のび太のおとぎ話:西遊記の孫悟空<本当は怖いドラえもん>
さて今回、ドラえもんにおけるおとぎ話との関わりについて中国の『西遊記』を取り上げたいと思います。
西遊記といえは昔々の中国の三蔵法師がありがたいお経を持ち帰るべく天竺(昔のインド)へと旅をし、途中三人の怪物をお供に苦難の旅を繰り広げるという中国の昔ばなしである。
そのなかで孫悟空という猿の怪物が八面六臂の大活躍を繰り広げ、三蔵の旅の手助けをしたのだ。
その孫悟空をモチーフとしたひみつ道具も数多くあることで、ひとまずお送りしたい。
まず“風の子リング”と“ごくうリング”は前に述べた通り悟空の頭にはめた緊箍児という環を元に造られたものである。前者が寒さに負けないように戒めるもので、後者はだらけた生活を戒めるものである。いずれも戒めを目的にした道具であるが、いずれも結局付けられた当人が迷惑を被ったことがもっぱらとなったのは述べるまでもない。
お次に悟空が乗る筋斗雲からヒントを得た“きんとフード”これはまずきんと雲を一種の生物ととらえてそれを飼いならす道具である。結局そのきんと雲もウマタケと同じく飼いならすのが難しかったというオチとなったが。
それから悟空が妖怪たちと戦うべく手にした“如意棒”についてはそれに当てはまる道具は見当たらず、その代り“ピーヒョロロープ”やら“世話やきロープ”などがその代わりともいえるだろうが。前者がインドの蛇使いよろしく笛で操るのに対し、後者は対象の人物(この場合はのび太くん)を守るように仕向けたものだった。
そして“クローンリキッドごくう”は髪の毛から自分の分身を作るといった道具で、これでいろいろ役に立てようとするも、自身の能力をもコピーしてしまい結局は役には立たなかったそうなといったオチにいきついてしまった。
といったところで、これらの道具から西遊記、ことに孫悟空というキャラがいかに親しまれていることをここに記しておきたい。
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