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のび太のおとぎ話番外編:のび太の百鬼夜行<本当は怖いドラえもん>

さて今回のサブタイトルの「百鬼夜行」は「さまざまなオバケが夜な夜な大行進する」という意味合いの言葉で、ドラえもんのお話もさまざまなオバケ、すなわち妖怪やモンスターなどが登場して街を騒がせていったのだ。
そんなオバケたちとのお話を軽く解説付きでご紹介しよう。

『よわいオバケ』
ある日オバケのびっくり箱で驚かされたのび太くん、仕返ししてくれるよう頼まれたドラえもんも、どこかの山から呼び寄せたオバケにこらしめてもらおうとジャイアンたちに差し向けるも、一向に驚かないばかりかかえってバカにされる始末。このままでは山に帰れないと不満のオバケたち、仕方なくのび太くんに驚かされてもらって機嫌を直してもらったそうな。
〜このお話は、話の顛末はともかくとして、実際にオバケにご登場していただいて活躍させたということで、お話の掲載当時、オバQや水木しげる先生の『ゲゲゲの鬼太郎』などからヒントを得てのものだったろう。

『お化けつづら』
ある日お化け屋敷の件でバカにされたのび太くん。何とか見返そうと“お化けつづら”を出してもらい、そこから何体かのオバケでジャイアンたちを驚かせることにするのだが、ところがこのオバケロボットはひどい目にあわせても怖がらせるとんでもない代物で、いざ運用してみれば結局歯止めがかからずに暴れ回るも、最後帰ってきたママの一喝(いきおいよく叱りつけ)でつづらの中に退散したそうな。
~このお話では「ひどい目にあわせても怖がらせる」オバケを「オバケより怖いママ」が退散させるオチとなっていて、両者の対比がお話の趣旨となっている。

それと対比して『パンドラのお化け』にては結局ママに開けさせられてオバケが出てきてしまったお話について、
そもそも原作の『パンドラの箱』はギリシャ神話において「決して開けてはいけない箱」を開けてしまって、多くの災いが世界中にまかれてしまったという結末だったが、ともあれここでは意志と度胸を試す道具ということで、中身も単なるびっくり箱にとどまっているのだが。

最後にこちら『つめあわせオバケ』
めずらしくスネ夫の別荘に誘われたのび太くん。しかし夜の肝だめしでジャイアンたちに驚かされるのがこわくてドラえもんに“つめあわせオバケ”を渡される。
こうして別荘での生活でいろいろイヤがらせを仕掛けられるも、オバケの力でなんとか切り抜けられたそうな。
〜これは先のつづらのオバケと同じくオバケのロボットらしく、それぞれのオバケの力でのび太くんを守るのだ。

ほかにも細かいところでオバケは登場するのだが、ドラえもんと愉快なオバケたちとのやり取りは今のちびっ子のみなさんはともかく、かつてのちびっ子たる我々大人にてもひとまずの楽しさを感じられたことだろうけれど。

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