ONE PIECEオリジナル小説 続・万事屋始末記(ひとまず前編)
さてみなさん、今週はジャンプの合併号に伴う休刊日を受けて、新年企画の形でワンピのオリジナル小説をお送りいたします。
今回は現在のワノ国編進行に伴い、かつてのワンピ番外編企画と、最近連載終了を相成った銀魂とのコラボレーション企画をお送りいたします。それでは、ごゆっくり。
ここはグランドジパングの食事処“風車屋”
そこに相変わらず暇を持て余しているルフィ親分とウソップ、そして青鼻のチョッパー先生がたむろしていて。それらを食傷気味に見守りつつ、ナミが瓦版に目を通す。
ナミ「なになに、大江戸シティの争乱、ようやく終息に至る。ここ数日慌ただしかったけど、銀さんたち大丈夫かしら」
そこに同じく暇を持て余していたサンジが厨房から出てきて割って入る。
サンジ「まああいつらのことだから、いつもの悪ノリで切り抜けてるんじゃないですか」
ウソップ「まあ世はこともなしだからな、おれたちはそのまま穏やかに過ごせれば」
ナミ「それで、ツケの方は払ってくれるでしょうね」
ナミが一つ文句を言わんとした時、あの3人が唐突に現れた。
銀時「おーい、お前ら、元気にウンコしてるかァ」
サンジ「いきなりいい度胸だなてめェらは、シティの復興はいいのか」
新八「それなんですけど、銀さんがひと段落着いたというから、こちらに顔を出そうっていうんですよ」
神楽「ちょうどおまえらも最近侍してるっていうから、冷やかしにきたわけネ」
新八「ちょっと神楽ちゃん、そんなにハッキリと言っちゃ失礼だよ」
ウソップ「失礼はいいが、この犬なんとかしてくれねェかァ・・・・・!」
見ればウソップの頭に定春が噛みついていた。
神楽「定春、こんなもの食べたらお腹こわすアル」
ウソップ「悪かった、なァ・・・・・」
チョッパー「わーっ、医者はどこだ、あ、おれだ!」
と、ウソップを手当てする青鼻先生。
ルフィ「それでおめェら遊びに来たんだろ」
銀時「まあな、それから俺たちのシティを荒らし回った怪盗ってやつがこの街に逃げてきたっていうから、今真撰組の連中が御用改めに来たわけなんだ」
ナミ「ちょ、あの物騒な人たちも来たってわけ」
銀時「まあ、物騒なのには変わりないが」
その時「そいつは聞き捨てならんぞ」と、花魁姿の謎の人物が割って入る。
サンジ「な、なんだてめェは、ってどっかで見たツラだな」
「そう、あちきは大江戸シティ随一の花魁、勲奴、あがっ!」
ほぼ同時に背中の苦無とロビンのクラッチが炸裂した。
月詠「余計なお世話だったか」
ロビン「いえ、私の方も少し気を晴らしたかったから」
と、近藤を成敗した後にあらためてルフィたちに挨拶をする。
ナミ「ちょうどいい所に来た、あなたもお庭番だったらこいつらをシティに連れ帰ってくれない」
神楽「このゴリラとワタシらを一緒にするなアル」
ロビン「でも丁度その真撰組さん、お城の方に殴り込んでいるみたい」
ナミ「それって、大変なことになってるじゃないの」
ルフィ「よーし、いっちょおれたちも顔見せに行こうぜ」
一方ジパング城では、ビビ姫が近隣のドレスローザ国からの使者として訪れたヴィオラ姫とレベッカ姫をもてなしていた。
ビビ「本当によくいらっしゃいました、ヴィオラ姫とレベッカ姫」
ヴィオラ「ビビ姫もご機嫌麗しく。こうしてレベッカとともに招きいただき、大変うれしく思います」
ビビ「まさかヴィオラ様にこんなお美しい妹君がおられるとは本当に・・・・・」
ヴィオラ「あの、ビビ様、実は・・・・・」
とビビに耳打ちするヴィオラ、二人のぎこちない笑いに合わせてひとまず笑みを浮かべるレベッカだった。
その時である。
土方「御用改めである。神妙にしやがれ」
と、土方はじめ真撰組が乗り込んできた。すかさずビビが抗議する。
ビビ「何者です、ここがジパング城と知っての狼藉ですか」
土方「ここに大江戸を騒がせた怪盗が逃げ込んだと聞く。というかお前ら二人が重要参考人だ」
ビビ「ちょっと、この二人はドレスローザから来た」
沖田「そのドレス老婆から来たのがこの怪盗二人組って奴でさあ」
と、沖田が差し出したのはたしかに二人組の男たちの写真だった。
土方「これが、ドレスババアからやってきた、怪盗ヴィオルンとその甥御ベッカムの二人組・・・・・!!」
ヴィオラ「人をバケモノにするなぁ!!」
すかさず、土方たち真撰組の連中はヴィオラの業で吹っ飛ばされる。直後ルフィたちが駆け付けてきた。
ルフィ「おい、何やってんだおめェら」
ビビ「ああ、ルフィさん」
ヴィオラ「ル、ルフィ君」
ビビ「あの、ヴィオラ姫、お知り合いなのですか」
ヴィオラ「ええ、話せば長くなるけど我が国の悪党を一掃するのに一役買ってくれたのです」
ルフィ「おっヴィオラにレベッカ、おめェら来たなら来たって言ってくれればいいのに」
ヴィオラ「そうも言っていられないのよ、私たちは国の使者として」
サンジ「ああ、ヴィオラちゃ~ん!!」
すかさずサンジが割って入ろうとした時、ヴィオラの右つま先が入る。
ヴィオラ「今それどころじゃないでしょ、サンジ君」
レベッカ「実はこういった人がヴィオラさんと同じかと疑う人がいるの」
とレベッカが件の写真を見せる。そのヴィオルン、たしかにヴィオラと同じようだが、
ナミ「何この人、まるで伝電虫みたいじゃないの」
レベッカ「そうでしょナミさん、まったく失礼しちゃうわね」
ルフィ「だけどよ、この左の奴はレベッカそっくりだぞ」
ナミ「失礼なこと言うなぁ!!」
今度はナミの右回し蹴りがルフィに炸裂する。
新八「とにかくこの二人を探せばいいでしょう」
銀時「よぉし神妙にしやがれ目玉男ォォォォ!!」
神楽「神妙にするアル露出狂男ォォォォ!!」
月詠「だから違うといってるだろうがァァァァ!!」
懲りずにヴィオラたちに飛び掛かる銀時たちに月詠が両ストレートで撃退する。
ナミ「まったくこんなところで遊んでてもらちが明かないわ。城下に行って探すことにしましょう」
ビビ「それじゃあ私も同行しましょう」
イガラム「ああ、いけませぬぞビビ姫」
ビビ「大丈夫よ、いつものようにお忍びで行けば」
ヴィオラ「ああ、ここは私たちも」
レベッカ「ええ、お供しましょう」
こうしてお忍びで同行することになったビビたちを伴ってルフィと銀時はジパングの城下を探索することとなったのだが。
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