今更ながらルパンレビュー:風魔一族の野望
さてみなさん、今回はアニメ作品としてのルパン三世としての異色作といわれるも、最近では再評価されつつある『風魔一族の野望』について述べたいと思います。それでは、ごゆっくり。
今作が公開されたことはTVシリーズのPART3の放映の後、ルパンをはじめとするメインキャラたちの声優が一新されたことで新たなるルパンをとの狙いだった、それが当時受け入れられなかったこともあってか、後のテレビスペシャルでは元の声優さんに戻っってしまった。それが後に栗田貫一さんをはじめとして世代交代という形で変わったころには当作の古川登志夫さんのルパンもまたよかったんじゃないかといった意見も出たことも述べておきたい。
さておき肝心のストーリーをば、
飛騨地方の由緒ある神社にて行われる結婚式、花嫁のお相手はなんと五エ門。婚儀に際し由緒ある壺が贈られようとするも、謎の一団がその壺を奪わんと襲撃し、何とか阻むも今度は花嫁がさらわれてしまった。
何も懇意にした家との付き合いで五エ門と娘との結婚式と相成ったわけだが。いずれ五エ門も彼女を助けなければならない。もちろんルパンも壺に記された今回のお宝目当てで力を貸すのだが。
そのルパン。一方以前の事件で行方不明になったとされており、目的を失った銭形もなぜか仏門に下って、おそらく家族と共にお勤めの日々に。しかしとある刑事が訪れてルパン生存の報せを届け現役復帰をするのだが。
こうしてルパンたちと謎の一団:花嫁の家と対立関係にあった風魔一族との争奪戦に復帰した銭形との逃走戦を交えた激闘が繰り広げられることに。もっとも銭形の件は風魔一族の手のものであった刑事の差し金であるのだが。
ともかく件の壺をめぐってルパンと次元、五エ門と花嫁の紫、そして不二子と風魔一族が財宝のありかを調べ上げることとなるのだ。
本格的な捜索行はまず地元の刑事になりすました一族の者と銭形がルパンを捕らえんとのカーチェイス、それが地元の温泉街、街中から温泉宿を中心に繰り広げられるというからこれもアニメならではと言えばそうだけど。いずれにしてもこれが当作の一つの華だということは述べるまでもない。
ともあれひとまず振り切りつつも財宝が隠されるとされる山中にたどり着いたルパンたち。しかし一足早く一族の賊が踏み込み山中へと踏みこんでいく。
それを追うように五エ門、ルパンたち、そして彼らを追って銭形も踏み込んでいく。
秘密の抜け穴で奥へと進む五エ門たち。紫も足手まといと思いきや肝心なところでよくよくサポートしていたが。木像の間が財宝への通り道を踏むも敵を待ち構えんと部屋を後にするも、それを見越して敵も裏をかいた。
そんなこんなでルパンたちと合流した五エ門たち。壺に隠された鍵とともに財宝へと再び向かうことに。様々な罠をかいくぐりつつ、ことに幻惑の間では同士討ちの危険にあいつつもようやく洞窟の奥底までたどり着いたルパンたち。そこには純金で飾られた黄金の城が建っていたのだ。
まさに宝の山に浮かれる不二子たちをよそにルパンは敵の行方を案じていたのだが、案の定敵が待ち構えていたのだ。その敵の包囲を切り抜けてからの攻防。対峙する忍たちとルパンたち、そして頭目と五エ門、しかし再びとらわれた紫も、ルパンの機転で助けられ、ついに一族を打ち倒すことができた。
ところが鍵の仕掛けからの崩壊がはじまり、ルパンたちは急いで城を後に。財宝の黄金は一族の野望とともに地底の奥深くへとうずもれてしまったのだ。
こうして一つの仕事を済ませ、五エ門も紫に別れを告げ、ルパン一味は飛騨を後にするのだ。
あらためてこの風魔一族、永らく不遇の作品ともいえたが作画をはじめそのアクション性から再評価が成され、最近の事項もあって作品上の歴史の一ページとも認められたことも改めて述べたいところ。
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