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新・忍者の科学:ドラえもんの場合<本当は怖いドラえもん>

さて今回は忍者とドラえもんとがどう絡んでいるかを述べる前に、あらためて一昔前から現代にかけて忍者についてどう描かれたかを述べたい。

元来忍者の業は各種体術にはじまり、隠密活動の一環として自然物に隠遁する術が専らであった。それがさまざまな事情からある意味魔術や超能力まがいの術、いわゆる妖術に変化していしまった。

それについては時代劇の一環として山田風太郎先生のいわゆる伝奇ものの作品や、横山光輝先生の『仮面の忍者赤影』やら『伊賀の影丸』など、果ては白土三平先生のいわゆる『カムイ外伝』等の忍法ものの作品の影響があったことと編者なりに思っているのだけど。最近では岸本斉史センセイの『NARUTO』あるいは『BORUTO』でその醍醐味を味わえるということも明記したい。

さておきお話をドラえもんに戻して、こういったいわゆるファンタジー系の忍術というものは、一旦迷信だというレッテルを張られたモノを、そのレッテルを外してから「未来の世界での子供のお遊び」といった形で表現しているものだろう。

その未来のお遊びからスポーツの一環として忍者の業を活かしている。これは先に述べたパルクール等が現実に活きているけれど。

そんなわけで、ドラえもんのお話においてはいかに忍者について顕わされているか、

『ニンニン修行セット』

ある日、ハットリ君のマンガを読んだのび太くんは、自分も忍者のように活躍できたらと思って、ドラえもんに頼んで『ニンニン修行セット』なるものを、先にある巻物を出し間違えてからそれらを出したのだ。

水クモについてはボート感覚のつもりがスキーやスケート感覚で使用する故うまくいかなかったし、苗木やフンドシについては飛んだり駆けたりの修行の道具で、たしかに忍者の逸話から派生した道具だろうけれど、かえってのび太くんのダメさを前に出したものでもあった。もっともそれらは努力なしに安易に力を得ることについてのイマシメのためということで。

そんなこんなで修行がうまくいかず、ドラえもんとの口げんかをパパに仲裁され、その際忍者について聞かされてから、先に出し間違えた忍者ごっこの巻きもので、いろいろ遊んでいこうとしたが、まずガマガエルに化けてしずかちゃんに逃げられるは、姿を消してジャイアンに仕返しをしようとして、時間切れで返り討ちにされるはと散々な目にあったそうな。

結局中後期の風潮として、忍者について本来子供のお遊びを実際力を得ようとしてのとんち話に転んでしまいしっぺ返しのオチとなったのだのが実情ということだろう。

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