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KOFヒドゥンストーリー:ルガール=バーンシュタイン編MI

さてみなさん、今回のKOFヒドゥンストーリーはひとまずのシメとして、ルガール編のシナリオをお送りいたします。先の闘いで肉体を失ったはずの彼がなぜにこの地に舞い戻ったか。ひとまずの予想と期待を込めてお送りずる運びです。それでは、ごゆっくり。
 
オープニング
裏世界のブラックマーケットを牛耳る死の商人にして最強の格闘家でもあったルガール。しかし闇に力に取り込まれその身を滅した彼がこのサウスタウンに姿を現した。はたしてその意味するものは何か。そしてその力の行きつく先やいかに。ここに隠された物語が明かされる。
 
第5回戦(対ナイトメア・ギース)
・仕合前
ルガール「どうやら滅びそこなったようだな、ギース=ハワード」
ギース「ふふ、死にぞこないはお互い様、この地で完全なる復活を望むも、何者かの思惑であるも貴様も承知のはず」
ルガール「しかしその機を利用するもまた一興。その相手が貴様であることもまた光栄かもしれんな」
ギース「わたしとてむざむざと利用はされんよ。それでは始めようではないか」
・仕合後
ルガール「こんなものか、いや・・・・・」
ギース「そうだ、このようなところで朽ちるも本意ではない。今は身を引かせてもらう」
そのままギース、姿を消す。
ルガール「消えたか、それもよかろう。この演劇を催した者に挨拶をしなければな」
 
第8回戦(対ルイーゼ)
・仕合前
ルガール「うむ、力を感じてここまで来たが、まずはお前を倒さねばならぬようだな」
ルイーゼ「やはりあなたがここにいるということは、いえ“私たち”もまた“力あるもの”ならば必然ともいえるでしょう。ですが“あなた方”がイレギュラーなる存在であるのもまた事実」
ルガール「あくまで排除せんとするか、だがわたしもお前たちの思惑には乗らぬよ」
・仕合後
ルガール「ふふ、勝負あったな」
ルイーゼ「あなたの力、そして執念がこれほどとは、これも致し方ないわ」
ルイーゼ、姿を消す。
ルガール「奴らの肉体も借りものだったか、これも面白い」
 
第9回戦(対デューク)
・仕合前
屋敷の扉の前に立つルガール。
ルガール「これからが本番と言いたいが、まずは扉向こうの貴様と仕合わなければならぬな」
扉が開き、デュークが現れる。
デューク「ふふ、“奴”に挑まんとするのは貴様か、いかに甦ってきたかは知らぬが、貴様と闘わねばならぬか」
ルガール「たかがギャングの頭とは思ったが、暇つぶし以上に楽しめそうだ。ここは付き合っておらうぞ」
デューク「そうだな、あの“力”に取り込まれたかと思ったが、いずれ俺も楽しませてもらおう」
・仕合後
ルガール「こんなものか、しかし前座にしては悪くはなかった」
デューク「うむ、力のぶつけ合いなら俺も心しなければならぬ。ひとまずはさらばだ」
デューク、去っていく。
ルガール「逃げたか、それもいいだろう。さてこれからが本番だな」
 
最終戦(対ジヴァートマ)
・仕合前
中央広間にたどり着いたルガール。
ルガール「これは程よい邪気だな、さあ姿を現すがいい」
柱の間から長身の男が現れる。
「お望み通り出てきたよ。ここが最後の舞台、そして君の闘いもここで終わるだろう」
ルガール「まずは名乗るがいい、斃した相手が名もなき存在ではわたしも興がないがね」
「そうだな、君の対戦相手であると同時に、今大会の主催者でもある、クシエルを統べる闇の爪、ジヴァートマと見知り置いて頂こう」
ルガール「クシエルか、たかだかギャングのバックとしてはいささか大仰ではないか」
ジヴァートマ「この星の闇を支配する、秘密結社“アデス”その“アデス”が持つ無数のペルソナの一つと思って貰いたい」
ルガール「わずかに噂で聞いてはいたが、この時になってお目にかかるとはな。ならばわたしの完全復活のための礎となってもらおう」
ジヴァートマ「“我々”の望み、やはり君ごときに邪魔をされるわけにはいかないな。君こそ“我々”の礎となりたまえ」
・仕合後
ルガール「たしかに裁きの拳とは名付けたりだな、しかし裁きとは絶対的な力、その力に裁かれたのは貴様の方だったか」
ジヴァートマ「ふふ、まさか、この星の人間、そしてこの星の意思をも呑み込まんとした存在に敗れるとは、思わなかったよ」
ルガール「ならば貴様も我が力に取り込まれるがいい」
ルガールが手をかけんとしたその時、姿を消すジヴァートマ。
ジヴァートマ「ひとまず“我々”も身を引かせてもらうよ。もっとも、君に次があればの話だがね」
そしてルガールの体から闇の気があふれ出す。
ルガール「ぬう、やはりこの肉体ではこれが限界か・・・・・」
そして暗黒の力が暴走し、そのまま姿を消す。
ルガール「やはりあれらが今少し力を付けねばな。ふふ、まだまだ機会はあろうて」
そして屋敷も崩れていく。
 
エンディング
崩れた屋敷跡に佇む若い男女。
男「今回の大会に、あの人の気を感じたが。今になっては」
そこに二人の女が近付いてきた。
ブロンドの女「一通り暴れて多少満足がいったでしょうね」
ブルネットの女「その次があんたたちの番だってことさ」
男「そう君たちの思惑にも乗っていられないな。これも宿命とも言いたいが、わたしたちもそれほど自惚れてはいない」
少女「帰りましょう、お兄様。もうここには興味がなくなりましたわ」
男「そうだな、帰るとしよう。運命が離さぬといえど休む時間はあるから」
少女に寄り添われつつ男は去っていく。残された二人の女に見送られつつ。
ブロンド「彼はともかく、あの娘がより濃く受け継いでいるようね」
ブルネット「ただ肉体が付いていけるかが問題だね。何らかのきっかけがあればいいけれど」
そして男に寄り添った少女の口元が怪しげに微笑んでいた。
 
(スタッフロールへ)
 
ひとまずのあとがき
というわけで、元来プレイヤーとして登場が見送られたキャラクター達をストーリー関連であらためて紹介したこのヒドゥンストーリー。特に2000年代に発売されたMIシリーズ。3D版のKOFとして発表されたものの、今となっては本編のKOFⅩⅣ、ⅩⅤのリリースも相まってカプコンのストリートファイターEXシリーズのような評価となったかもしれません。それでも諸般の事情で埋もれ気味となったキャラクターたちにわずかながらも光を当てられた意義もあっただろうと自惚れながらも思います。
ひとまずはご愛顧のほどをありがとうございました。

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