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小説・聖闘士星矢VSセーラームーン(その30)

第21話:冥き夜明け
紫龍たちのもと、黄金聖闘士天秤座ライブラの童虎が降臨したのと同じく、クリシュナたちのもとにも黄金の意思を持つ者たちが降臨した。
「おお、お前はやはり、牡羊座アリエスのムウ」
「だいぶ苦戦を強いられていたようですね。それはわが友紫龍も同じことですが」
「うむ、今更ながらも紫龍を友とするならば俺も同じだろうが、いずれにせよここは全力で退け、紫龍たちのもとに向かおうではないか」
「そうですね、わたしも及ばずながら力になりましょう」
 
ハーデスのもとに向かわんとするセーラームーンとちびムーン、そこにも数人のアザトースが立ちはだかる。
ムーン「まさか、こんなことって」
ちびムーン「どういうこと、これ。同じ人が何人も」
それぞれ対する二人に、アザトース“たち”は同じ応えを放つ。
「やはりペガサスのもとに向かわんとするのか。しかし彼も大いなる戦いに臨まんとしている。ここは手出しをするべきではないのではないかね」
「・・・邪魔なのはお前たちの方だ」
アザトース“たち”に対し、やはりそれぞれの黄金の光とともに二つの応えが返される。
ムーン「ああ、あなたたちは」
ちびムーン「やはりカノンさんと同じような人」
ムーンには獅子座レオのアイオリアが、ちびムーンには蠍座スコーピオのミロが舞い降りたのだ
アイオリア「大丈夫かお嬢さん。ここは俺たちに任せて行ってくれ」
ミロ「君の言は少し突き刺さるが、ここは君の助けになろう」
そして二人がアザトース“たち”に立ち向かう。
「さあ、ここは俺たちに任せろ!」
「はい!」
と、ムーンとちびムーンは星矢のもとに向かうのだった。
 
こうして対峙するアザトース“たち”と黄金聖闘士、
アザトース「やはりこの星のために君たちもはせ参じた。それだけ想いも強いということか」
ミロ「いや、俺たちだけではこの地に降り立つのは難しかっただろう」
シャカ「かつての戦いで命を落とした、アイオロス、カミュ、アルデバランたちも我々を導いたのだ」
童虎「そう、彼らも死してなお黄金の意思でこの地を守らんとしていたのだ。それがわたしたちの助けともなった」
紫龍「師よ・・・・・」
ムウ「だから、今更ながらわたしたちの想いも受けてもらいますよ」
アイオリア「さあ、これからが本当の勝負だ!」
 
一方でハーデスと星矢の戦いも熾烈さを増していた、かに見えた。実際はハーデスが繰り出す死の剣の斬撃をひたすら避け続けているかに見える。しかしそれも当然の仕儀なのだろう。かつてアテナを守るために身を挺してその身に剣を受け、死の淵をさまよい続けたこともあり、否神話の時代より地上に進出せんとするハーデスを、歴代の黄金聖闘士とともに死と転生を繰り返しつつも食い止めた歴代のペガサスの記憶も相まって、闇と死そのものであるその剣をまともに受けてはならないといった星矢の本能が自然と剣に対するのをとどめたのである。
「どうした星矢よ、逃げてばかりでは余とは戦えぬぞ」
「たしかに、向かわなければどうすることもできない。だが、いくらコスモを最大限に高めようとしても、歩みを進めることもままならない。せめて導きがあれば・・・・・」
その時、ようやくムーンとちびムーンが合流し、星矢のもとにたどり着いた。
「星矢さん!」
「ムーン、ちびムーン、来てくれたのか」
「うむ、お前たちは月の女神の・・・・・」
そんな二人にハーデスも気に掛ける。そして星矢も安堵の笑みを浮かべつつも厳かに告げる。
「ありがとう、でも今助けは必要ない。ただ、見ているだけでいい」
星矢が厳かに告げる。それに頷く二人、だがせめて星矢のために祈りを捧げる。その祈りが二人のオーラを起こし、星矢のコスモに流れ込み、それが星矢の真なる力を呼び起こす。
「これで、目の前の剣に、そして自分の死にも向かうことができる」
その言葉とともに、一歩、また一歩と歩みを進める。そして、
「行くぞ、ハーデス!」
一気にハーデスに、彼が持つ死の剣に駆け向かう。それを待ち構え振り下ろさんとするハーデス。二人の脳裏の片隅には、神話の時代からの戦いの歴史が一瞬ながら、悠久の歴史が流れていく。
そして次の瞬間、星矢はハーデスの背を通り過ぎる。続いて振り下ろしたハーデスの剣が音もなく崩れ去る。
「何、余の剣、いやさ余そのものが、崩れるというのか」
「・・・それは、お前自身が今その身をもって理解できたものだ、神話の時代より自分の肉体を封印し続けたのは、自分の死を恐れたがゆえ。あらゆるものに等しく死は訪れる。それがいかなるものであるかは関係なく。だが死は終わりではない、新たなる始まりに向けてのものだ。さあ、ハーデスよ、お前も、光となれ」
そして星矢の拳が光となって放たれる。対するハーデスが放つ闇のコスモをかき消しつつ、ハーデスの肉体に叩きこまれる。
「おお、光、余が光となる。いや、この懐かしさ、闇に身を置く以前の温かさ。そこに、天界に、還るのか・・・・・」
ハーデスの肉体に数筋の光が放たれ、そしてその肉体が光そのものとなってかき消されていく。
握られた拳を開き、ひと呼吸の後に星矢が顔を上げる。そこにセーラームーンたちが歩み寄る。
「星矢さん・・・・・」
「ようやく、終わったよ、一つの戦いが。さあ、残るは中枢のアテナのもと、一刻も早く助けに行こう」
「はい!」
こうして星矢たちはルルイエ中枢に向かう。それに応えるかの如く、紫龍たちもアザトースに立ち向かうのだった。

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