第13話:明日への誓い<機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズDAWN>
さてみなさん、今回のオルフェンズDAWNは、何者かにさらわれたタカキを救うため、また当のタカキ自身も自らの過去に向き合い明日へと進んでいく様を描く運びとなります。そしてその行きつく先やいかにといったところで、それでは、ごゆっくり。
あと今までのストーリーもこの場を借りて紹介したいと思いますので、ご興味があればそれらもお目通し下さい。
第1話:暁に立つ
第2話:汚名
第3話:世界を知れ
第4話:アステロイドの猫
第5話:テイワズの息子
第6話:マクギリスの遺産
第7話:散る命、守る命
第8話:鉄血の志
第9話:クアールのガンダム
第10話:再び赤き星へ
第11話:出会いと再会と
第12話:復讐こそ我がのぞみ
以上をもとに今回のストーリーをお送りいたします。あらためてごゆっくり。
予備選挙を前に何者かにさらわれたタカキ。救出作戦に乗り出さんとするライドたち鉄血隊。
まずは場所の特定を割り出さんとするが、いくつかのいくらか特定しているがそれらをしらみつぶしにすることはほぼ不可能である。肝心の予備選まで時間がなく、一つ場所を調べるうちに賊が別の場所に移る危険性もあり、それだけタカキの身にも危険が及ぶからだ。
そうこうとライドがしばらく思案をめぐらせるうち、一人の子供が心配で顔を出してきた。それはかつての仲間の面影によく似た子で、ふとライドも彼の面影を思い起こす、しかしそのうちに彼が命を落としたかつての闘いをも思い起こすうち、一つの場所を思い出す。それは奇しくもかつての戦いを指嗾した者たちの潜伏場所でもあった。
「そうか、そういうことだったか。たしかにあの場所は“あの男”にとっても絶好の潜伏場所だったからな」
会心の笑みに戸惑う子供に親指を立て「大丈夫、先生がいる場所を友達が教えてくれたんだぜ」と子供を安堵させ、作戦の骨子がまとまったと一同を集めた。
ライドが特定した場所を第一候補とし、そこから順番に最短コースで調べ、見つけ次第ライドを救出するといったものだった。もっとも第1候補の場所以外はライドの当てずっぽうで、それは雪乃と陽日はいくらか察知していたが二人はあえて言及しなかった。彼女たちとしても他に手段を見いだせなかったからだ。
ともかくも救出作戦が実行に移された。
一方GHの本拠の一室にて何やらの資料を目にしたガエリオは、早急なる対処を指示した。
出撃して程なく、とある廃ビル街にたどり着く。それは厄災戦で荒廃した旧市街を中心にした廃墟であった。そこに乗り込んだライドたちも、わずかに反応した温度センサーを頼りに反応があったビルに乗り込まんとする。
ビル内で賊との銃撃があったが、その都度テーザーで退ける。そんな中陽日は襲い掛かる敵を組み手で押さえつけたりもした。
そうこうとしていくうちに屋上にまでたどり着き、そこには誘拐犯のリーダーとフィオーラ、そして二人にとらわれたタカキがいた。そのうちに飛んできたヘリで脱出を試みようとした途中で会った。
駆け付けんとしたライドに応えたのはなんとタカキ。
「どうして来たんだ、俺にもしものことがあってもこの国や世界の情勢は変わらないはずだ」
そう告げてライドの救出を謝絶するも、
「そうつれないことを言うな。たしかに今お前が歩む路は俺たちと違えど、ここでお前を放ってけば、あの時死んだアストンに合わせる顔がない」
しかし、と言葉を詰まらせるタカキに、リーダーもお決まりの「少しでも動けばタカキ候補の命はないぞ」と威迫する。そのうちに脱出のヘリが近付いてくる。
しかしライドの表情は不敵そのもので、近付いてきたヘリがいずこかの狙撃を受けバランスを崩して屋上の一角に墜落していく。事前にライドから指示され遠方から狙撃したフラウロスによるものだった。
動揺するリーダーはともかく、吹き飛ばされたフィオーラは足を踏み外し屋上から落ちんとする。しかしそれを止めたのはタカキだった。
「どうして、私を助けようとするの」
「そうだ、たしかに君の父を撃ったのはわたしだ。かつて敵に内通して団を裏切り、結果多数の犠牲を強いた。その落とし前で撃たれるのは分かり切った。それで彼を守るために・・・・・」
「ええ、それだけを知れば十分です。本当を言えば父のことは知らなければよかった。でも知ったからには私なりに納得がしたかった。それで本当のことを分かればもう十分です。だから・・・・・」
「ダメだ、ここで手を離したら、今度こそ俺は人ではなくなる」
「よく言った、タカキ」
と、ライドのもとに駆け付けんとするライド。それを阻まんとするリーダーは暁のテーザーに撃たれて気を失う。
「俺も容赦しないよ。でも少し出力を下げたから死なないはずさ」
しかし駆け付けたライドはそのままタカキたちとともに屋上から飛び降りる。しかし飛び降りた先は前もって飛行機能を備えたMW。それを駆るのは雪乃だったのだ。
MWの天井から張り出したエアバッグで三人を受け止める。
こうしてタカキ救出は成功し、誘拐犯の身柄は先に通報した治安部隊に任せ、一路エドモントンに向かう鉄血隊だった。
その際にライドは陽日にあることを指示する。
こうしてエドモントンに舞い戻ったタカキは、一路議事堂へと向かう。その議事堂では何やらの通報を受け激しく動揺する議員がいた。タカキの政敵ともいえるシャルル・フリュウ上院議員。かつて蒔苗老の政敵、アンリ・フリュウの息子である。
どよめきとともに現れたのはタカキとその傍らの陽日だった。
まず演壇に立ったのはなんと陽日、手には1通のレポートが握られていた。
まず自分が蒔苗のひ孫であることを告げ、ギャラルホルンから贈られたレポートを読み上げる。そこにはタカキ誘拐事件の首謀者がフリュウ議員であること、無論指宿のことはあえて書かれなかったがそのバックには“事件”よりの反乱分子であることも書かれていた。そして決め手として登場したのがGH議長顧問でもあるボードウィン公ガエリオだったのだ。
狼狽するフリュウははじめ無実を訴えるも、証拠をもとに拘束され、自分勝手な理論でタカキらを危険人物と訴えつつ、議場の外へと連れ出される。
呆然とする議員をよそに、あらためてタカキは自らの方針についての演説を始める。それはガエリオも感心するほどの堂々としたものだった。
その後フィオーラは当局に連行されることになり、その一方で誘拐犯に同行していただけで、事件には積極的には関与していなかったこともあり、2、3年の懲役刑となる運びとなる。
そもそも父ラディーチェもジャスレイに言い渡されるままに鉄華団に参加したこともあり、その後の身柄をテイワズに任せるとジュニアも告げる。
「先の出来事で私も生き返ることができました。勤めを終えた後、やり直すことができれば」と告げた後で、護送車に乗せられるフィオーラ。感慨とともにタカキが見送るのだった。
一方ライドたちは報道を差し控えているものの、タカキを救ったサムライと誰もが称するに至る。
そしてガエリオもGH本島で会おうと告げ、ひとまず別れを告げるのだった。
その後、お忍びでライドのもとを訪れたタカキはライドと一緒にグラスを傾ける。もはや機会がないかということでひとまずは旧交を温めんとするのだった。
次回 機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズDAWN
女神再臨
今こそあなたの未来への資質、図らせていただきます、暁・ミクスタ・オーガス。
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