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銀英伝オリジナル・真ヴァーリモント氏放浪記

同盟を制圧後、ゴールデンバウム王朝にとって代わり、ラインハルトが皇帝の位についた後、ヴァーリモントは、かねてからの構想を形にするべく以前にましての執筆活動に力を注いでいく。

途中帝国軍による同盟併吞はさほどこたえないかに思われたが、その後のヤン・ウェンリーの死に際しては、古くからの友人を喪ったかのごとく落胆を禁じ得なかったかとハーゼたちには見えた。

ともかくも彼の著作は世に出ることとなった、それはヴェスターラント核撃事件に起因した皇帝暗殺未遂事件の直後のことだった。

その著作たるヴァーリモント白書、出版にあたっては憲兵隊の士官が扮した件の青年が2、3意見を言うのみで、事実上の無検閲で世に出たのだ。

ともかくもこの白書は帝国内でひとかどの支持を得るにいたり、日を置きながらも旧同盟領内でも少なからず読まれていった。

中でもラインハルトのハイネセン再占領時に、皇帝に不敬を働いたかどで勾留されるも、その皇帝によって釈放された中堅官僚たちは、彼を支持するに至る。ちなみにイゼルローンにて雌伏の時を過ごすユリアンたちには共感はしないが多少の期待は持っているのだが。

いずれにしても、その白書とともに彼らも雌伏の時を過ごすのだった。

 

戻って帝国側にて、まずは軍務省にて副官のフェルナーが軍務尚書オーベルシュタインに件の白書のことを告げるも、オーベルシュタインはただ手を振るのみだった。

「軍務尚書にとってはこの白書はとるに足らないものなのか、あるいは。いずれにしてもこれは民生省の管轄だな」

部屋を後にし、フェルナーはそうつぶやく。

一方で芸術家提督メックリンガーもその白書に目を通す。彼にとっては文学的に足らないものの、帝国全体、ひいては人民のためと訴えるものがあるとひとまずの通読を続けるのだった。

ビッテンフェルトに至っては白書そのものを読むことはなかったが、その著者たるヴァーリモントにはどこかしら惹かれるものがあった。

「あの同盟人、帝国人民のためと小賢しいことを書いてはいるが、ひとまず俺が言うべきことはない。もしあやつが召し抱えられることがあれば、あのオーベルシュタインとどこまで張り合えるか、これも楽しみだ」

と冗談交じりに彼を半ば応援するきらいもあった。

そしてミッターマイヤーに至っては、ひとまず目を通したのだが、とある一文に激昂し白書を床に叩きつける。

「なんだそれは、忠誠に報いるに死をも与えるだ!?これではゴールデンバウム王朝と変わりないではないか!奴め、いまだ陛下を利用して己のマキャベリズムを大成せんとするつもりか」

“奴”すなわちオーベルシュタインに対する己の怒りをぶちまけつつ、ふとミッターマイヤーは叩き付けられた白書を拾い上げその怒りを鎮める。

「しかし、ここまで事件を通して、人民を諭し導かんとは、元は彼も同盟の市民だ。その身であえて帝国の人民のことを想っているとは、それにひきかえ、俺は・・・・・」

しばらくの熟考のすえ、ミッターマイヤーは一つの結論に達する。

「ここはブラッケ民生尚書にお任せしよう。彼については賢明な対処をされるだろう」

というわけでミッターマイヤーは、ブラッケに連絡を取ろうとするもなかなかにコンタクトをとれなかったが、その後ラインハルトが下した決断にて安堵することとなったのだが。

それは、あの白書がラインハルトのもとにも届けられたのだった。

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