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英国の亡霊<今更ながらルパンレビューPART6>

炎上し崩壊するフォーグナービルから抜け出し、怯えるリリィをなだめるホームズ、ルパンが父を殺したのでないと感づきつつ彼の身を案じるも、心配ないとホームズは返し、変装して通り過ぎるルパンにも気が付くそぶりを見せる。
後日ベルナールと接触しビル爆破とフォーグナーの素性を明かす、彼は単なる組織の道具にすぎないということで、あらためて手を結ぼうと持ちかけるベルナールににべもなく突っぱねるルパン。まして英仏の思惑にもそうそう乗せられるわけにもいかないということで、ここは不二子の介入もあり、ひとまずベルナールも引き下がる。一方でMI6も介入せんとするがこれも次元たちに阻まれてしまう。
接触を絶っての思案の末、ようやく糸口を見つけたホームズ、それを引っ提げてヤードへと向かい、待ち構えたレストレイド警部にフォーグナーの私物を求める。そこからフランスの介入を招いたと推理し、高級品で身を固めた中で指輪だけが安物だった。しかしそれこそが財宝の番人たるフォーグナーが所持した財宝の鍵だという。たしかに鍵が高級品である必要がないのだが、それをMI6が傍受し、新たに暗躍せんとするが。
一方で銭形は本国からの帰還命令が下る、これもまた英仏の思惑も絡んでいるが、これで引き下がるわけにもいかず不二子に誘われるままそのまま車を走らせる、一方でルパンたちもアジトを引き払い指輪をもとに財宝の手がかりに向かわんとするが。
そして件の指輪が持ち去られ、とある館の隠し扉から地下の隠し部屋へと下りていく。そして謎の木箱に差し掛かった人影に向けられる銃口、ホームズとレストレイド警部、そしてリリィであった。
ホームズが狙った件の男エリオット、脱出せんとはかるもルパンがそれを阻む。
しかしここでも銭形が不二子とともにしゃしゃり出てきて銃撃戦にもつれ込む。ところがホームズが止めたのはまず銭形だった。彼自身がルパンを捕まえるべく取っ組み合いにこれまたもつれ込んだ。やがてルパンがホームズを撃ち取り、駆け付ける警部とリリィ、背後のランプの明かりに過去の記憶がよみがえる。
10年前にワトソンが追い掛けたのがなんとレストレイドだと、そしてフォーグナーを爆殺した真犯人こそ彼だったのだ。つまりはそれをあぶり出すためにルパンと取っ組み合ったということだが。
あの時のリリィのマフラーの件でレストレイドが怪しいとふんでのことでもあるのだが。
いずれ進退窮まったレストレイド、最後のあがきとばかりに自爆せんとするが、肝心のレイブンのお宝をルパンが明かす。それは大戦に落とされた不発弾で、それをもとに英国政府を脅迫し現在まで至ったわけだが、肝心の不発弾が使い物にならず、おそらく組織を創設した幹部たちもほとんど死に絶え、残った末端のメンバー、フォーグナーやレストレイドは組織の掟に縛られてかつ踊らされ、今回の一連の事件に至ったというわけだ。
すべての真実を知り、ロンドン橋に抜け出したレストレイド、リリィに詫びつつ持っていた爆弾で自爆してしまった。そんな彼もレイブンに関わりながらもホームズとは無二の親友だったのは間違いはなかった。
そしてルパンもまた、あの事件でワトソンに娘リリィのことを頼まれて今に至ったのだ。こうして事件はある程度の闇を残して解決し、約束を果たしたルフィはホームズの、そしてリリィの前から去っていく。
そして銭形も、新たな事件でルパンを追うべく今は見送るのみだった。
いずれにしても一つの事件は終結し、ルパン、そしてホームズはリリィを新たなパートナーとして新たに歩みを始めるが、そこに一人の若者が近づいてきた。モリアーティと名乗る彼は何をもたらすのか、ルパンとも面識がある彼はいずれ新たな事件とともにルパンたちと関わるだろうが、今はただ再びロンドンの街中にその姿を消すのみであった。

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