4月のおしらせ
さてみなさん、ようやく4月、花粉症の時期もひとまず収まり、生活に落ち着きを保とうとしている方もおられることでしょう。
かくいう編者も体調の不調を癒しつつ徐々にではありますがブログの遅れを取り戻すように努力をしております。
ということで今月も自身のペースを取り戻しつつ記事をお送りする運びです。それでは、4月もごゆっくり。
さてみなさん、ようやく4月、花粉症の時期もひとまず収まり、生活に落ち着きを保とうとしている方もおられることでしょう。
かくいう編者も体調の不調を癒しつつ徐々にではありますがブログの遅れを取り戻すように努力をしております。
ということで今月も自身のペースを取り戻しつつ記事をお送りする運びです。それでは、4月もごゆっくり。
さて今週の各誌レビューは、
<MAO(サンデー)>
村が潰れたものの水龍を解放し、生贄の少女幸子も自らの生き方を選び村を離れることに。もともと強敵の流石もひとまず退けることになり事件は解決したが、夏野がもたらした新たなる事件が待ち受けるか。
<君は008(サンデー)>
ついに合流したあやめとエイト。ひとまずの殺気あふれる戦闘力はそのままに己の想いを打ち明けるあやめと己の信念のままに戦い続けるエイト。そんな二人を歪んだ喜びで見守る首領。そしてその傍らには。
<浦筋(チャンピオン)>
金鉄じーちゃんの足の裏、母ちゃんが保湿クリーム塗ったのでさあ大変。滑って転んで七転八倒、この年はやはり致命的だよ。
<ふしぎ研究部(チャンピオン)>
どこかの魔法ヒロインに扮せられてさあ大変。そこに大祐が現れて彼に助けられるヒロインになっちゃったか。
そして<ルパン三世>
徐々に追い詰められていくエルリール。しかも味方は次元たちによって全滅。はたして彼が取る最後の策やいかに。
といったところでまた来週。
さてみなさん、今回のオンリーユー2022もいよいよ大詰め、エルの結婚式を阻止せんと乗り込んだラムたち。はたしてその決着やいかにといったところで、それでは、ごゆっくり。
ちなみに今までのお話はこちら。
ということになっております。それではあらためてごゆっくり。
警備艇を奪い王宮へと向かうラム、しかしババラの指示も早く、早速数機の別の機体が追撃してきた。
「早速追ってきたっちゃね。こうなったらどこまでも逃げきってやるっちゃ」
一方で別の警備艇を引き付けた弁天も、
「婆さんも流石に素早いな、よしこっちもラムの援護にあたるとするか」
と、攻勢に転じてからラムの援護のために王宮へと向かう。
その王宮内ではコースケたちと兵士たちとの激闘が続いていた。
まずコースケ、サトシ、温泉マークらがバズーカで活路を開いてから、しのぶが台座を手に兵士を退け、竜之介、面堂もそれぞれ兵士やエルの男たちを退けていく。その一方でサクラはロゼとよくよく立ち回っていくのだった。
しかしここまでの争乱も王宮の結婚式会場にも広がるも、
「皆々方、うろたえめさるな。これも結婚式の余興、いずれ不逞の輩は取り押さえられましょう」
と、参列客をたしなめる一方で、
「大祭司どの、宣誓の儀を」と式の進行を促すエル。
「ははっ、それではバラ星女王エル・ド・ローゼンバッハ、汝はこの者を夫とし、終生添い遂げるを誓いますか」
「誓います」
「地球人、諸星あたる、汝はこの者を、以下同文」
「・・・・・」
未だ呆然としているあたるであった。
そうこうと激しい追撃の中ラムも一路王宮へと向かう。
「今度は爆発しないっちゃね、よし、フルスロットルだっちゃ」
敵機群の機銃が襲う中、警備艇を最大スピードまで上げる。そこに弁天の隆盛号も接近し、敵機を数機撃ち落としていく。
ついに王宮を視界に入れるや否や、敵機の機銃が警備艇に命中し、エンジン部分が大破、ついには爆発炎上するのだった。
「ラム!」
危惧する弁天をよそに、ラムはいち早く警備艇から脱出し、王宮の会場へと単身飛んでいくのだった。
「ここまで来ればあと一息だっちゃ、ダーリン、今行くっちゃよ」
「まったくヒヤヒヤさせやがって、それじゃこっちも邪魔者を片付けて」
と、弁天も残りの警備艇に攻撃を仕掛けるのだった。
その一方しのぶたちも会場へと到着せんとしていた。
「ここまで来ればあと一息、一気に乗り込んでいこうぜ」
サトシの号令で一気に乗り込まんとする。
「そうだ、一気に乗り込んでこの手で諸星を叩き斬って・・・・・」
「違うだろ、あたるを引っ張り出してラムさんのもとに返すんだ・・・・・」
サトシがツッコむも少し後ろ暗い気もしないでもない。ともかくも会場を守る兵士たち。サトシらの援護もありしのぶと竜之介がよくよく退けていく。
その会場では宣誓の儀を経ていよいよ誓いの口づけにかからんとする。最後まで呆然とするあたるに、エルの唇が重ならんとしていた、まさにその時である。
「・・・リン・・・・・」
「・・・・・」
はるか天井から声が下かと思いきや、天井のステンドグラスからラムがあたるに呼び掛けていた。
「ダーリン、ダーリーン!」
「・・・、・・・ラム・・・ラム!」
「・・・ハニー!?」
まさかあたるの催眠が解かれたことを、さしものエルも驚愕を覚えずにはいられない。
しかし次の瞬間、電撃でステンドグラスを打ち壊し、会場祭壇に舞い降りる。
「ダーリーン!」
そしてエルから離れつつあたるに抱きよるのだった。
「ラム、いったい、どうして、っておれは、一体何を・・・・・」
「エルに何かされたっちゃね、でももう安心だっちゃ」
そんな二人、特に乱入したラムを忌々しく睨みつけるエル。
「おまえか、ラムとかいう鬼娘は」
対してラムも、一旦あたるから離れエルと対峙する。
「おまえがエルだっちゃね、このダーリン泥棒」
「ふん、その言葉、そっくり返してやろう、この泥棒猫が」
「とにかく、ダーリンはもう渡さないっちゃ」
エルめがけて電撃を放つラム。しかし電撃はエルの掌、正確にはエルの指輪に収まってしまう。
「フッ、私に電撃は効かぬ・・・・・!」
しかしすかさずラムの左ストレートがエルの顔面を捕らえる。
「だったら、これならどうだっちゃ」
倒れ伏すエルに駆け寄る、兵士を伴ったババラ。
「エル様、おのれ鬼娘!」
兵士たちがラムに向かって一斉に銃口を構える、しかし、
「手を出すでない!」
立ち上がり様に兵士を制しつつウェディングドレスを脱ぎ捨てる。
「こ奴は、私が倒す」
エルもまた右ストレートでラムに応戦する。
「くっ、このぉ・・・・・!」
こうして一人の男をめぐって、二人の女の凄絶な殴り合いが始まった。
「あたる!」
「ラム」
同じくサトシたちやランとおユキ、さらには先ほどロゼをパワーボムで撃ち倒したサクラも駆けつける。
その一方、ドッグファイトの末最後の敵機を撃ち落とした弁天、しかしその敵機は式場の屋根に激突する。
そうこうとラムとエルの殴り合いも、お互い最後の力を振り絞り、両者一斉に飛び掛かり、見事なクロスカウンターを決めるのだった。
しかしそれと同じく、式場の天井の一部が崩れ、そのがれきの一つがあたるの頭に直撃する。
「ダーリン!」
「ハニー!」
倒れ伏した二人があたるを案じて叫ぶ、当のあたるもショックを受けるもひとまず正気を取り戻す。
「・・・・・」
そのままの体制で再びあたるを案ずる二人、あたるも何かを思い出したかのごとく口を開く」
「・・・思い、出した。あの時の、こと・・・・・」
動揺するラム、軽い喜びの表情を表すエル。
「あの時、友引町の公園でおれ、一人の女の子と追いかけっこしたっけ。そうだ、あの時の女の子、やっぱり君だったんだ、エル」
歓喜の表情のエル、対して軽く悔し気な表情のラム。
「ハニー」
「ダーリン・・・・・」
あたるの回想とともにあの時の真実があたるの口から述べられる。
「そうだ、彼女を追いかけても素早くてなかなか追い付けなくて、でもついには彼女まで追い付こうとして・・・・・」
真顔で語るあたるに誰しもが注視している。そしてあたるが語った言葉、あの時の回想で幼いあたるは、
「ふーんだ!」
と告げ、幼いエルが振り向いた先にはエルの影を踏んだあたるの足が目に映った。
「え、ほんとに・・・・・」
しかし幼いあたるの足元が少し時間を巻き戻され、それと同じくあたるの口から出た言葉は・・・・・、
「実はおれ、あの時影踏んでなかったんだな」
実は幼いあたるが告げた時点ではまだエルの影を踏んではいなく、幼いエルが確認した時にあたるの足元に影がかかったのだ。
その告白にサトシたちはずどーんとぶっ飛び、エル、そしてラムも謎の呪縛が施されたかのごとく呆然とするのだった。
「いやあ、突然結婚式の招待状が来た時には何が何だか分からなかったけど、あの影ふみのお遊びにこんなことがあったんだなあ」
「・・・おい、あたる!」
代表で弁天とサトシがあたるににじり寄る。
「結局みんなてめえのせいじゃねえかよ」
「地獄に落ちろぉ!」
「生まれ変わって前世の行いを恥じるがいい」
それぞれがあたるを袋叩きにする。しかし呆然とし続けるエルはともかく、ラムは呆れ返った表情で、
「もう、怒る気にもなれないっちゃ」
そこにエルがラムに向かってであろう、絞り出すように言葉を発する。
「・・・早々に、立ち去るがいい、そなたらの顔、二度と、見たくはない・・・・・」
「・・・そうさせてもらうっちゃ・・・・・」
やがて「お仕置きです」と氷の塊に閉じ込められたあたるをまずラムが持ち上げ、それに続いてしのぶ、サトシ、弁天らが式場を後にする。
残されたエルにババラが近付いていく。
「・・・エル様」
「・・・ババラ、暴動に加わった者たちはどうしている・・・・・」
「はっ、大半は取り押さえました。残りのものたちも時間の問題かと」
「一人も逃すでないぞ、私の可愛い男たちじゃ・・・・・」
「ははっ・・・・・」
式場前に呼び寄せられたラムの宇宙船はまず竜之介の親父を回収し、
「てめえらいつまで喰ってんだ」
と、繁華街で食べ物を食い散らかしていたレイと錯乱坊をハンマーで鎮めて回収してから、バラ星を後にするのだった。
そしてその様を、式場から出てきたエルが見上げ、それからややあって、
「でも、ハニーが私を選んでくれたのは事実、たとえあの儀が成されなくても・・・・・」
あたるに贈られるはずのもう一つの結婚指輪を握りしめた右手を天に掲げ、
「でもいずれは、ハニーのもとに帰ってみせる。このプラネットローズにかけて」
そして力なく座り込み、そのまま倒れこみつつ、
「ハニーぃぃぃぃぃ!」
天に向かい涙ながらに叫ぶエル。
「エル様ぁぁぁぁぁ!」
ついでにババラの絶叫も星中に響くのだった。
未だ氷漬けのあたるをはじめ、一連の騒動に疲れ、眠りこける面々。その中でふと目が覚めるラム。
(考えてみればエルも不憫な奴だっちゃ。でも、これでダーリンとも名実ともに夫婦になれるっちゃ)
ふとエルに同情したかと思えば、これで心おぎなくあたるとの結婚式に臨めることに純粋に喜ぶラムだった。しかし、
オニ星の結婚式場、いよいよラムとあたるの結婚式が開かれると思いきや、スーツ姿の兵士がラムの父ちゃんに告げる。
「大将、ムコ殿の姿が見えません」
「な、なんやと!?」
その報せはもちろんラムたちにも知らされた。そして当のあたるはまんまと式場から逃げ出してしまったのだ。
しかしややあって父ちゃんをはじめ一同があたるを追いかける。
まず父ちゃんがあたるの父を肩車に乗せて追いかける。
「ムコ殿、もうやめとくなはれ、この期に及んで逃げるとは男らしくないで」
「あたる、観念してラムと結婚しなさい」
「いやじゃあぁぁぁぁぁ!」
続いてラムの母ちゃんを肩車に乗せたあたるの母が、
「奥さん、こうなればいくら叩いても大丈夫だから一つやっちゃってくださいな」
(ムコ殿、観念しいや!:宇宙語)
「いやじゃあぁぁぁぁぁ!」
さらにはサクラ、しのぶ、竜之介に弁天も追いかける。
「取り押さえよ、今日こそ引導を渡すのじゃ」
「おおっ!」
「いやじゃあぁぁぁぁぁ!」
さらには面堂、サトシたちがレイの背中に乗りつつ、
「諸星を逃がせぇ」
「まだまだ往生せんぞぉ」
「ぅおおぉぉぉぉっ!」
「いやじゃあぁぁぁぁぁ!」
そしてウェディングドレスに身を包みつつ、両手に電撃を放ちつつラムが追いかけていく。
「いい加減うちと結婚するっちゃぁ!」
「いやじゃあぁぁぁぁぁ!」
こうして、あたるとラムの追いかけっこはまだまだ続くのだった。
完
というわけで、このオンリーユー2022、原作オンリーユーをあの時のムーブメントを現代によみがえらせようとひとまず心を砕いたつもりだったのですが。皆様はどう受け止められたでしょうか。といったところでこの辺でお開きといたします。それではみなさん、お付き合いいただきありがとうございました。
さて今週のジャンプレビューは、
<ONE PIECE>
ヨークの裏切りにより、一連のセラフィムの反乱の理由も判明したが、一方でシャンクスに襲い掛かるキッド。まともに戦えば被害の拡大は免れないことを察知し、全力で倒すことに。更には海賊の流儀で完膚なきまでに撃破したか。しかしエッグヘッドに接近する船影によもや黒ひげも現れようとは。
<あかね噺>
阿良川の錬成会に臨むに当たり、ただでさえ入門が難しい一門の中で新人たちがひしめく中、あかねも大いなる試練の門をくぐっていくのだが。
<WITCH WATCH>
見晴たちのもとにまたまたアブないマッドサイエンティストが現れ。ますまず波乱含みの展開になるのか。
といったところで、また来週。
さてみなさん、今回のホームページ更新は、バトルコロシアムD.A.Sよりドラゴン対マジカルドロップ系キャラのシナリオをお送りいたします。
元来ドラゴン自身の闘いはまさに映画の様な活劇でもあり、それはマジドロの妖精をはじめDECOのつわものに対しても例外ではないことは述べるまでもない。
あと次回以降登場するであろう新たなヒロインもこの場を借りて紹介する運びなのでひとまず御照覧あれといったところで、それでは、ごゆっくり。
ちなみに指定ページの行き方は、ホームページから
ENTER>ゲーム>バトルコロシアムD.A.S>ドラゴン>DECO・ADK系キャラ
となっております。
さて今週の各誌レビューは、
<MAO(サンデー)>
流石の式獣をなんとか鎮め、村人をも救い出したかと思いきや、真実を知った生贄の少女はどう動くのか。
<君は008(サンデー)>
おだてられるままにハッキングを行う野原、己の殺意を抑えつつ敵を退けるあやめ、そして己の信念のままに敵を退けるエイト。三者三様の想いで敵の中枢へと向かうのだが。
<浦筋(チャンピオン)>
結婚指輪を買った花瓶に落としてそのまま家路に向かうも、春巻やら暴漢やらが絡んでしまってさあ大変な事態に。
<ふしぎ研究部(チャンピオン)>
大祐を案ずる委員長だったが、結局彼女自身も大祐を誘うのだからまた大変な事態に。
そして<ルパン三世>
エルリールに対する銭形、魔物とはいえ生物の体を擁する彼に、一通りの体術を駆使して効果は絶大だったか。
といったところでまた来週。
さてみなさん、今や格闘技漫画の代表の一つとして公表の『キン肉マン』。そのアニメの制作が公表されました。
日本在住の落ちこぼれ超人として当初悶々とした日々を送っていたキン肉マンだったが、自分こそが超人界のエリートたるキン肉族の王子であることを告げられて以来、数多くの闘いを経ていつしか最強の超人の一人として世界中、宇宙中にその名をとどろかせるに至る。
そんなキン肉マンも80年代のアニメ化を皮切りにコミックもヒット、後にスピンオフ作品も掲載された後に、現在更なる強豪と激闘を繰り広げる続編も連載される運びとなった。
そんなキン肉マンがこの度再アニメ化される運びとなった。内容は従来作品のリブートとなるのか、現在連載中のストーリーを描くかは未定ながらも、あの時の興奮と感動を今一度テレビの前で味わえると思うと感慨も深い。ともかくもこのキン肉マンアニメもこうご期待と述べたい。
さてみなさん、今回の侍魂剛は、牙神幻十郎の後半パートをお送りいたします。
ついに抜け荷をはじめとする凶事の元凶が潜む“ぺるしあ”の地、そして“ばびろにあ”の神をもまとめて斬り伏せんとする幻十郎。はたして彼の凶刃の先にあるものやいかにといったところで。それでは、ごゆっくり。
ちなみにベースストーリーはこちら。
また前半パートはこちら。
といったところです、それでは、あらためてごゆっくり。
第七回戦(対覇王丸)
・仕合前
幻十郎「やはり貴様が勝ち残ったか覇王丸、今度こそ殺してくれよう」
覇王丸「そういうお前も、人斬りにかまけて腕が鈍ったんじゃないのか。まあいずれにしてもむざむざ斬られるわけにはいかんからな」
幻十郎「減らず口を、阿呆が」
・仕合後
幻十郎「どうやら勝負あったようだな」
覇王丸「そいつはどうかな、お前に譲るのも癪だが、ここから先、凶事の源とやらがある。そいつにあたってみればどうだ」
幻十郎「やはり逃げるか、阿呆が・・・・・」
第八回戦
・仕合前
領主の城内にて子供たちが働かされている。
「オラァ、働け働け、手を抜いたら今夜のメシは抜きだぞ!」
幻十郎「餓鬼どもをこき使っているのか、気に入らぬな」
すかさずただなかに入っていく幻十郎
幻十郎「気に入らぬゆえ、貴様ら全員、殺す。あと餓鬼どもはどこぞへ失せろ」
「な、なんだ貴様は、いずれこれを見たからには生かしては帰さんぞ」
そこに巨漢の大男が現れる。
「待てい、こやつはお前たちがかなう相手ではない」
「ああ、ハッサム様」
幻十郎「貴様が奴らの頭目というか」
ハッサム「うむ、俺様がここを預かるハッサムという者だ。奴隷の子供たちを相手にしていたから久しく腕がなまるばかりよ」
幻十郎「貴様ならさぞや斬りがいがあろうな」
ハッサム「まあ俺も易々斬られるわけにはいかんのでな、せめて命は張らせてもらおうか」
・仕合後
幻十郎「つまらぬ時を過ごしたわ、あの城の中か」
第九回戦
玉座の間に踏み入った幻十郎。そこには領主と日の本の商人がいた。
領主「な、なんだ貴様は」
商人「おやおや、ここまで参るとは流石ですね」
幻十郎「貴様らのお遊びもここまでだ、この場ですべて斬り伏せてくれよう」
商人「あいにくそういうわけにもいきませんが、しかしあなたの実力を見込んでこの方々と闘っていただきます」
部屋の脇の柱から、商人が雇った用心棒が現れる(以下2組の中から選択で登場)
三九六「やっと会えたな牙神の、今度こそおめえをブチ殺して、この三九六さまの名を天下に轟かせてやるぜ」
ドラコ「久しぶりだな人斬り、この場を借りてどちらが本当の殺し屋かをここで決めるのも悪くはないな」
(ペルシャへの移動時にシャンティと対戦後、以後の仕合後メッセージを飛ばして特別戦その2に移行可能)
・仕合後
幻十郎「まったく下らん仕合だったわ、しかし奴らめ、逃がすわけにはいかん」
特別戦その2(対リスキー=ブーツ)
・仕合前
勝ち残った幻十郎のもとに青白い女が舞い降りる。
女「おおっと、派手にやってくれるじゃないか」
幻十郎「今度は女か、どちらの手先かは知らぬがこの幻十郎の前に立つはいい度胸だ」
女「ハッ、冗談じゃないね、このリスキー=ブーツ様が、あんなチンケな下風に立つわけないだろう。このペルシャの地にたいそうなお宝があるって聞きつけてわざわざ参上したってわけさ」
幻十郎「そういえばあの精霊娘が言っていたのは貴様か」
リスキー「そこまで知ってりゃ話が早い、いずれにせよここで邪魔されちゃ元も子もないね、ここは片付けさせてもらうさ。
右手に銘刀“クイーン・オブ・パイレーツ”
左手に銘銃“クイーン・オブ・セブンシーズ”
これさえありゃ怖いものなしだ、さあ始めようか」
・仕合後
幻十郎「多少は楽しめたがやはりこの程度か、しかし奴らもそう遠くへは逃げてはいないようだな」
第十回戦
・仕合前
地下の神殿にたどり着いた幻十郎。しかし倒れ伏した領主とそれを足元に立つ商人がいた。
幻十郎「ふん、何が起こったというか」
領主「き、貴様、裏切るのか・・・・・」
商人「ふふ、貴方には随分と働いていただきました。しかし貴方のお役目はここまでです」
幻十郎「仲間割れとは無様だな、だが貴様も死ぬことには変わりはないがな」
商人「ふふ、これも面白き事ですね。しかし貴方がお相手とは光栄なることでしょうが」
商人が顔に手を当て、別の男の姿に代わる。
男「いずれにせよこの俺が直々に相手をせねばならぬ。我が名は由比正雪、貴様と刃を交えるは望外の悦び、さあくたばれや牙神幻十郎!」
最終戦
・仕合前
幻十郎「なんだこの地響きは」
正雪「くくく、もうすぐ来る、この神殿の主にしてかの“ばびろにあ”の神の王が」
幻十郎「ふん、これが貴様の切り札とやらか」
正雪「いかにお主とて神が相手ではどうかな。せいぜい闘い抜くがいいて」
と、正雪は去っていく。
幻十郎「やはり逃げたか、しかしこの気迫は気に食わん」
空間が歪み、そこに一人の人物が現れる。それは禍々しさよりも神々しさを感じられる姿だった。
幻十郎「貴様が神とやらか、今まで死合った魔物よりは手応えがありそうだな」
男「我を魔物と同様に呼ぶ非礼は目を瞑ろう。我は王の中の王“ギルガメッシュ”今この地より再び世界を席巻すべく顕現したるもの」
幻十郎「ふん、どいつもこいつも気に入らぬものばかり、いずれ斬り伏せてくれようが神が相手なら酒の肴にはなろうな」
ギルガメッシュ「うむ、汝がごときもののふと仕合えるとは、このギルガメッシュ、歓びに打ち震えているわ」
・仕合後
ギルガメッシュ「これほどとはな人の子よ、だがこれで勝ったとは思わぬことだ」
ギルガメッシュ、剣を床に突き刺し、地響きを起こす。
幻十郎「よもやこの神殿ごと打ち崩すか」
ギルガメッシュ「我、再び眠りにつかん。縁があったらまた会おうぞ」
幻十郎「ふん、阿呆が」
幻十郎が去っていくとともに神殿も崩壊していく。
エンディング
子供たちとは別の船で日の本に戻った幻十郎。しかし彼を待ち受けたのは抜け荷の件で暴利をむさぼるも事件の解決を気に利益を失った者たちが雇った浪人衆であった。
幻十郎「ちょうど退屈していたところよ、貴様らではあの神には程遠いが、せめてこの刀の錆としてくれるわ」
一斉に襲い掛かる浪人衆たち。画面が暗転する中、幻十郎の独語が響き渡る。
幻十郎「やはりつまらぬ世の中だ、そんな中気に入らぬものを斬り続けてもいまだ満たされぬ。やはりお前の血でなくばこの渇きは満たされぬか」
いつの間にか幻十郎の姿はなく、残されたのは浪人どもの死屍累々であった。
「ならば覇王丸よ、次に会う時が来れば、今度こそ、殺す!」
スタッフロールへ
さて今週のジャンプレビューは、
<ONE PIECE>
シャカを撃った裏切り者は意外にも欲(ヨーク)だった。なるほど欲に関する情報を集めるうちに自らの欲望に目覚め、しまいには総てを排除し天竜人にもなりたいと言い出す始末。一方セラフィムに苦戦する一味と合わせどう収拾を付けるつもりか。
<あかね噺>
阿良川一門の二つ目を決める錬成会、競う者も多いが、はかる者も大物ぞろい、否が応にもあかねの意気も挙がらずにはいられない。
<WITCH WATCH>
どこかギスギスしているいつもの仲間たち、ぬいぐるみになってなごまんとするも結局いつも通りさらにゴタゴタになったな。
あと宇佐崎しろセンセイ作画のミステリー推理ゲームマンガ。はたして犯人は誰かと意気込みたいけれど。やはり期待したいのは復帰作だけどこれは気長に待ちますか。
といったところでまた来週。
さてみなさん、今回のホームページ更新は、バトルコロシアム外伝・ADKうお~ず!より、西村アクジ・サムライスピリッツ編その1のシナリオをお送りいたします。
グッドマンの足取りを追うべく江戸時代、侍魂の世界に足を踏み入れたアクジたち。はたしてその行方にはどのような困難が待ち構え、対するアクジたちもそれをいかに乗り越えていくかをご照覧あれ、といったところで、それでは、ごゆっくり。
ちなみに指定ページの行き方は、ホームページから
ENTER>ゲーム>バトルコロシアム外伝・ADKうお~ず>西村アクジ編・その4
となっております。
さて今週の各誌レビューは、
<MAO(サンデー)>
地血丸で果敢に立ち向かうも技量に勝る流石に退けられる菜の花。その後に水脈を解放し村を崩壊させんとするのだが。
<君は008(サンデー)>
アイスマンの激闘が続く中、一人目立たぬ野原にアララギの指令が届く。基地の命運は彼自身に託され、野原の静かなる戦いも始まらんとするのだが。
<バキ道(チャンピオン)>
死力を尽くすも力を使い果たし負けを認めるスクネ。しかしリハビリは済んだと告げ、最後の取り組みとしてバキとの勝負を求めるのだが。
<浦筋(チャンピオン)>
フグオのかりん糖があかねのあらぬところに紛れ込み、これもなかなかに恥ずかしい事態に。
<ふしぎ研究部(チャンピオン)>
部員へのホワイトデー。美容器具とはなかなか大胆だが、これはこれで有り難く使わせてもらう千晶たちだったか。
そして<ルパン三世>
最後の二個されたエルリールに果敢に挑むも一旦退けられ、銭形に選手交代と相成ったか。
といったところでまた来週。
さてみなさん、女の子のファンから一般のアニメマニアまで今や絶大なる人気を誇るプリキュアシリーズ。今度は大人なファンに向けてのプリキュアが公開される運びとなりました。
内容は『Yesプリキュア5』の成長した姿を描いたものと、同じく『魔法使いプリキュア』の続編といったラインナップということで。いずれも当時のファンとしては期待してもいいかもしれない。
かくいう編者も初代の『ふたりはプリキュア』からたびたび拝見していて親しみが深く、かといって大人向けのプリキュア(みたいなもの)を勝手に考えたりもしたけれど、まあそれはさておき。
ともかくも初代からはや20年、世代を超えたファンもおられる中、あの時のときめきを思い起こす形でこれら大人のプリキュアには期待していいかもしれない。
さて今週のジャンプレビューは、
<ONE PIECE>
セラフィムとの攻防は続く。たしかにキングことルナーリアのアルベルの血を取り込んでるだけあって結構厄介だ。加えてハンコックのセラフィムがウソップたちを石化したのは痛い。加えて正(シャカ)が本体をつきとめるも、何者かに撃たれてしまう。はたして彼に連れ添ったものは何者なのか、そしてそれこそが裏切り者だというのか。
<あかね噺>
聴くもの総てを呑み込んでしまう魁生の噺、そんな彼がもたらしたのは阿良川の四人会。最後の一人をかけてあかねの前座噺が行われようとするのだが。
<WITCH WATCH>
といきたいが、また別のお話で敵側の最高幹部の会議やら、主人公が件の聖剣を引き抜いたお話やらと。結構期待が持てるが、これもまた今度か。
といったところで今週はここまでで。
さてみなさん、今回のおためし紀行は、ひとまずのスケジュール調整を経て安城市の本證寺に赴く運びとなりました。
本證寺といえば今大河ドラマ『どうする家康』にて、若き日の家康が三河一向一揆に巻き込まれるエピソードで一揆勢の本拠たるこのお寺も話題になったいきさつがあったので、今回の訪問と相成りました。
ドラマでの評判もあり臨時の駐車場で車を置いて後、お寺の参拝の後に界隈を散策し古き日に想いを馳せる一時を過ごした次第です。
かつて戦国の寺社というだけあり、外堀に囲まれた小さな城の趣もありますが、今では地域のお寺として親しまれています。
そういえばあいにく壁が工事中ということもありますが、これが完成すればあらためて観光名所としてふさわしい外観となりましょう。
さてみなさん、今回のホームページ更新は、CSNから神代タケシ対餓狼伝説系キャラのシナリオをお送りいたします。
もともとかつてのラジオ番組『ねおちゅぴ』から派生したタケシもさしあたり餓狼伝説で活躍させようと企画したもので、今回のCSNにても餓狼系キャラとの対戦でシナリオを再構築したものです。はたしてどうなる展開になるかお楽しみに、といったところで、それでは、ごゆっくり。
ちなみに指定ページの行き方は、ホームページから
ENTER>ゲーム>CAPCOM VS SNK・namco>神代タケシ>SNK・KING OF FIGHTERS系キャラ
となっております。
さて今週の各誌レビューは、
<MAO(サンデー)>
総てが胡散臭い村の儀式、ついには犠牲者が出てしまい、その一方で流石による村の抹殺が企てられる、はたして真緒、そして菜花は。
<君は008(サンデー)>
実は水面下で企てられたティディアの計画。すべては己の楽しみのために。自らの甘さをかなぐり捨てんとアイスマンが立ち向かうのだが。
<バキ道(チャンピオン)>
スクネを喰らう形で組み伏せたオリバ、対してこれではらちが明かぬと最後の取り組みをはかるスクネなのだが。
<浦筋(チャンピオン)>
ホワイトデーにボール型のチョコ、それを涙に贈るために投げたが、やはりあらぬ方向に。
<ふしぎ研究部(チャンピオン)>
こちらもホワイトデー、執事役はやはり荷が重かったか。
そして<ルパン三世>
強敵のドラゴンと使い手のラムカンは倒したが、こちらもその代償が余りにも大きかった。しかし戦いはまだ収まらず、大将首のエルリールが控えているのだが。
といったところでまた来週。
今回の平成こち亀は、ひとまずの小康状態を過ごしつつひとまずの大活躍も見せてくれた内容でした。たしかにズッコケ話ばっかりで辟易している中、たまには人情話をといった思惑もあるけれど、やはりどこか勘違いしているきらいがある。たしかに最後掣肘されることもあるけれど、大暴れしての痛快話こそが本来のこち亀の醍醐味であるはずだが、やはりこの時期まではドラえもんよろしくズッコケ話ばっかりなので、たまには痛快話をという読者も少なくないはず。やはり間違った痛快ごとでどこか違う感もしており、本当の痛快話ばかりではやはり困るのだ。
そんな点でも本来のこち亀としてのお話を掲載できたかなといった感さえあるけれど、これもまたいずれ来る40周年の衝撃の前触れであったかもしれない。
さて今週のジャンプレビューは、まずワンピがお休みということで、
<あかね噺>
一生の直弟子ともいうべき魁生の噺、それは聞くもの、そして自ら定めた獲物を喰らうものだった。その喰らうべき獲物と定められたあかねは。
<WITCH WATCH>
今回はオフ会のお話だが誰も彼も曲者ぞろい。はたしてこれからどういう展開に。
といったところで、今回はもう1本、先に切ないミュータントの近未来のお話を描いた生明生成せんせいの、今度は宇宙ものコメディのお話で、多少のバトルあり、男の子を食い物にする展開ありでそれなり楽しめたけれど。
まあそういったところで、ではまた来週。
さてみなさん、今回のホームページ更新は、スーパー戦隊レビューの番外編といったところで、アクマイザー3と超神ビビューンのレビューをお送りいたします。
これらゴレンジャーやジャッカーと同じ時期に放映された作品ということで、戦隊シリーズと通じるものもあるかもしれないといったところでお送りする運びで、いくらか戦隊シリーズとはまた違った味の作品であることを述べられればとは思っております。それでは、ごゆっくり。
ちなみに指定ページの生き方は、ホームページから
ENTER>アニメ・テレビ番組・映画>スーパー戦隊レビュー・その1
となっております。
さて今週の各誌レビューは、
<MAO(サンデー)>
昔の風習に囚われ人身御供を繰り返す村、どうやら御降家とも因縁がありというのだが、それを探らんとする真緒たちははたして。
<君は008(サンデー)>
なんとティディアとアイスマンが戦友同士だった。かつてのアイスマンの出で立ちはともかく、これもまた野原ならずとも気になるところなのだが。
<バキ道(チャンピオン)>
肉球と化したオリバに果敢に攻めんとするスクネ、はたしてスクネを呑み込まんとする肉球なのだが。
<浦筋(チャンピオン)>
大沢木家のひな人形、呪いの人形と化すはいいけど階段飾りも場合によりけりだけどいいかもしれない。
<ふしぎ研究部(チャンピオン)>
こちらは鈴の松子人形でひな人形、やはり髪が変わってしまうので警戒するのも無理はないか。
そして<ルパン三世>
召喚士ラムカン、今わの際にかつての飼い犬に迎えられ潔く天に昇ったか。
といったところでまた来週。
さてみなさん、先日大団円を迎えた我らがドンブラザーズ、かなりアクの強い面々が画面狭しとお暴れする様は往年の特撮ファンをはじめ多くの視聴者に痛快な活劇を見せてくれたことでした。そんなドンブラザーズ、今度は先に大活躍したゼンカイジャーとVシネマにて共演する運びとなりました。
ところがこのゼンカイジャー、ドンブラたちに負けずアクの強さで勇名をはせた彼らがただ共演するだけではなく、そのドンブラと張り合って後に真の災厄にともに立ち向かうといったある意味王道ともいえる展開でストーリーを繰り広げることだろう。
ともかくもこの2チームよりもさらにアクの強いキングオージャーとともにこの春彼らの活躍を再確認するのもいいかもしれない。
さてみなさん、今回のオンリーユー2022は、あたるとの結婚式が近付く中、弁天ら仲間たちがそれを妨害しあたるを取り戻さんと奔走するさまをお送りする運びです。はたしてどんな展開になるか、それでは、ごゆっくり。
ちなみに今までのお話はこちら。
ということになっております。それではあらためてごゆっくり。
今より少し前、地球の公園で戯れる男の子と女の子がいた。男の子は女の子を追いかけ、ついには女の子の背中に迫った。
「ふーんだ!」
「え、ほんとに、そう・・・・・」
すまして応える女の子、すると女の子の頭上に巨大な物体が舞い降りる。
「私の星では、影を踏むと結婚の約束をしたことになるの、でも今はその時じゃないから、また10年後にお迎えに来るから。それまで待っていてね」
女の子はその物体に吸い込まれ、やがて空の彼方へ飛び去った。そこに一輪のバラを残して。男の子は茎のトゲに気を付けつつ、そのバラを手に取り空を見上げる。
「10年後か、その時おれ、大人になってるな・・・・・」
戻ってバラ星、そこでは女王エルの結婚の儀で多くの観光客でにぎわっていた。もともとバラ星は観光業で生計を立てていて、中にはよくない噂も立っているものの、そこに住む種族の事情もあれ、旅行く男たちの中にはそこに腰を据えて女たちと結ばれる者も少なくなかった。
そんなバラ星首都近郊の繁華街にて、あの七化けのロゼがなじみの酒場で上機嫌に酒を飲んでいた。
「ちょいとローさん、あたしが言うのも何だけど朝酒は体に毒だよ」
「これが飲まずにいられますかってんだ、一仕事終えた後での一杯はこたえられないさね」
「でもローさんが連れてきた男、ちょいと頼りなさそうだけど何せエル様が選ばれたんだ。まったく10年越しの恋の相手だ、まったくロマンチックだねえ」
「そうその恋の相手、ちょっと手違いがあってお叱りを受けたけど、まあ一番の大任だ、こうして肩の荷が下りて、あらためてこうやって祝い酒を・・・・・」
ロゼの視界に窓越しで一人の黒い衣をまとった女性の姿が映し出されるや、先の上機嫌から一変して表情を引き締める。
「おや、どうしたのローさん」
「ちょっと急用を思い出したんだ、勘定はここに置いとくよ」
と、酒代をテーブルに置き酒場を後にする。
「まいど、でも工作員さんも大変だねえ。また新しい仕事かい」
そんなロゼもその黒い服の女を追いかけると思いきや、
「奴らの狙いは王宮だ、そこの守りを固めて待ち構えるか」
と、王宮に向かう。その途中、一人の男とすれ違うのだが、それにも気を留めず歩を進めるのだった。
ややあって、外れに停泊していた一機の宇宙船内にその黒い衣の女が入っていた。
「おう、どうだ星の様子は」
「街中観光客でごった返しているけど、王宮エリアには関係者以外立ち入りが許されていなくて、結構警戒厳重だったわよ」
と、マントを脱ぎ捨てたランが弁天に応える。やはり先日の宇宙戦での敗北を受け、今回結婚式にてあたるを奪還させんとする計画を実行せんと乗り込んでいたのだ。
「ヘッ、上等じゃねえか、それでこそブチ破りがいがあるってこった。すでにおユキとレイが乗り込んだっていうから、そろそろあたいたちも行こうぜ」
「ええ、ほんとに行くの」
「あったりめえだろ、このままエルって奴にでかい顔させてたまるかって言ってたのはおめえだぜ」
「そんなこと言ったってぇ」
「うだうだ言ってねえで早く行け、もう時間がねえんだぞ」
と、ランを急かす弁天。
「それじゃあ、いっちょひと暴れすっか」
と、船内の隆盛号に乗り込むのだった。
一方王都市街地にては兵士たちが観光客でごった返す群衆を誘導していた。
「こちらシティガード、これより先は一般の方の立ち入りはご遠慮願います。なお結婚式の模様は中央ビジョンにてお送りいたします・・・・・」
そこに王都の中央司令棟から数機の飛行艇が飛び出していく。
はたして弁天の隆盛号が上空を飛び回ってたのだ。
「おあつらえ向きにいっぱい来やがったな、そら、もっとついてこいよ」
色付きの煙を吐きつつ、飛行艇をおびき寄せつつ飛び去っていく。
司令棟の中枢司令室にて、中央モニターにババラの顔が映し出される。
「いかがした」
「はっ、先ほどエアバイクを乗り回し上空を飛び回る輩を追跡しております」
隊長格の兵士がババラに告げる。
「やはり、来おったか、これはかの鬼娘の親友の福の神族の娘、いずれ鬼娘もエル様のもとに乗り込もう、重ねて王宮の守りを重ねよ」
ババラが支持を出すや、続いて報告が成される。
「繁華街にて巨大な怪物が店の食べ物を喰いつくしております」
モニターに食い物を食い散らかしているレイの姿があった。
「できるだけ取り押さえておけい」とババラが言い渡す。
一方王宮内の結婚式会場、無数の参列客が見守る中、前方の両端からそれぞれ男女が姿を現す。ウェディングドレスに身を包んだエルと、白のタキシードに身を包んだあたる。しかしあたるは先に施された催眠術で未だ意識はもうろうとしたまま、しかしそのたどたどしい足で会場中央の祭壇へと向かうのだった。
やがて二人が祭壇部へと足を進め、進行役の祭司が告げる。
「これより、女王エル様の結婚の儀を執り行いまする」
これによりエルも確信する。
『この時をどれだけ待ったことか、これで、ハニーは、私のもの・・・・・』
しかし王宮内ではささやかな侵入者が紛れ込んでいた。
「貴様、何者だ、よもや鬼娘の仲間か」
数人の兵士が誰何する。いくらかの銃口がおユキに向けられた。
「いきなり銃を向けるなんて、しょうがない人たちね」
おユキが軽く息を吹きかけ、兵士たちはたちまち氷漬けになる。
「冷凍室は、その先ね、ランは洗脳室をお願い」
「は~い(やっぱ怖いよな)」と、しのぶたちがとらわれている洗脳室へと足を運ぶ。
戻って指令室にて、ふと王宮の様子を思い起こし、ババラがまず洗脳室に連絡を入れる。
「洗脳室、そちらの方はどうか」
「はいはいこちらは異状ないですよ、ただ若い娘さんが閉じ込めた子たちを解放していますが」
「何じゃと、お主ら何をしている」
ババラの問いかけに洗脳室の兵士はただお茶を飲んでたたずむのみだった。
「ほんに、お茶がうまいですのう」
その一方で洗脳カプセルの扉を開き、しのぶたちを解き放つラン。
「ヘッ、女の若さを吸い取っても面白くもないわい」
と悪態をつく一方、
「どうやら洗脳はしていないようねえ、ほら、目を覚まして」
と、覚醒ボタンを押す。はたしてしのぶたち三人は目を覚ます。
「え、なに、私たち、どうしたの、って・・・・・」
「何だこれは、私らを連れ出した兵士の服ではないか」
「おう、何だよこれ、いつの間におれ、こんなチャラチャラをした格好して」
「許すゎーん!」すかさず親父が兵士の服にうろたえる竜之介に殴りかかる。
「やい、何すんだクソ親父」
「父は、許さんぞ、このようなチャラチャラとした格好をしおって」
「おれだって好きでこんな格好してんじゃねえ」
「ともかく許さんぞ、我が一人息子たる者、このような惰弱な姿をさらすとは」
「おれは、女だーっ!」すかさず親父を殴り飛ばす。しかし親父も反撃に転じ、ひとまずの親子喧嘩にもつれ込む。
「うーん、まったくひどい目に遭ったな」
さらに温泉マークたちも冷蔵庫から解放されてか洗脳室へと足を運んだ。
「親父が駆け込んだ先を追ってみれば、なんだしのぶとサクラさんと竜之介、それにランさんもいるではないか」
「そういえば錯乱坊はどこかに行ったきり姿を見せないし、面堂はどこか別の部屋にいるっておユキさんが言ってたな」と、サトシ、コースケらがぼやきつつ部屋に入る。
その面堂、かの氷柱から解放されはたして目を覚ました。
「・・・ん、うん、う、わ~ん、暗いよ~、せまいよ~、こわいよ~!」
いきなり閉所恐怖症と暗所恐怖症の発作を起こしかけるも、おユキの姿を見かけるや。
「ああ、おユキさん、どうしましたこんな所で」
「お目覚めのようですね、面堂さん、ひとまずランのもとに参りましょう。ほかの人たちもじきに目覚めますので」
「ええ、はい、ただちに」
と、洗脳室へと足を運ぶおユキと面堂、立ったままそのまま移動するおユキを面堂が駆け足で追いかけるかのごとくだったが。
「もう、いいかげんにせんかい」とサクラがしのぶと力を合わせ親父を叩き伏せ、その一方でランがコースケたちに武器を渡す。
「はい、ここから先危なっかしそうだからこれ使ってね」
「使えってたってこりゃバズーカ砲だな」
「どうすりゃいいんだよ、まさかこれで結婚式場に殴り込もうと・・・・・」
そこにおユキと面堂が駆けつける。しかしそれを同じく解凍された男たちが追いかけてくるではないか。
「げっ、何じゃこりゃ」
「面堂さんを解き放ったら同じくこの人たちも」
「何してくれるんじゃおんどれ」
抗議しようとするランだったが、面堂の姿を確認するや。
「はーい、面堂さんにはこれね」と、愛想よく面堂の愛刀を手渡す。
「ああ、これは僕の刀、これはありがたい」
と、迫り来る男どもに立ちはだかる。
「エルが僕らを差し置いて結婚だって」
「誰かは知らないが血祭りにしてやろう」
「このまま散々待たされて二号にされてたまるか」
「お前なんかまだマシさ、僕なんか300号だぞ」
と男たちが口々に恨みの言葉を述べるが、
「この刀、諸星以外の者に使うのは気を引けるが、ここに至っては致し方がない」
迫り来る男たちに刀を抜いて一閃、再び刀を収めるや、男たちは一斉に倒れこむ。
「安心しろ、峰打ちだ」
しかし男たちに続いて、今度は兵士たちが駆けつけてきた。
「そこまでだ狼藉者たち、エル様の邪魔建てはさせんぞ」
「ああ、皆さんどうか落ち着いて、今僕たちができるのは戦いではなく、愛し合うことで・・・・・」
「アホかーっ!」と、コースケらがバズーカの胴で面堂の頭を打つ。
「しかしどうすればいい、これで吹き飛ばすのも気が引けるし」
「だったら、おれに任せろ」と竜之介が一歩踏み出す。
迫る兵士たちに一人ずつ当て身で気を失わせ、気が付けばほぼ全員倒すことができた。
「おれは女は殴らねえ」
しかしさらに、あのロゼまでもが現れたのだ。
「やはりおまえたちか、せっかくのあたしの大手柄だ、ここで邪魔をされてなるものか」
その長身の女兵士に誰もがたじろく中、今度はサクラが踏み出すのだ。
「お主らではこやつは荷が重すぎよう、ここは私に任せい」
と、しのぶたちを先に行かせて自らがロゼに立ちはだかるのだった。
そして王宮近くのブロック支柱、そこに現れたのは我らがラム、
「みんなうちのためにがんばっているっちゃね」
そこに1機の警備艇が近付いてきた。
「おいそこのおまえ、ここは立ち入り禁止エリアだ、って貴様は件の鬼娘っ・・・・・!」
その警備艇から体を乗り出した兵士をハンマーで殴り倒して支柱内にぶち込んでからその艇に乗り込んでいく。
「待っててダーリン、今うちが行くっちゃよ」
こうしてラムの警備艇が王宮めがけて飛んでいくのだった。
つづく
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