うかのいきさつを、アドベンチャー形式で追っていくことで物語を築いていく形となっている。もちろん機兵に乗ってのバトルシミュレーションもゲームの柱となっているのだが、ともかくこれらの要素で話を進めていくのだ。個々のキャラの物語が互いに絡みあいつつもやがて一つの流れにつながり、やがて物語の核心が、この作られた世界において、主人公たちの血の源たる人々の想いや宿業が絡み合い、やがては機兵による怪獣討伐を通じて自分たちの運命はもとより新たなる未来と世界をつかんでいく。
これはとどのつまりかのゼノギアスやゼノサーガなどにも通じると思えば多少はとっつきやすいかもしれない。たしかにそれらと比べれば時間経過等については大雑把といえるけれど、それらに負けない物語の壮大さは感じられるだろう。
そんなこんなで編者としても支障なきようにあれこれ大雑把に語ったつもりだけれど、ご興味ある方は是非ともプレイしてほしい、と告げておいて。
最後、この作品ものぞみは薄いながらも「あの作品」に組み込まれてもいいかもしれない。ということで2、3述べてひとまずのシメとしたい。
機兵:襲来した機械怪獣に対抗するため未来のテクノロジーによって造られた機動兵器。選ばれた少年少女たちによって操縦され、また彼らも自身のアイデンティティーを突き止めるべく地球ヒーロー連合に加入。
機械怪獣“D”:超未来から襲来した謎の機械兵器。その顕現に合わせて鞍部や郷登たちの機兵と対戦後、悪役連合の一部に組み込まれる。
ということで、異なる世界、いわゆる「パラレルワールド」やらからやってきた彼らが「前世宇宙」からのしがらみから発する世界の歪みを正すために活躍する様を見ることができればいいかなと思う今日この頃である。
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