ドラえもんとゆかいな仲間たち:藤子・F・不二雄のヒヤッとするおはなし(前編)<本当は怖いドラえもん>
さてみなさん、今回は先の藤子・F・不二雄の怖い話に引き続いて『藤子・F・不二雄のヒヤッとするおはなし』について簡単ながら述べたいと思います。とはいえ、今回の場合はいわゆるコンビニ文庫ではなくウェブコミックの形を取っていますが。
ともあれ軽く怖い想いをした後で、ある程度のこっけいさを覚えた作品ぞろい。
まず『ヒョンヒョロ』は前回も述べましたが、滑稽にお話を進めたかと思いきやたしかにラストでの空恐ろしさが感じられた。
『TMは絶対に』のお話はその発明自体の可不可はともかく、結局他愛もない事柄でうやむやになったといったところ。
『メフィスト惨歌』はとある男との契約を持ち掛けたアクマの現代社会の悲哀に組み込んだ悲喜劇を述べたお話ということで。
『流血鬼』は吸血鬼に支配された町で孤独に闘う少年の苦闘の末を描いたお話で、たしかに悪く言えばへそ曲がり、よく言えば逆転の発想といったところ。その後者の意見が後のバイオハザード等で活かされていのかなといった想いがしないでもない。
短編集からはひとまずこんなところで、お次はレギュラー作品にては、
『うまそうな三人(モジャ公)』は宇宙を冒険していくうちに宇宙人に食べられそうになるお話だけど、いわゆる食人の習慣がある者たちとの共存はできるのかというのもテーマにあげられるのだが。
『魔女・魔美?(エスパー魔美)』は超能力者であることがバラされそうになることについての危機を描いたもので、当時のヒーローの守秘性がベースとなっていて、その危機感がお話の味となっているけれど。
『冥府刀(キテレツ大百科)』は封印した発明品をもちいて異次元世界どころか本当の冥府(みたいな世界)に旅立っての悪戦苦闘というお話ということで。
そして我らがドラえもんのお話については、
『どくさいスイッチ』はイヤな奴がいなくなればと猜疑心(人を疑う心)ばかり膨らんで、おしまいにはみんな消してしまったという怖い思いをしたお話。
『未来世界の怪人』はジャイアンがひみつ道具で乱暴の限りを尽くしたその陰でとある悪者が暗躍(陰で何かを企んで行動)するというお話。
『しかしユーレイは出た!』は山寺でののび太くんの悪戦苦闘だけど、そこはドラえもんのお話ならではとも言えるだろうけれど。
『未来の町にただ一人』はたしかに町中でただ一人しかいないという怖さもあるけど、結局これも仲間外れネタやらある意味昭和50年代初頭のレジャー志向に対する皮肉も描かれているだろう。
とりあえずのラインナップについては一通り述べたものですが、残る3本については次回以降に譲るという形で詳しく述べることといたしましょう。
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