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小説・聖闘士星矢VSセーラームーン(その12)

第5話:禁断の書

次なる物語にかかる前に、少し時を遡らなければならない。

大地母神デメテルは聖域、スターヒルに赴いていた。ハーデスとの戦いに一段落をついたのを機に、新たなる驚異に備えかの地で世界の動向を見はからんとしたのだ。

「たしかに妄りには登りきれぬ名山でしたね、貴女の助けがなければどうなったことやら」

岳を上る際に宙に浮き上るデメテルに対し、それに導かれひとまず上りきった一人の女性闘士が感慨を述べる。

この当時カノンとラダマンティスは激闘の傷が癒えず聖域地下深いデメテルの神殿で療養の時を過ごしていた。

この場同行したのは、神闘士アルコルのバドと彼女、海闘士(マリーナ)人魚姫のテティスの二人だった。

「さて、ここに到りしはあなたがたの力、私の神性はただ導くのみですが」

軽い疲れもそこそこに、二人は軽く頷く。

ここスターヒルの隠し宮は歴代の教皇が瞑想と研鑽を行っていた。その際に歴史上危険な秘物も数多く保管封印されているのだ。

「ここに次の戦いの手がかりがあるというのだが、うむ、なんだこの本は、むっ!」

バドがとある書物に気付き、近付かんとしたところ、書物を包んだ力場が発せられ、その足を止める。

「お待ちなさい」

デメテルも静かで穏やかながらバドをとどめる。

「そういえば聞いたことがあるな。これが禁断の魔道書か。見た目は他愛もない呪文の羅列だが、それらが力を持っていて、世に災いをもたらすというが」

「そうです、ゆえに先のセイントたちがこの書を封印し、今に至ったのです」

さしものバドもおそるおそる後ろに退がり、遠目からその書を見守る。やはりこの書からの邪気と封印のコスモとがせめぎあっての力場がまだ収まらない。

「しかしその手がかりというのがこの書なのですね。しかしこれでは調べようがないのでは」

テティスの問いに、デメテルも一つの水晶玉を取り出す。

「え、このままではおぼつきません。しかしこの水晶玉を用いれば、あなた方がいう月並みな神具なのですが」

と水晶玉越しでこの書の意思を読み解く。

「やはりこれは、警告。そもそもこの書には宙(そら)から来る災いそのものを力とせんとし、書き記したものですが、知ってのとおり、その力は制せられるものではありません。ゆえに封じられ、この地に保管したものです。しかしこの書にはもう一つ、その災いの訪れが預言されていたのです」

「それが、今だと言われるか」

「おそらくは、そうでしょう」

デメテルの応えに、二人は沈黙をもって賛同する。

「とはいえ、このような危機に天界が動かないというのもいささか問題ではないのでしょうか」

「あそこも一枚岩とはいきませんから。それは貴女もよく存じているはずですよ、テティス」

「・・・はい」

「とはいえ、地上の日本・トウキョウに大いなる力があります。それを頼れば、あるいは」

「あると言われるのか」

デメテルが頷く。

「ですがひとまず時はあります。あの二人の傷が癒えたらすぐにでも」

「そうですね」

二人の賛同のもと、この書“ネクロノミコン原本”の封印の無事を確認した後で、デメテル一行はスターヒルを後にする。

ともかくも次なる脅威、宇宙より来る災い成すいにしえの神々の脅威に備えなければならないのだった。

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