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0.1秒に懸けろ<今更ながらルパンレビューPART6>

とある彫像を訪れた老紳士、と思いきやこれはルパンの変装で、あっさりと見破られひとまず撤退の憂き目にあう。そんなルパンのトリックを見破ったのはとある女性技術者が開発したセキュリティシステムでもあった。
大々的にテレビにて宣伝され一躍勇名をはせるそのシステムに当然ルパンも面白くない。しかもその“Lシステム”をひっさげてワンティックCEOリンファ直々に挑戦状を送られたとなれば、ルパンとしても受けて立たざるを得なくなった。
後日ネットで大々的に取りざたされた中、彼女がひっさげたお宝が保管されたビルには厳重に件のLシステムが張り巡らされていた。まず攻略の鍵はシステムの4つの電源、それらすべてを同時に落とすというのだ。次元、五エ門はともかく一番心もとない不二子を巻き込んでいざ作戦開始、といきたいがまずは電源解除の予行訓練を行わんとするもうまくいかない。たしかにルパンの指示通りに動ければいいのだが、はじめからそれができれば苦労はなかった。そのうち潜伏先近くにも宣伝カーがやってきて次元たちをいらだたせるが、それだけにルパンの闘志も否が応に高まるかに見えた。
一方本社ビルに銭形が乗り込んできて、彼女が言うゲームとはいえ、ルパン逮捕に関しては一歩も譲らない。これも警官としての気概というところか。
しかし一方の彼女も、いつはルパンにひとかどの愛情を持っていたのだ。それゆえに泥棒としてのルパンを屈服させ、男としてのルパンを堕とすことを至上の歓びとしたのだ。
対するルパン側も訓練がおぼつかず、結局次元たちもさじをなげることに、しかしルパンも連日流れる宣伝カーのコマーシャルに、何やらのひらめきを覚えるかに見えるが。そこに五エ門が舞い戻り、失敗を危惧するも、その失敗のリスクをも楽しみの対象とルパンは応える。その心意気に一旦降りた次元、そして不二子も再び戻ってきて、計画のために動き出すのだった。
こうして勝負の夜は訪れ、待ち受けるリンファはルパンのハートを手に入れんと意気込みは高い。
まずは警備の八咫たちのもとに、なぜかルパンたちのコスプレたちが、これはルパン本人が持ちかけたイベントの一環であった。警備の撹乱とシステムに揺さぶりをかけんとするのが目的であるのだが。
こうして野次馬たちを銭形たちにあたらせ、当のルパンたちは中枢へと向かっていく。システムはもとより人の判断力の曖昧さをついての作戦勝ちでもあった。
撹乱をすませメインの電源を狙うルパンたち、しかしリンファが放ったジャミングで連絡が絶たれ絶体絶命の危機に、しかしビルに近づいた宣伝カーのコマーシャルに、タイミングをつかんで見事電源の同時遮断に成功した。
駆け付けたリンファのもとには金庫を破りまんまと銀貨を手に入れたルパンが、なぜ完璧なセキュリティが破られたかと問うも、何事も完璧を目指した彼女だからこそコマーシャルのタイミングも完璧でそこを逆手に取ってのことだったのだ。こればかりはリンファも負けを認めざるを得ない。対してルパンも一時の楽しみを得たと感謝の言を伝え、一人の女として認めつつ去っていく。こうして一つの勝負を経てまんまと自らの心を盗みとられた一人の女がただ佇むのみであったのだ。
そしていつも通りの銭形との追っかけっこが始まりここでの物語はひとまず幕を閉じる。

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