緋雨閑丸~紅に染まった男の子(後編)<サムライスピリッツ剛!>
さてみなさん、今回の侍魂剛は、緋雨閑丸の後編パートをお送りする運びです。
今回の閑丸は自分探しというよりも己の鍛錬と何より人助けのために闘うことになります。はたしてその先に何が待ち受けるのか乞うご期待といったところで、それでは、ごゆっくり。
ちなみにベースストーリーはこちら。
また前編パートはこちら。
といったところです、それでは、あらためてごゆっくり。
第八回戦(対覇王丸)
・仕合前
閑丸「やっぱり覇王丸さん、ここまで闘い抜いてきたんですね。大いなる闘いの前にこうしてお手合わせするのも悪くはないです」
覇王丸「おうよ、どこまで強くなったか、それよりも自分より強くなれたかも確かめてやろうじゃねえか」
閑丸「そうですね、僕が何者かは未だ分かりませんが、それよりも誰よりも、そして自分自身にも強くなりたい気持ちですから」
覇王丸「そうだ、強い奴ならごまんといるが自分に勝てる奴はそういねえからな、さあかかってきな」
・仕合後
閑丸「こんなものかな、いやもっと僕自身の剣も磨かなきゃいけないから、こんなところで満足はできないよね」
覇王丸「たしかに腕を上げたが、ここでとどまっちゃいられねえな俺もお前も、そして」
閑丸「ええ、この先の凶事の先に何か胸騒ぎがするんです。これからそれを確かめなきゃいけないですね」
覇王丸「そうだな、そいつも武運を祈ってるぜ」
第九回戦
領主の城内にて子供たちが働かされている。
「オラァ、働け働け、手を抜いたら今夜のメシは抜きだぞ!」
閑丸「ひどいことをするなあ、抜け荷の品を子供たちに造らせているのか」
すかさずただなかに入っていく閑丸。
閑丸「これ以上はやめて下さい、ここは僕がお相手しましょう」
「な、なんだ貴様は、いずれこれを見たからには生かしては帰さんぞ」
そこに巨漢の大男が現れる。
「待てい、こやつはお前たちがかなう相手ではない」
「ああ、ハッサム様」
閑丸「あなたが頭目の人、でも真っ直ぐな眼差しの人だな」
ハッサム「うむ、俺様がここを預かるハッサムという者だ。奴隷の子供たちを相手にしていたから久しく腕がなまるばかりよ」
閑丸「なかなか強そうだな、でも怖気づいちゃいられないな」
ハッサム「お前も子供ながらもかなりのつわものと見た。なめてかかって斬られるのも締まらぬからな、ここは本気で闘わせてもらうぞ」
・仕合後
閑丸「これほど強い人だなんて、でもこれでも入口にすぎないからね」
第九回戦
玉座の間に踏み入った閑丸。そこには領主と日の本の商人がいた。
領主「な、なんだ貴様は」
商人「おやおや、ここまで参るとは流石ですね」
閑丸「あなた方が抜け荷の張本人の人たちですね、今すぐ悪だくみをやめて下さい」
商人「あいにくそういうわけにもいきませんが、しかしあなたの実力を見込んでこの方々と闘っていただきます」
部屋の脇の柱から、商人が雇った用心棒が現れる(以下2組の中から選択で登場)
三九六「おめえはどこかで見た小僧だな、この俺さまの遊び相手がつとまるか、じっくりと可愛がってやろうじゃねえか」
ドラコ「お前が俺の遊び相手になってくれるのか、子供をいたぶる趣味はねえがこの銃が血を欲しがっているから覚悟してもらうぞ」
(ペルシャへの移動時にシャンティと対戦後、以後の仕合後メッセージを飛ばして特別戦その2に移行可能)
・仕合後
閑丸「御免なさい、もう行かなきゃ。今追えば間に合うかな」
特別戦その2(対リスキー=ブーツ)
・仕合前
勝ち残った閑丸のもとに青白い女が舞い降りる。
女「おおっと、派手にやってくれるじゃないか」
閑丸「あなたも抜け荷の一味の人なのかなあ」
女「ハッ、冗談じゃないね、このリスキー=ブーツ様が、あんなチンケな下風に立つわけないだろう。このペルシャの地にたいそうなお宝があるって聞きつけてわざわざ参上したってわけさ」
閑丸「それじゃああなたがシャンティさんがいってたリスキーさんですね」
リスキー「そこまで知ってりゃ話が早い、いずれにせよここで邪魔されちゃ元も子もないね、ここは片付けさせてもらうさ。
右手に銘刀“クイーン・オブ・パイレーツ”
左手に銘銃“クイーン・オブ・セブンシーズ”
これさえありゃ怖いものなしだ、さあ始めようか」
・仕合後
閑丸「何だか知らないけどちょっと手こずっちゃったな。でも今行けば間に合うかもしれない。」
第十回戦
・仕合前
地下の神殿にたどり着いた閑丸。しかし倒れ伏した領主とそれを足元に立つ商人がいた。
閑丸「えっ、まさか仲間割れ」
領主「き、貴様、裏切るのか・・・・・」
商人「ふふ、貴方には随分と働いていただきました。しかし貴方のお役目はここまでです」
閑丸「でもなんてことを、今まで分からなかったけど、あなたから妙に嫌な気がします」
商人「ふふ、お察しがいい坊やですね。しかし貴方がお相手とは光栄なることでしょうが」
商人が顔に手を当て、別の男の姿に代わる。
男「いずれにせよこの俺が直々に相手をせねばならぬ。我が名は由比正雪、貴様と刃を交えるは望外の悦び、さあくたばれや小僧!」
最終戦
・仕合前
閑丸「ここまで怖い人だなんて思わなかったけど、まだ震えが止まらない」
正雪「見事だな小僧、だがもうすぐ来る、この神殿の主にしてかの“ばびろにあ”の神の王が」
閑丸「まさか、まだ先がいるんですか」
正雪「いかにお主とて神が相手ではどうかな。せいぜい闘い抜くがいいて」
と、正雪は去っていく。
閑丸「ああ、逃げちゃった。でもあの先に強い何かが来る」
空間が歪み、そこに一人の人物が現れる。それは禍々しさよりも神々しさを感じられる姿だった。
閑丸「あなたがそうなのですね、単なる魔物とは違うようだけれど」
男「我を魔物と同様に呼ぶ非礼は目を瞑ろう。我は王の中の王“ギルガメッシュ”今この地より再び世界を席巻すべく顕現したるもの」
閑丸「あなたが神の王なんですね、そんなあなたに僕が闘わなければいけないんですね」
ギルガメッシュ「うむ、汝がごときもののふと仕合えるとは、このギルガメッシュ、歓びに打ち震えているわ」
・仕合後
ギルガメッシュ「これほどとはな人の子よ、だがこれで勝ったとは思わぬことだ」
ギルガメッシュ、剣を床に突き刺し、地響きを起こす。
閑丸「わっ、地面が、いやこの神殿が崩れ始めているんですね」
ギルガメッシュ「我、再び眠りにつかん。縁があったらまた会おうぞ」
閑丸「あっ、待って。でもここも崩れていく。早く逃げなきゃ」
閑丸が去っていくとともに神殿も崩壊していく。
エンディング
後に日の本に戻る船上子供たちとともにある閑丸の姿があった。
「こうしてペルシャの争乱とバビロニアの神の目覚めを食い止めた閑丸。
子供たちを故郷に返した後で再び自分探しの旅を続ける閑丸だったが、
今の閑丸にとっては今こうして生きていくことがすべてであり、その剣の赴く先は常に弱きもののため、そして自分よりも強きもののために振るうべきものと自らに課し、ふたたび彼自身の闘いも始まるのだった」
閑丸「まだまだ僕は自分の中の鬼よりも弱い。でもそれに負けちゃいられない。それこそが僕のため、そして僕を信じてくれる人たちのために」
スタッフロールへ
| 固定リンク | 0
「サムライスピリッツ」カテゴリの記事
- ジャンヌ・サムライスピリッツ奥州、恐山編<バトルコロシアム外伝・ADKうお~ず!>(2024.09.28)
- 花諷院骸羅~泣く子も黙る暴れん坊主さん(後編)<サムライスピリッツ剛!>(2024.10.02)
- 不知火幻庵~見るも怪しい魔族の刺客さん<サムライスピリッツ剛!>(2024.09.04)
- 西村アクジ・サムライスピリッツ京都編<バトルコロシアム外伝・ADKうお~ず!>(2024.08.03)
コメント