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小説・聖闘士星矢VSセーラームーン(その28)

第19話:死の運命(さだめ)
カノン島
いまだ曇天の中、貴鬼の脳裏に何かの声が響く。それを少女が案ずる。
「どうしたの、貴鬼」
「うん、この声、やはり、ムウ様」
その声は、貴鬼の師、牡羊座アリエスのムウの声だった。
「うん、もうすぐ、戻って、星矢たちの、力になるんだね。分かったよ」
「まさか、ムウ様が異次元から」
「うん、他の黄金聖闘士とともにね」
「それじゃあ、シャカ様や童虎さまもまた」
「そうだよ、これで一安心、といいたいけど」
「また何かあるの」
「うん、もっと大きな恐怖が、星矢たちを襲ってくるんだって」
「そうなの、でも、大丈夫だよね、星矢や一輝たちだったら」
「うん、そうだよね」
こうして貴鬼たちもまた、カノン島の火山の噴煙とともに、曇天の空を見守っていた。
 
一方でルルイエ中枢に向かわんとするセーラームーンたち。そんな中、ラダマンティスが突然動きを止める。
「どうした、ラダマンティス」
「う、うむ、この感じは、間違いない。“あの方”も甦ってきたのか」
「うむ、たしかに・・・・・」
「かつてタナトスがパンドラ様を攻撃したのと同じように、この俺の体を締め付けてくる感が、いや今はデメテルの護りがあるとはいえ、俺の動きを封じるには十分なこの存在感は」
「あの、いったい、どういうこと、ですか」
心配そうにセーラームーンがたずねるもラダマンティスはそれを軽く制する。
「ああ、心配ない、ひょっとするとお前の力にはなれないかもしれない。かといって襲い掛かることもないだろう、ここは俺を置いていってくれ」
「ふん、だがその時はせめて、俺が力に・・・・・」
「いえ、ここは私が行かなきゃいけない、そんな気がするんです」
カノンたちに気遣われるまま、セーラームーンもまた強い意志で前を見据えんとした。しかしそこにまた端正な男の姿があらわれた。
「また、クトゥルフの神々か」
「左様、わたしはクトゥルフの神々・アサトース」
 
一方で紫龍たち、一輝たち、そしてちびムーンたちのもとにもそのアザトースが現れていた。
紫龍「これは、今までの奴とは比べ物にもならないな」
マーズ「たしかに、この存在感には圧倒されるわね」
ジュピター「やっぱり、うかつには近づけないわ」
氷河「本気でかかってもまだ足りないが、それでも自分を信じなければいけないな」
 
瞬「この人の強大なコスモはともかく、他にもこの人と同じコスモを感じるのって」
マーキュリー「たしかにそんな気がします。まさか、同じ人が何人も」
一輝「いずれにしても叩きのめすのみだ、たしかに倒しがいがある敵といいたいが」
ヴィーナス「油断はできないってことね」
 
シャイナ「どうした、さっきまでの元気は引っ込んだのかお嬢ちゃん」
テティス「目の前のこの人も、また強大な存在だけれど」
ちびムーン「この人もクトゥルフの神々の人、でもこの人だけじゃあない」
ネプチューン「たしかに、彼だけじゃないというの」
 
バト「ようやく手応えのある相手と戦えるな、しかし」
ウラヌス「実体も感じられるのはたしかだけど、どこか違うというのかな」
 
クリシュナ「どうやら紫龍たちも、奴と同じ存在と戦っているようだ」
プルート「というよりも、どれも同じ実体です。ここは各個に戦うしかありません。私たちはともかく彼らの勇戦に期待しましょう、そして・・・・・」
 
こうしてそれぞれのアザトースが動き始める。
「そう、わたしは一つですべて、すべてで一つ、人は己の存在に疑問を抱くとき、そこにこそ恐怖を感じる時がある。そんなわたしを通じて己が抱く恐怖を感じたまえ」
 
そして星矢はルルイエ奥の回廊をひた走っているのだが、
「この奥にアテナがいるはずだ、しかし何なんだこの気分の悪さは、やはりあいつが甦って、だがたとえそうだとしても」
その先にあるものを感じつつ、星矢はただひた走るのだった。
 
一方カノンたち、対峙するカノンとアザトース、その上でセーラームーンが、そしてラダマンティスが立ち向かわんとする。
「フッ、もういいのか、ラダマンティス」
「うむ、あの方のコスモで動きを封じられたが、奴の気のおかげで持ち直すことができた」「そうか、ならば俺の足を引っ張ってくれるな」
「言われなくても分かっている。ところでお嬢さん、ここは俺たちに任せてお前は少し待っていろ」
ラダマンティスの言葉にセーラームーンもまた強い意志で応える。
「いえ、さっきも言ったけど、私が、行かなきゃ」
「そういうことならば任せてもらおう。まず戦端くらいは拓けるはずだ」
カノンの言葉にラダマンティスもまた身構える。そしてそれぞれの業を放っていく。
「ギャラクシアン・エクスプロージョン!」
「グレイテスト・コーション!さあ行け、セーラームーン」
二人の業とともに、セーラームーンが突き進む。アザトースがそれらを受けるとともに、セーラームーンが通り過ぎる。
「・・・やはりこの先の恐怖に向かうか、それもまた、君にふさわしいな」
あたかもセーラームーンが通り過ぎるのを承知の上で、カノンたちに向き直る。
「これで君たちと対することができる、いや・・・・・」
「まだ何かいるというのか」
「たしかに、近付いてくるな」
カノンたちの目の前に一つの存在が降り立った。それは薄暗い衣の少し幼い少女だった。
「セーラームーンは無事通り過ぎたようね」
「うむ、君は何者だ、彼女の味方であることは間違いないが」
「はい、私は、セーラーサターン。及ばずながらも、私も力になりましょう」
「それは、ありがたいな」
こうしてカノン、ラダマンティス、そしてセーラーサターンがアザトースに立ち向かうことになる。

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