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小説・聖闘士星矢VSセーラームーン(その18)

第9話:激突(その3)

本編に入る前、ギリシャのカノン島へと目を向けることにする。

この島も多分に漏れず、暗黒の雲が空を覆っている。

それに呼応するかのごとく、火山も活動を強めていき、それを見守る貴鬼と少女が見守っていた。

「いつになく噴煙が強まっているみたい、中の一輝は大丈夫かな」

「きっと大丈夫だよ、もしかして中の一輝が噴火を起こしているかな」

そこに一輝の声が貴鬼に伝わる。

「さてどうかな、いずれにしても俺が発たねばならぬ時が来た、その時は貴鬼、よろしく頼むぞ」

「う、うん、分かったよ」

「必ず、帰ってきてね」

火山は勢いよく噴火した。その中から炎のひと固まりが天空高く吹き上がったかに見えた。貴鬼と少女はそれをいつまでも見守っていた。

 

戻ってルルイエの路の一つ。瞬がマーキュリー、ヴィーナスとともに枯れ木の森をひた走る。

「でも今更言うのもなんだけれど、Sムーンとちびムーンはともかく、私たちが瞬さんと一緒なんてね。もちろん瞬さんのことを頼りにしているけれど」

ヴィーナスの問いに瞬も軽く応える。

「たしかに僕が頼りないのけどね。それだけに君たちを守らなくちゃいけない。それはひとえに人々を守るためでもあるんだ。そのために今まで修行をしたから。それに・・・・・」

瞬の言の途中、三人は足を止める。地面が軽く揺らいだのに気づいたからだった。やがてその揺らぎが大きくなり、ところどころに地割れが起きた。

それに足を取られんとする寸前、近くの岩場に三人が飛び退いた。そこから辺りを見下ろすと、地面の一部が盛り上がり、そこから一人の大男が現れる。その大男はどこか端正な顔立ちながら冷徹なまなざしを瞬たちに差し込んでいく。

「・・・あなたも、クトゥルフの神々」

「ふふ、左様です、わたしはクトゥルフの神々の一柱、大地を司るツァトゥグアにございます」

「大地の、ツァトゥグア、やはりこの地割れも」

「そう、人が大地とともに生き、大地に足をつけるなら、時にその大地の怒りを受け命を奪われる。ゆえに人は大地を怖れるもの」

「それでも、人は大地の恵みを生きて今まで生きてきたわ。いかにあなたが大地の力で私たちを攻めようとも」

「だから、力だけのあなたには屈しないわ」

ツァトゥグアの言にマーキュリーとヴィーナスが返し、瞬もそれに軽くうなずく。

「ふふ、恐怖を超えるささやかな勇気ですか。これも美しいものですね。よろしい、あなたがたの勇気がわたしに通じるか、遠慮なくかかってきなさい」

と、瞬たちににじり寄るように踏み込んでいく。

すかさず瞬たちも攻勢にでる。

「グレートキャプチャー!」

まず瞬がサークルチェーンでツァトゥグアを封じ込め、

「サンダーウェーブ!」

「ヴィーナス・ラブミーチェーン!」

「シャボンスプレー!」

チェーンの打撃の上、マーキュリーのシャボンからヴィーナスの光の二段構えでツァトゥグアを攻撃する。

しかしツァトゥグアにはさして動じるそぶりはない。

「これがあなたがたの全力ですか」

ツァトゥグアの不敵な表情に三人は何かを感じ取る。すかさず宙に飛び上がるや一段と増した地響きが巻き起こる。三人はチェーンの渦でできた足場で難を逃れるが。

「流石は、攻防一体のアンドロメダの鎖ですね」ツァトゥグアは不敵に感慨する。

「なるほど、意のままに地震を巻き起こせるのね」ヴィーナスもツァトゥグアの威力に想いを致し、

「ここは力を合わせて一気にかからなきゃいけないわ」マーキュリーはあらためて対策を立てんとする。

「そうだね、僕も全力を出さなきゃ」と瞬は片方のチェーンを収める。

こうして三人一斉の攻撃を仕掛けるのだった。

「マーキュリー、アクアラブソディー!」

まずマーキュリーの業で霧の力場を作り、

「クレッセントビームシャワー!」

ヴィーナスの光が乱反射して力場に力を与える。

「ネビュラストーム!」

そして力場に瞬の嵐を込めてツァトゥグアめがけて叩き込む。はたしてツァトゥグアは吹き飛ばされ、近くの台地にのめり込む。

「やったわね」

「だといいんだけど」

「待って、まだ起き上がってくる」

異様な気をまとい、ツァトゥグアが再び起き上がる。

「見事ですね、三人一体の渾身の業。それに引き換えわたしもたしかに意だけでは非礼でしたか、では我が業もお見せしましょう」

ツァトゥグアの両手が差し出され、そのまま柏手を打つ。

「きゃあ!」

「ああっ!」

「うわっ!」

柏手の衝撃波か、三人がその衝撃波に挟み込まれるように巻き込まれるのだった。

 

一方ルルイエ宮、一つの人影が動き出す。

「やはり行くんだね、イタカ」

「当然だ、やはりツァトゥグアでは荷が重すぎるからな」

と、人影が城のバルコニーから飛び出していく。

 

戻って倒れ伏す三人、そこにツァトゥグアがゆっくりと歩み寄る。

「あなた方はよく闘いました、しかしそれには苦しみが伴ったことでしょう、せめてその苦しみから解き放って差し上げましょう」

つま先を少し上げたかと思えば、ツァトゥグアが中高く飛び上がり、今にも瞬たちを圧し潰さんとする。

地面にめり込むツァトゥグア、しかし次の瞬間、瞬はそんなツァトゥグァを下に見下ろしていた。すかさず瞬は自分の状況を把握しかけた。

「兄さ・・・まさか、君なのか?」

しかし瞬を助けたのは、カメレオン座のジュネだった。

「ふふ、一輝さんでなくて残念だったね」

「あ、でも、あの二人は」

そのとき、更に上空から声が響く。

「ふふふ、だらしがないぞ、瞬。三人がかり、しかも女の拳を借りてもなお倒せぬとは、まだまだ修行が足りん」

何と、フェニックスの聖闘士、一輝がマーキュリーとヴィーナスを尾羽に絡めつつ翼をはためかせていた。

こうして一輝たちが地面に降り立ち、起き上がるツァトゥグアを迎え討たんとする。

「どうやら助けが来たようですね、しかしこれも無駄なあがき、五人まとめて片付けて差し上げましょう。ちょうどクトゥグアとハストゥールが倒されたことですし」

「ならば貴様で三人目といったところか」

「さて、どうですか、うっ・・・・・!」

ツァトゥグアが近付かんとするも何故か足が動かない。

「バカな、わたしの足が、地面と一体に。これは一体・・・・・!?

「言ったはずだ、もはやお前の負けだと」

実はマーキュリーたちを助けた直後、ツァトゥグアに幻影とともに精神にダメージを与える幻魔拳を放っていた。

そして一輝の件が繰り出される。

「喰らえ、鳳翼天翔!」

「まさか、この、わたしが・・・・!?

一輝の拳にツァトゥグアも吹き飛ばされてかき消される。

「敵とはこうやって倒すものだ」

と、瞬とジュネに告げてから、

「それから、マーキュリーとかいったな、頭ばかりを鍛えていないで、少しは体も鍛えることだ。いざとなれば戦術論のみではなんの役に立たんぞ」

「あ、は、はい・・・・・」

一輝の言葉にマーキュリーも恐縮する。

「それじゃあ、役者がそろったところで、次行ってみましょう」

半ば強引に取り仕切ろうとするヴィーナス、しかし次の瞬間、ジュネが攻撃を受けた長伏すのだった。

「ああっ、ジュネさ!?

「待て!」

ジュネに駆け寄ろうとする瞬を制止しつつ、一輝は前方に向き直り、瞬たちもそれにならった。そこには2本の棒を持った男が立っていた。

「次の相手といったところか、だが・・・・・」

「俺は、クトゥルフの神々の一柱、イタカ・ウェンディゴ」

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