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ザ・ドラえもんズオリジナル:怪盗ドラパン編・セリーヌととらわれの館(その2)

さてみなさん、今回のドラえもんズはいよいよ貴族ガストン卿の邸宅にて仕事を行わんとまずセリーヌがお仕事を兼ねての屋敷の調査に行くところをお送りいたします。
後半に至ってここでの物語の核心に至るわけですが、それについての詳しい説明は後日に譲り、はたしてどのようなことに相成るかひとまずはこうご期待と述べることにして、それでは、ごゆっくり。
 
パリ郊外の屋敷、そこに住んでいる貴族のガストン卿。一時期先の革命のあおりでイギリスに亡命、つまり逃げ延びてから現在、帰国がかない様々な事業に力を注いでいた。
そこにセリーヌら女の子たちが家事手伝いのために訪れてきたのだ。
はじめソフィーのアパルトメントにて馬車で迎えられ、屋敷へと向かうのだ。
やがて馬車が屋敷につくと、屋敷の中から話し声がする。
「なんだこれは、器量がいいのは一人だけ、あとはクマとネズミではないか」
「でも、働けるならなんたっていいでしょう」
と、そのようなことはつゆ知らず、屋敷からセリーヌより少し上の年頃の少女を伴って恰幅のよい紳士が現れた。
「よくぞ参られた、わたしがここの主にしてガストン家当主、アンドレ=ガストンである。こちらが娘のミレーヌである」
セリーヌ「は、はい、私がここでご厄介になるセリーヌです。こちらがソフィーとマイアです」
セリーヌのあいさつに、ガストンも堂々とした態度で応える。
ガストン「昨今の国内外の状況をかんがみて不景気な中、人々のためになんとか生活のための働き口を提供したのだが、そこにそなたたちが参られたことは実にありがたい」
ガストンの高説(ある程度のえらそうな演説)を半ば聞き流しつつ、セリーヌはまず屋敷の外観を見やっていた。
ガストン「・・・ところでセリーヌ殿、何か気になることはあるかね」
そこに娘のミレーヌがたしなめるように話す。
ミレーヌ「お父様、きっとお仕事の場が気になられているのでしょう」
ガストン「おおそうか、ここでせっかく働かれるのだ。我が家と思ってゆっくりとされるがいい。もちろん入ってもらっては困るところもあるがね」
セリーヌ「はい、今後ともよろしくお願いします」
と、返しつつもセリーヌは心の中で「あぶないあぶない」とつぶやいた。
その先日にガストン邸での仕事について、セリーヌが家事仕事ついでに屋敷の全容、つまりすべての間取りを調べるのだ。
ドラパン「それはちょっと危なっかしいんじゃないか。部屋の間取りだったら僕のスパイ衛星で」
セリーヌ「せっかく表の仕事にありつけたのよ、ちゃんと働かないとつまらないでしょ。それにあんまりふしぎな道具に頼りっぱなしじゃいられないからね」
ドラパン「そうかなあ、それじゃ何か危険な目にあいそうだったらこのブローチで呼んでね」
と小さなブローチを手渡す。花の形のそれは真ん中のめしべ部分を押せばドラパンを呼び出せるのだ。とはいえ胸に飾るのも贅沢に見えるので、ひとまずはポケットにしまうことにする。
ともあれセリーヌたちも屋敷の家事全般の仕事につくこととなった。メイド頭の指導のもと、掃除、洗濯は一通りこなすも、やはり料理については絶望的だったが。
それでも仕事をなんとかやりとげられ、ガストン卿のはからいで夕食前のティータイムに招かれたのだ。
ガストン「これははるかインドから取り寄せたダージリンの紅茶だ、遠慮なくいただきたまえ」
ソフィー「はあい、いただきます」
と、三人は紅茶とマフィンに舌鼓を打つ。しかしセリーヌは少し思うところがあるかのようだった。
ガストン「うむどうしたね、セリーヌ殿」
セリーヌ「あ、いえ、この紅茶に何か気になる香りがして」
ガストン「そ、そうかね、これはインドの民が心を込めて摘み取ったものだ。彼らの想いを感じればありがたい」
心なしか応えたガストンの笑顔の口元が少しぎこちない。
ガストン「ささ、紅茶のおかわりはどうかね、マフィンの方もまだいっぱいある」
セリーヌ「あ、はい・・・・・」
いささか強引にガストンが紅茶とマフィンをすすめ、仕方なくマフィンと紅茶を口に流し込む。
そのうちにメイド頭とミレーヌとの談笑(言葉を弾ませてのお話)に興じ、場も和んできたかと思いきや、みるみるソフィーとマイアが眠りこけ、ついにはセリーヌも眠りに落ちた。
セリーヌ(・・・まさか、あの紅茶かマフィンに、眠り薬が、でも・・・・・)
三人が眠りに落ちたのを見計らい、ミレーヌは召し使いの二人を呼ぶ。
ミレーヌ「それでは、手はず通り運びなさい」
「へーい」
その一方で別の召し使いがガストンに一通の手紙を差し出す。
「旦那さま、門の前にこのような手紙が」
ガストン「何だと『今夜当家ご自慢のお宝を頂戴致します。怪盗ドラパン』か、ううむ」
「い、いかがいたしましょうか」
ガストン「たかだか盗人風情は放っておけ。あと警備隊には知らせるな。奴らにあれを知られれば面倒だからな」
と、召し使いをさがらせてからややあって部屋を後にする。
どれくらいの時間が経ったのか、セリーヌたちは気が付けば地下室の壁にあられのない姿で吊るされていたのだ。
「・・・な、なにこれ、一体どういうことなの」
多少うろたえつつも、セリーヌは自分が眠らされて捕まったことを認識していった。
一方、別の部屋では召し使いの男たちが脱がせたセリーヌの服を物色して(何か金目のものがあるのかを調べて)いた。
「やっぱり何にもないか」
「待て、こいつはなんだ」
と、セリーヌの服ポケットに入っていたブローチを取り出す。
「なんだ、金目のものかと思えば安物のブローチか」
「やっぱりこんなものだな」
と、ブローチを床に捨てる。その際はずみでブローチのスイッチが押されていった。
そのスイッチの信号を受信した目覚まし時計に驚き、昼寝から覚めたドラパン。
ドラパン「わっ、まだ夕方じゃないか。でもセリーヌの身に何か起きたんだな。ちょっと早いけどこうしちゃいられない」
すかさずポケットからマントをひるがえし、怪盗のスタイルへと姿を変えていった。
ドラパン「今行くよ、セリーヌ」
同じくハットから出した額縁『どこでもキャンパス』に入り込み。ガストン邸の外庭に移動するのだった。
ところが、パリ警備隊の本部にて何やら動きが慌ただしくなってきた。
ピエール「あれ、どうしました隊長」
マルマール「ううむ、どうも胸騒ぎがするぞ、おそらくあの怪盗が現れたとわたしの第六感が告げているにちがいない。直ちにパトロールに行くぞ」
ピエール「あ、はい・・・・・」
と、ピエールとマルマールが本部から出動していくのだった。

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