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鬼滅の刃反省会

さてみなさん、今回は先月に絶大なる人気を博しつつ連載を終了した『鬼滅の刃』。この場を借りて一言ながらもレビューのまとめを行うことにします、それでは、ごゆっくり。
主人公竈門炭次郎か突如現れた“鬼”によって家族を殺され、妹の禰豆子までも鬼にされ、以来鬼の打倒と妹の人間回帰を目指すため戦いに身を投じるのが大まかなあらすじである。
単純にいってそれだけの物語だが、やはり魅力的なのはその中身である。まず全体的に悲壮感漂うストーリーながら、時にはギャグの要素も交えつつ暗くならないように配慮しての話を目指したこと。
通常の攻撃では倒せない鬼を倒すため、詳細は後に譲る、鬼を根絶するために組織された“鬼殺隊”に入隊し、そこで想像を絶する修行の末に呼吸法からくる剣技を身に着けて鬼に立ち向かう炭治郎。これも歴代のジャンプのアクション漫画の要素にのっとったものだったが、これまたマンガの世界観にしっくりと合うものだった。
そして何よりも、敵と味方の対戦を通じて、それぞれのバックストーリーをも語られた重厚な人間ドラマも最大の魅力でもあった。ついで最後まで戦い抜いた妹禰豆子をはじめとする仲間たち、いつもはヘタレキャラだがいざとなれば決める善逸と猪の面をかぶる野生の美少年伊之助。それから始め炭治郎たちに時にはいがみ合い、時には力を貸す鬼殺隊の剣士、ことにその最強と目される柱の剣士たち。対して個性的かつ兇猛な能力を持つ、それでいて悲壮的なバックストーリーを持つ鬼たちがその物語に華を添えていた。
あと特にアニメで顕著だった、浮世絵風のビジュアルで業等のエフェクトが描かれていったこともやはり大きい。
 
ところで炭治郎たちが戦う鬼たちについて、人間以上の能力を持ち、人の血肉を食らって生きている存在で、日光や鬼殺隊の特定の剣技でしか倒せない厄介なところもある。
その鬼たちの長である鬼舞辻無惨。いにしえの昔に秘術によって鬼となり生きながらえていた。その際に自らの手下を殖やして現世に災いを振りまきつつ。
この設定はぶっちゃけいえばジョジョの第1部から第2部の設定にも似ている感もある。とはいえこれらは鬼の無惨誕生のプロセスに過ぎず、ジョジョのようにある程度の伏線倒れにはならずにすんなりと処理されたのはある程度よかったのかとも思うが。
その無惨をはじめ強力な上限の鬼たちを、味方も多大なる犠牲を払いながらも見事殲滅し、やがては大団円を迎える。
 
ところで舞台を現代に移した最終回は後日譚というよりもファンサービスの色が強いと思う。たしかに最終決戦であれだけの犠牲を出したのだ。そんな彼らの魂も救われてほしいと思った読者のためにこのエピソードでしめたのだということで。それなら味方だけでなく敵側のキャラも救ってあげてもと思う人もおられるだろうが、ストーリー上倒されて後に“救われた”者もいるだろうけれど。その後に鬼となった前後とは違う人生を送っていくかと思うのも一興だろう、それもともかく。
漫画界に一大ムーブメントを引き起こしてのちに漫画史に偉大なる1ページを刻んだこの作品に、心から敬意を表したい。
本当にありがとうございます。またどこかでお会いしましょう。

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