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第5話:ガンダム、行きます!(その1)<機動戦士ガンダム・クレイドルエンド>

さてみなさん、今回のクレイドルエンドは、アナハイムより新型のMSを受領し、いよいよ大いなる使命に向けて旅立つ様をお送りいたします。もちろんこの先には大いなる戦いの幕が上がるのは必至ということで、これもまた期待をしていいとは思いますが。
ひとまずがこんなわけですので、それでは、ごゆっくり。
 
ちなみに前回のストーリーはひとまずここに。
イントロダクション
第1話:ホワイトベース最後の勇者
(その1)
(その2)
(その3)
第2話:生きるということ
(その1)
(その2)
(その3)
第3話:継ぐものたち
(その1)
(その2)
(その3)
第4話:月で待つもの
(その1)
(その2)
(その3)
それでは本編をば、あらためてごゆっくり。
 
 
先日の“品定め”にて部隊が用いるMSを選定し、その受領が決まりその両日中に引き渡しと相成った。
次の日、TWの出航に先立ち、カミーユ、ウォン、そしてニナらが見送りに来た。それに対してトーレスが一人の少女に目を止める。
「これでこの月での目的は果たされたわけだが、それに際してアナハイムのアドバイザー要員も派遣されるというんだが」
ニナの傍らには黒い髪の12、3歳くらいの少女が立っていた。少女はキッカやノックスたちに向かって挨拶をする。
「ミウ=ウラキです。母の言いつけでこの艦にご厄介になります」
アドバイザー要員というからにはいささか幼すぎる感もあるが、それについてキッカが説明をする。
「先の品定めに際してウラキ博士から要望があったの。もちろんカミーユさんやウォンさんの了承も取り付けているわ」
(あくまでウラキ博士の意向ということね、お目付け役というからにはたしかに幼いけど、まあグリプスの件よりは危険は少ないけれどね)
キッカの言葉にクムもミウを見やって想った。
「これについてはケントやトーレスさんの意見も聞いたけどね」
キッカの意見にノックスとトーレスは顔を見合わせつつ応える。
「まあ、君についてはウラキ博士の名代と考えてもいいかな」
「最終的には司令官の意見で決することなので、それに従うことにするよ。それからこれも分かってるとは思うが、艦内ではルールに従ってくれ」
「はい」とミウが応える。それに対してクムをはじめアレンたちパイロットをはじめクルーたちも了承の意を表すのだった。
続いてカミーユが先に渡した装備についての説明を行う。
「君たちが乗るMSの情報、そして現在のMSをはじめ連邦と敵対しているであろう軍備上の情報も提供している。あとのことはミウに聞くといい。それから・・・・・」
説明を行ううちアレンたちに寄っていく。ニュータイプ能力が失われ、MSのパイロットとしては身を引いていたとはいえ、やはり“雲の上のあこがれの存在”でもあった。
「君たちが乗るだろうリ・ガズイはかつてわたしが操縦したΖを超える機能と操作性を誇っている。君たちならば必ず使いこなせるだろう」
「はっ、ご期待にそえるよう、頑張ります」
敬礼で応えるアレンたち。それにカミーユも軽い笑顔で応える。
その時、港の向こうから警備員の声が届いた。
「・・・ここから先は関係者以外は・・・あ、失礼しました」
その声の方を見ると、ファが二人の子供と長身の若者、シンタを伴って駆け付けてきたのだ。
「何の用だ、ここは関係者以外は立ち入り禁止のはずだぞ。それにシンタ、今になってクムに会いに来たのか」
「再び会うんだったら、やっぱりちゃんと顔を見せないとね」
「やれやれ」
ファの応えにカミーユも肩をすくめつつ了承する。
クムも一度キッカのほうを向き、頷くキッカを確認してからシンタに歩み寄る。
「シンタ・・・・・」
「ごめんな、俺も勉強の方に力入れて、ちゃんと話できなかったんだ」
「うん、私も大丈夫だから」
「分かってる、でも無理しないでよ」
と、軽く抱き寄せつつ、続いてライエルやアレンたちに握手をしていく。
「それでは、独立特務部隊、出立します」
との挨拶の後に乗り込もうとするキッカ、そこにウォンが呼び止める。
「あ、それからキッカ大佐」
「・・・あ、はい・・・・・」
ウォンはキッカに近づく。そして、キッカの肩を叩き言った。
「・・・生き延びろよ」
「・・・はい」
厳かなウォンの言葉に、キッカも素直に応えるのだった。こうしてキッカたち特務部隊のTWは、グラナダの宇宙港を後にする。
 
去り行くTWを見やりカミーユとウォンはそれを見守りつつ言葉を交わす。
「さっき彼女に言った言葉、まあ本心であることは間違いないですが」
「なに、せっかくの大盤振る舞いだ、無駄にしないよう釘を刺しただけだ、しかし」
「ええ、彼女にとっては面倒ごとばかりですが、これもまたこれからの地球圏のためにもなることですから」
「まあ、これからも見守っていくしかないな」
と、ひとまず宇宙港に佇む二人だった。
 
一方で市街のカフェでジュドーは、一人の男と会合していた。今や規模を縮小しながらもひとまずの影響力を保っていた、ビスト財団の事実上三代目当主たるアルベルトだった。
「先日ジンネマン艦長、そしてキッカ大佐に会ったあなたに、わたし自身とやかく言うこともないとは思うが」
「今となっては形式だな、自分もなんとかお力添えもできるとは思うが。そういえばリィナの件もあったな」
「ああ、アストライア財団のグラナダ支部長、あなたの妹だったな」
「うん、任務の途中でも連絡は届いていたからな。そういえば帰ってから顔も出していなかった。この機会だ。あんたの件も伝えておくよ」
コーヒーを口に含みつつ、アルベルトに応えるジュドー。
「ありがたい、今までの件をすべて精算できるとは思ってはいないが、せめてバナージの手助けになればとは思っているよ」
「それじゃあ、お互いいい結果を出せるよう、努力してみよう」
と、二人は軽めながら握手を交わす。カフェを後にし、ふと市街の天井に目をやる、そこの去り行く光に、誰かともなくジュドーは声をかける。
「あの光を、今度こそ希望の光にしたいものだな、プル、プルツー、そしてマリーダ」
そして市街にあるアストライア財団支部に足を運ばんとする。
 
そしてもう一方、一足先に港を離れ、自邸に戻っていくニナもまた。
「ミウ、しっかりと務めを果たしてきて、そしてあの人にも会えれば」
それは妻子を案じつつ、自分の戦いのケリを付けんがため地球に降り立った夫のことを案じてのことだった。
 
そして月外縁のシャトル、アルセス一党が今まさにMSで出撃せんとしていた。
「それではみんな、準備はいいか、あらためて作戦の概要を確認したい。一通りの操縦訓練と余裕があれば武装の運用の試験を行う、何か質問は・・・・・」
アルセスの言葉に皆が沈黙をもって応える。
「・・・それじゃあ、全機発進!」
「・・・はっ!」
と、一党のMSがシャトルを離れる。しかし訓練の予定宙域には今まさに、キッカたちTWが航行の途に就いていたのだった。

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