第6話:ガルマ立つ<今更ながらジ・オリジンレビュー>
コロニーの暴動が続く中、不安げな下級生を叱咤しつつ、来る蜂起にむけて着々と実行に移さんとしていた。
旗頭のガルマはいまだ踏ん切りをつけかねているが、シャアがそれを促す。同じく同期の女性訓練生だったゼナ。彼女がドズルのもとに潜入を試みるということだ。それはすなわち彼女も大いなる運命の扉をたたかんとするのだが。
改めて出撃せんとするシャアに、リノが引き止める。ここにきてシャアとエドワウ、つまりはキャスバルと入れ替わりになり、目の前にいる彼こそがキャスバルと確信したが。実は彼は反ザビ家派の人間で、あらためて彼とよしみを結ばんとしていたのだが。シャアとしても今ははぐらかすしかなく、それを了承した上でリノはバイザーの代わりのヘッドギアを手渡す。これもまた彼のトレードマークの一つとなった。
決起に際し自分たちの行動意義を語るガルマ。大義に関してはやはり学んでいたからその通りに述べればいいが。弱気な自分なりに鼓舞する様は後のシャアが述べる坊ちゃんでもあるがひとまずは司令官をしているといってもいいだろう。
その一方でドズルのもとを訪れたゼナ。まず悩みの相談を持ち掛け、その上で時間をかける、つまりは足止めを担うことになるのだが、外の異変にすぐ気が付きゼナの目論見もまたバレてしまった。首謀者を問い詰められ結局あの強面にあっさり屈しガルマの名も明かしてしまうゼナだった。
作戦は開始されまずシャアが潜入を工作、ガルマ隊の砲撃で騒然となる基地内。連邦軍も応戦しようにもシャアの工作により浮足立ってしまう。
ガルマの指示で司令塔に突入を敢行するシャア。その際リノに敵戦車を奪い取らんと指示を出すのだが。
煙幕で攪乱してからオペが顔を出したすきに炸裂弾を投げ込んで奪い取る。その上で敵中枢に突っ込むのだが。突っ込んだその先は味方の砲撃だった。シャアとしては自分のことを知りすぎた彼を今後のためと始末せんとして謀ったのだ。何も知らずに味方の砲撃で散っていったリノ。それは撃った兵士たちも同様だったろう。
ガルマたちの攻勢に次第に追い詰められていく連邦軍。その司令室にシャアが現れ降伏を勧告する。ここに若者の反乱、後の暁の蜂起、言ってしまえば後の大乱の前哨戦ともいえるこの戦いは成功裏に幕を下ろした、かにみえた。しかしドズルは本当にガルマ可愛さでいっぱいだな。
後に英雄と目されたガルマたちだが、連邦側も反乱の責任を問うてきたが、現れたデギンが譲歩を迫ることになる。監督責任者のドズルを校長の任から解く反面、やはりガルマは末弟なだけにいとおしいことには変わりはなく、ひとまずのとがめはなかった。しかし一方で本来勲功第一のシャアは蜂起の責任を取らされ軍から追放の憂き目にあった。しかし復隊の機会もあろうと踏んで来る新兵器、MSのパイロットに地位を約束させひとまず身を引くのだが。
そしてはじめに乗り込んだゼナ、入室からの人払いの後ドズルの預かりとなるよう言い渡される。この二人のとりなしはつまりシャアによるもので、後の二人に授かる子供もまた、シャアの存在なくして生まれ出でなかったということになる。それを思えば後の物語を思い起こすのもまた一興といえるかもしれない。
ジオンを後にするシャア。一路向かうは地球。そこで新たな運命のステージに立つことはとやかく述べるまでもないのだが。
一方ルナⅡなる衛星基地を通過し、新造のサイド7に向かう宇宙船。父とともにそこへ向かう一人の少年がいた。その新たなる大地にその少年アムロは何を想うのか。
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