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第9話:クアールのガンダム<機動戦士ガンダム・鉄血のオルフェンズDAWN>

さてみなさん、今回のオルフェンズDAWNは、先の戦いで宇宙をさまよったクアールがとある人物の導きとともに、ギャラルホルンに救出され、新たなる力を手に入れるまでのいきさつをお送りする運びです。そして彼女と同じく大志を抱き立ち上がるもう一人の少女。彼女との邂逅はどのような運命をもたらすのか、これも見守っていきたいものです。それでは、ごゆっくり。
 
あと今までのストーリーもこの場を借りて紹介したいと思いますので、ご興味があればそれらもお目通し下さい。
 
第1話:暁に立つ
 
第2話:汚名
 
第3話:世界を知れ
 
第4話:アステロイドの猫
 
第5話:テイワズの息子
 
第6話:マクギリスの遺産
 
第7話:散る命、守る命
 
第8話:鉄血の志
 
以上をもとに今回のストーリーをお送りいたします。あらためてごゆっくり。
 
 
とある宇宙空間、否どこまでも暗闇に近い虚無の空間。クアールはただ漂っていた。
「・・・ここは、どこなのだ、静かで冷たい、でもちょっと気持ちのいい場所なのだ」
やがて自分を呼んでいる、懐かしくしかしどこかねっとりとした感じの声。目を向ければそこにはある男がなれなれしく陰惨な笑みを浮かべて招いている。
クアールに近付くその男。しかしクアールは手を伸ばす男に、
「そこには・・・そこには、行きたくないのだ!」
と男の手を拒み、その言葉に男も弾き飛ばされる。こうしてクアールはまた闇の中に漂うかに見えた。
しかしクアールの目の前に、一人の男の後姿、紅いスーツに身を固め、その上にはおるジャケットには花の紋章が描かれたその男が目に映った。そこに近付こうとするクアールだが。
「まだ行きたくないはずだろう、ここには。それがお前の意思であるはずだ」と応える。
男は天を差すしぐさをしつつ続けて、
「生きている限りは路は開けてくる。決して、止まるんじゃねぇぞ」と諭すように背中から呼び掛け、クアールから遠ざかるのだった。
「・・・ああ、待って、待ってなのだ・・・・・」クアールが手を伸ばそうとしたまさにその時、気が付けばそこは治療漕の中にいた。
目が覚めたクアールに気が付き、看護兵らしき人物が話し掛け、今までの状況について説明をする。
今クアールがいるのはGHの戦艦内で、瀕死の重傷を負った彼女を治療し今に至ったという。看護兵が言うにはあの傷で生きていられたのが不思議なくらいだとのこと。傷の完治までしばらく時間がかかるということで、休眠モードのスイッチを入れられ、そのまま眠りに落ちる。
しばらくして傷が完治し、治療層の扉が開き拘束も解かれるや、クアールは勢い良く起き上がり「治ったのだー!」と立ち上がるも、そのまま前のめりに倒れ込む。医師が言うには体力はまだ回復していないとのことだった。
後に一般の医療室に移され、少ない医療食に不平を垂れつつ、検査と調整の時を過ごした後、艦内の散策に興じることになる。
気になるのは自分が乗っていたMSクアール・ロディ。艦のドックを探すうち、そこには一台のMSの残骸が片隅に置かれていた。そのロディは先の戦いでもはや再起不能となっていたのだ。
「ロディのおかげでクアールは助かったのだ、今まで、ありがとうなのだ・・・・・」
と、ロディに向かって黙祷をささげるクアール。そこにGHの技術将校が現れ、クアールを誰何する。
もともと木星圏の調査のために極秘に(それでいてテイワズの了承を受けつつ)行い、帰還の途についているとのことで、クアールの救出はそのついでだという。
将校との会話の中、1機のMSがクアールの視界に移る。GHの目的の一つであったガンダムフレームの1機“オセ”であった。
クアールもそれを見かけるや「これがクアールの新しい機体なのだ、ラッシュや暁とお揃いなのだ」と告げるも将校がすぐさま却下する。そもそもガンダムフレームのMSはGHにとっては封印すべき機体だったのだ。意識改革もなされたとはいえ、厄災戦以来の慣習を守っている者たちもあって、その配慮故ということもあり、ひとまずの説諭でクアールも一旦は引き下がるのだが。
 
変わってアステロイドベルト帯の都市衛星。こぢんまりとした酒場でソーダをオーダーする一人の少女。和装を基調とした仮面の彼女はある噂を耳にする。近々ある海賊団が高額な報酬を目当てにGH艦隊が手にした物資を奪う算段だというのだ。たかだか海賊団一つがGH相手に無謀な企てだと、誰もが鼻で笑ったのだが。
その少女はその噂の詳細を聞き出さんとするが、無法者の一団がそれに横やりを差しはさまんとする。さしあたり裏通りで話をつけると告げ、そのチンピラたちに連れられる。ややあって店に戻ってきた彼女。迷惑料をと店の端末に支払いを済ませ、先の男たちに噂話のことをさらに聞き出さんとする。一方件のチンピラたちは裏通りの片隅でうめき声とともにのされていた。全員が肩と腰の関節を外されていたのだ。後に救急車が駆け付け全員が搬送されたのだが。
後にその少女は港の自家用の輸送機に搭乗し、噂で聞きだした宙域へと飛び立つのだった。
 
戻ってGH戦艦。あいかわらずあてがわれた自室を中心に日々を過ごしているクアール。さしあたり彼女の身元は火星に一旦降ろし、その上でロウ社かアトモス商会にその後を任せるというのだ。その2社は(非公式ながら)かの鉄血隊との関係者でもあるとの言にクアールの心も軽く弾む。そこの御厄介になればまたラッシュたちとも会えるという淡い期待も芽生えてきた。
しかしその時、艦隊前方から未確認の戦艦が襲来してきた。アステロイド帯を根城にしていた件の海賊の一団だった。
襲い来るMS群、GH側も迎え討たんとMSを展開するのだが、ひとまずの挑発とともにそのMS群を引き付けていく。
実は海賊の頭目には思惑が、つまり依頼者に伝えられていた策があった。
「数で勝るGHを討ち破るにはまず全力でかかり、主力のMSが展開すればそれを引き付け、しかる後に一気に叩く」ものだった。
しかし相手はGH精鋭のアリアンロッド艦隊。かつてラスタルが率い今はジュリエッタが総司令官の役職についている。その末端たる調査船団もそれなりの戦力を持っていて、司令官も彼らの意図は把握しいていた。こちらも挑発に乗るふりをしていてある程度離れた後で全艦を突入する戦法だった。もちろん一気に殲滅せんとするためである。
また戦闘なのかといぶかるクアールに、ことはじきに終わると将校はなだめる。彼もまた整備のためドックへと駆け付ける。
やがて船団が暗礁地域にかかり、敵を見失ったMSと合流、母艦も一時帰還を命令し、全機が着艦せんとしたその時、無数の物体が船団に襲い掛かる。艦の船体を貫くそれはまさしく禁断の兵器“ダインスレイヴ”だったのだ。
艦内が騒然となる中、クアールもただならぬ雰囲気からノーマルスーツに着替えて事態の状況を彼女なりに調べんとドックへと足を運ぶ。そこはダインの攻撃で破壊され、あの将校も深手を負っていた。駆け付けるクアール、将校は「逃げろ」と告げてこと切れる。
「誰かは知らないけど、ひどいことをするのだ、クアールも許せないのだ」
と目の前にいたオセに駆け寄り、前もって調整されたコックピットから起動させる。
その際にクアールもオセの声を聞いた気がする。
ほどなくドック内が炎に包まれ、そこからクアールの脳裏にあの紅いスーツの男が思い起こされる。
「決して、止まるんじゃねぇぞ・・・・・」
男の言葉を胸に、メインモニターに映された名前“OSE”を目にし、出撃を告げる。
「クアール・カデル、ガンダム・オセ、行くのだ!」
出撃と同時に戦艦も爆散、炎の中から現れたオセ。目の前にはGHのMSを次々撃破していく海賊たちのMSが破壊の限りを尽くしていく。それらを目の当たりにし、こみ上げる怒りがクアールの胸を焦がす。
「絶対に、許さないのだ!」
まず目の前のMSに狙いを定め、怒りに任せて撃破する。その後も次々と、そして着実に倒し続けるクアール。さらには何かの“予感”を感じ取り、その方向からの動きに合わせてすかさず大きく回避をするオセ。それがダインの第2射だったのだ。それをすんででかわしたクアール。しかし残りの海賊たちにも大きな被害をもたらしていく。
その事態に戸惑いつつも大方のことを理解するクアール。
「この敵はおとり、その次に出てくるのが本当の敵のお出ましなのだ」
はたして海賊たちもろとも撃った敵の本隊。件の反乱軍が残敵の掃討に取り掛かるのだ。雇った海賊たちを屠りつつ、残るはクアールのオセ、それには包囲の末に制圧せんとする。クアールも果敢に立ち向かうが先の海賊たちとは違い、こちらは元は制式の軍隊。加えて数に勝って襲い掛かるのでさしものクアールも対しきれない。
「このままでは、やられるのだ、ラッシュ・・・・・」
思わず弱音を吐くクアール、一瞬ひるんだ隙に数機のMSが襲い掛かる。しかしそれを退けたのは1機のMS、なんとクアールと同じガンダムフレームのMSだったのだ。
「助かった、のだ、でも今度は何者なのだ」
「こちらは間に合いましたわね、どうやらあなたはお味方のようですから、私が加勢いたしましょう」
それは先の衛星で陰謀を聞きつけ、それを阻止せんと乗り込んだ件の少女だった。その言葉に従い、そのMSとともに残りの敵を果敢に撃破し続ける。
ある程度の被害を受け、敵も退却をしていく。その際に「時間切れか」といった言葉を吐き捨てつつ。
追おうとするクアールを制しつつ、少女は自分についていくよう促す。促されるままに少女の艇に着艦したクアール。オセから下りた先には、あのMSのパイロットである仮面の少女がいた。
「おかげで助かったのだ、でもキミは何者なのだ」
クアールの問いに少女は仮面を外し告げる。
「私は蒔苗陽日(まかない・あさひ)、そしてこのMSはガンダム・フォルネウス。貴女と同じく青雲の志にて時代を切り拓かんとする者です」
その名乗りに戸惑いつつもクアールも返す。
「クアール・カデルなのだ、お仲間なら、よろしくお願いするのだ」
そして差し伸べた手をその少女、陽日も受け止めるように両手で握りしめる。
「こちらも、よろしくお願いしますわ」
ここにクアールの新たな路が開けたのだった。ラッシュたちのことも気になるが、ひとまずは陽日とともに歩むことになる。
 
次回・鉄血のオルフェンズDAWN
“再び赤き星へ”
ようやく私も立つ時が来ましたわ、ひいおじい様、クーデリア先生、そしてオルガ団長。
 
・キャラクター・メカニック設定
蒔苗陽日(まかない・あさひ):かつてのアーブラウ代表、蒔苗東護之介のひ孫にあたり、蒔苗の死後かつて事故死した蒔苗の息子の孫であることを認知される。幼い頃より奔放な生活を送っている彼女もMS乗りとして名を上げんとする。そんな中彼女もガンダムフレームのMSを駆り、火星の争乱に身を投じる。
 
ガンダム・オセ:72機存在するガンダムフレームのMSの1機。木星圏の片隅で発見され、ひとまずの調整のついでにGHに保管する予定だったが、海賊団、ひいては反乱軍の襲来を機にクアールの乗機となる。特徴としてはネコ科動物のイメージの外見と頭部のセンサー等がある。
 
ガンダム・フォルネウス:72機存在するガンダムフレームのMSの1機。詳細は不明だが、陽日のもとにわたり、調整と改造を重ねてまさに彼女の手足となって戦場を駆け巡ることになる。
武装は主にナギナタ型のソード(後にブレードに改造)を用いての近接戦に特化している。

 

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