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ザ・ドラえもんスオリジナル・ドラリッヒ編:ハンスとゆうれい城(その2)

その日はバーテン州の観光協会の会長が訪れ、この城についての調査を行い、その評価で城の運営も決まるといってもいい。それだけにロッテはもちろん、ハンスたちも緊張を隠せない。
「やあ、諸君、おはよう」
やけに愛想のいい中年の紳士たる会長さんがロッテたちに挨拶をする。対してロッテたちもやや緊張して返す。
「お、おはようございます」
会長「今回はこのミュンヒハウゼン城について少しばかり調べることとなったが。君たちはいつも通りお仕事に励んでくれたまえ。特に子供たちは、おお、君はネコの妖精さんかね」
会長は目を輝かつつドラリッヒに駆け寄り、ドラリッヒも多少困ったように応えた。
ドラリッヒ「え、ええと、そんなところです」
会長「ともかく安全面に関しては指導することもあるけれど、ここが観光地としてふさわしい場所と認められるためにわたしも協力を惜しまないつもりだ。だから大船に乗る気持ちでいたまえ」
ロッテ「はい、お願いします」
というわけでロッテの案内で会長が城に入り、ハンスたちも城のそれぞれの場所につかんとする。
それを見計らい入り口近くでかのドラッケンも城内に忍び込む。
ドラッケン「さあて、みんな城に入ったことだし、そろそろ作戦を始めるか」
とヘルメットの中から“ホームメイロ”と“アスレチックマシン”を出してそれぞれのスイッチを作動させる。
ドラッケン「これでみんな城に閉じ込めた。これでロッテをさらって坊ちゃんのものとにつきだして。ひとまずは高みの見物だな」
と、あらかじめロッテたちの体に付けさせた“極小型トレーサーバッジ”でみんなの居所を探り出し、動向を調べるのだった。
 
さて当のハンスたちはどうなったか。
ハンス「あれ、もうすぐ肖像の間だけど、また道に迷ったのかなあ」
ロッテのご先祖様のエーリッヒの肖像画が飾られている部屋に向かおうとするハンス、早速迷宮と化した場内に迷いだした。
変わってグスタフとカールも。
グスタフ「おい、武器の間ってこんなに遠かったのか」
カール「それ僕に言われてもって、この階段、なんだか下がってるんじゃない」
グスタフ「おい、ほんとだ、このままじゃ下に落っこっちゃうぞ」
カール「い、急ごうよ」
というわけでアスレチックマシンの影響で下りのエスカレーターと化した石階段を必死で駆け寄る二人だった。
また一方でサミュエルも、
サミュエル「なにこれ、扉だけの部屋なんて聞いてないよ、まさかドラリッヒが、でもそんないたずらをするなんて信じられない。ああ、一刻も早くここを出なきゃ」
さらにはクララも、
クララ「なにこれ、石の床なのにまるでトランポリンみたいに弾んでいる」
そしてドラリッヒも。
ドラリッヒ「変だなあ、いつもの城なんだけど、こうまで迷うなんて。まさかどこの誰かがひみつ道具の力を借りて。こうしちゃいられない“テレパシーカード”」
説明しよう、このカードは未来の世界においてドラえもんと同じくつくられたネコ型ロボットたちがお互い連絡をするために配られたカード型通信機である。その一つ、ドラリッヒもこの地で活躍するために、ドラえもんの妹ドラミちゃんから渡されたのだ。
ドラリッヒ「これでドラミさんに連絡がつくと思うけど、さしあたり僕も調べてみようって、何だ」
なんと後ろから巨大な球が転がってきた。
ドラリッヒ「え、なにこれ、どうして大きな球が転がってくるんだ」
すかさずドラリッヒは上り会談に逃げ込む、しかし球も階段を上って転がっていくではないか。
ドラリッヒ「どうして球も転がっていくんだ。これはまさか誰かが悪さしてるんだな。そうだ、タケコブターで空を飛べば」
こうしてドラリッヒはタケコブターで球を回避する。しばらくしてらせん階段の間にさしかかり上にのぼろうとするも、突然カミナリが落ちてきた。
ドラリッヒ「こ、こんなのって聞いてないよ」
空を飛んだのがズルと見なされてのペナルティか、単なるトラップなのか、そのカミナリに打ち落とされ、ドラリッヒは地下に落ちていく。
そんなみんながドラッケンが仕組んだ城のトラップに手間取りながらも、肝心のロッテは会長と一緒に場内を迷っていた。
会長「うむ、こうも入り組んでいるとは、まだ広間につかないのかね」
ロッテ「ヘンだなあ、こんなに複雑な造りにはなっていないはずなんだけど」
会長「まあまあ、こういう時こそ落ち着いて対処するべきだ」
ロッテ「は、はい、申し訳ありません」
会長に気遣われるままにロッテも落ち着きを取り戻す。しかし一息をつけようと壁に手を当てるや、突然壁が回り出し、吸い込まれるようにロッテが閉じ込められていく。
会長「ややっ、ロッテ君、これはいったい、ううむ、これは一大事。ロッテ君や子供たちに何かがあれば、ここはわたしがなんとかするしかない」
というわけで会長もロッテたちを探すべく、引き続き城をくまなく探し出すのだが。
 
ドラッケン「やりましたよ、坊ちゃん、ついにロッテを捕まえました」
ウィルヘルム「おお、でかしたぞ、早速僕も行くから待っていろ」
ロッテを閉じ込めたことを報せたドラッケン、あとはウィルヘルムが来るのを待つのみだったが。
しかし突然、ドラッケンの目の前にドラリッヒが落ちてきた。
ドラッケン「なに、お前は、ドラリッヒ。まさかこのここからすぐ上から落ちて来るなんて」
ドラリッヒ「うー、してやられたって、まさかきみはドラッケン。こんなところで何をしてるんだ」
ドラッケン「お前の知ったことじゃない。坊ちゃ、いやおれさまの目的のためお前にもじっとしてもらうぞ」
ドラリッヒ「何を、君の思う通りにはさせないぞ」
といったところでドラリッヒとドラッケン。二人の対決も今まさに始まろうとしていた。
ハンス「いつも回っているから大丈夫と思ったけど、まさかこんな時に迷子になるなんて、いったいどうすればいいんだろう、ドラリッヒぃー!」
というわけでハンスたちもいまだに迷宮と化した場内をさまよい続けていたのだった。

 

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