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新・のび太は悪い子?:行動と理念<本当は怖いドラえもん>

さてみなさん、今回『のび太は悪い子』の第2弾を遅ればせながらお送りいたします。
なお先の記事も改めて紹介いたします。
新・のび太は悪い子?:概要
かつて藤子・F・不二雄先生は「のび太のいい所は反省するところ」だといっていたが、これは逆に言えば「のび太は反省するしか能がない」とも読めてしまう。ほかにもいい所があるだろうけれど、それらも結局は欠点に決めつけ、もとい見なしてしまうのではないのか。
はたしてのび太くんは本当に悪い子といえるのか、まず結論からのべるに、一概にはそうはいえないといったところ。はたして何をもって“悪い”と言えるのかをこの場を借りて確かめながら述べることにしたい。
まず、勉強をしない(できない)からというのは、出版した小学館の理念上からも勉強は大切という事情からひとまずイマシメの要素でこう描いているのが実情だろう。
とはいえ昔の高度成長期の残滓からきた事項の高学歴:高い地位や収入という法則も崩れて久しく、かといって少しゆとり教育の弊害も昨今あるので、その点の人間性の教育も今は必要かもしれないけれど。
次に道徳的視点から、たとえば道ばたにかんだガムのカスを吐き捨てたり(台風発生機)キャンプで空きカンを捨てたり(万能テントですてきなキャンプ)と、まあある程度のマナー違反、まあ確かにやってしまって「しまった」というほどだからまだいいが。これもまたマンガにおける“ズッコケ”と実生活における“しつけ”が絡んでいることだろう。
あと一般生活において、そういえばのび太くんは本来いたずら好きな子とはじめ設定された覚えがあるけれど、たしかに秘密道具の便利さに羽目を外して最後にはひどい目に遭うオチがパターンになったのも、お話の幅を広げる際の弊害ともいえる。
これらの事情を突き詰めれば、先に述べた小学館の理念と合わせての藤子F先生のお節介の虫からきた読者の子供たちに対するメッセージということになるだろう。
繰り返しながらもともとドラえもんはポケットから出す不思議な秘密道具で子供たちにユメを伝えるのが趣旨だったが、それが先の事情から次第に教訓やイマシメ的要素が前に出がちになってしまった。
たしかに子供にはしつけが必要なのは分かるが、その意味でものび太くんが悪い子に描かれがちになり、しょっちゅう叱られ役に貶められるのも、大半の読者としては不本意なものだろう。それでも一番本意ではなかったのは本来はのび太くんを分身として世に送り出した藤子F先生だろう。
いかにご自分から読者の子供たちに委ねたとはいえ、ご自分をある意味傷め続けたことには変わりはなかったのだから。

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