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#17:探偵ジム・バーネット三世の挨拶<今更ながらルパンレビュー2018>

とある古城に忍び込んだルパン、そこに住まう老婦人も来訪を待ち構えたきらいがあった。

かつてその城に何度も忍び込んではお宝を盗みそこなった過去があったという。そんなルパンに夫の殺人事件の解決を依頼する。そしてその容疑者も老婦人が呼び寄せたというのだが。

容疑者は3人、いずれも伯爵には浅からぬ因縁を持っていた。加えて伯爵の方もたびたびルパンを退けながらも倒すには至らず、銭形とは違う意味で彼を好敵手と認めていたか。

それらの事情からルパンを探偵役に仕立て上げ真犯人をいぶりだすといった算段だった。

まさに密室たるこの城で、まずは3人に軽く揺さぶりをかける。対する3人もほかの二人にも疑いの目を向けていた。まさに夫人の思惑通りだったがルパンの方はやはり退屈を持て余していたか。

そこに夫人がさらに揺さぶろうとしたその時、なんと夫人が撃たれ、城は封鎖された。そこでルパンこと探偵ジム・バーネットの出番というわけだが。

ところが監視カメラが封じられ、顔認識システムは無事なものが不幸中の幸いなのか。今城にいるのは容疑者とルパン、そしてメイドだけ。

まず部屋内外のあやしい箇所を調べんとし、そのうち容疑者の一人自室を離れたといったフレデリックス、部屋でたたずんだままのアランやピエールの情報がもたらされる。

やがて轟く雷鳴に何かに気が付いたルパン、3人を食堂に集める。

ひとまずの推理の結果を述べるルパンに対し、しびれを切らしたフレデリックがマリーに疑いを向ける。しかしルパンが彼女の潔白を証明すべく手のやけどを見せる。

推理に戻り、城内のカーテンが閉まったのが雷光を隠すためのものだと読み、さらにはキャビネットに仕掛けがあったのも読んだ末、真犯人がアランだと結論付ける。

しかし扉向こうからの銃口、しかしルパンはそれを退ける。そこにはもう一人のアランが、そう、アランの双子の兄弟だったのだ。双子ゆえ不遇な半生を送った兄弟がせめてもの復讐のためにと今回の犯行に至ったのだ。ついでに言えば夫人はアランの身の上を知っていたかもしれず、真相究明の一方で伯爵の罪滅ぼしのためにと自らの命をも犠牲にしたのだろうか。

後味の悪い事件もひとまず解決し、報酬の指輪は夫人のもとに返す。そして手帳をマリーに渡し、また探偵役になる時助手役を頼みつつ、機会があるか分からないがひとまず別れを告げるのだった。

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