僕らの隠れ家ライフ:小さいことはいいことなのか<本当は怖いドラえもん>
今では遊びの形態も多用になり一概には言えないけれど、ドラえもん連載当時、子供のころ遊ぶ場所がなくてもどかしい想いをしていた人もおられることでしょう。その遊び場所、遊ぶスペースがないかという想いが「小さくなれば遊ぶスペースが得られる」といったお話を産んだ。そこでこの2本を紹介し、それに関する問題もまた述べたい。
『夢の町ノビタランド(コミックス3巻)』
その日も外で遊ぶにも場所がなかなか見つからないのび太くんたち。そこでミニチュア製造カメラで野比家の裏庭に自分たちの街をつくってそこを遊び場所にしようとしたが。物置を作るためにママによってミニチュアの町が取っ払われてしまったそうな。
『ミニハウスでさわやかな夏(コミックス21巻)』
この日もスネ夫の別荘の話をうらやましがるのび太くん。見かねたドラえもんがミニハウスの別荘を出してしずかちゃんを誘って一緒に別荘暮らしを楽しんだが、途中スネ夫たちに横取りされる。そのスネ夫とジャイアンもいざ別荘で楽しもうとしたが、ゴキブリに襲われるは、ガリバートンネルでさらに小さくなるはで散々な目にあったそうな。
このように小さくなって遊びや生活等のスペースを確保しようとする試みは藤子F先生ならずとも思うところ。しかし小さいことは小さいなりに不便なものもあり。それが先述2本のオチになったかなと思う。これは教訓云々よりも純粋な笑い話ととらえて差し支えないけれど。
ただでさえ狭い日本で遊びや生活等の場所を確保できないかと試みては、いろいろな困難でどうにもできないというオチも、ある程度のF先生の嘆きとも受け止める。それでも何とか工夫して生活の場を作ろうとする人々の努力にもつながったとひとまずは信じたい。
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