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第5話:テイワズの息子<機動戦士ガンダム・鉄血のオルフェンズDAWN>

さてみなさん、今回も夏休み企画の形で鉄血のオルフェンズ続編企画ということで、オルフェンズDAWNの第5話をお送りする運びとなりました、が・・・・・

最近原作にての新シリーズの制作が発表されその中で“續”という字が気になりますが。たしかに続報次第ではこの企画も休止せざるを得ない事態になりますが、それでもこの企画もひとまず書き上げたいという想いもあります。ともかく、あの戦いののち世界の行く末を自分なりにひも解いてみたいといった出来心の企画、どうか最後まで見てやってください。というわけで、それでは、ごゆっくり。

 

 

かつて鉄華団のトラスト襲撃と前後して、ラフタを失い放心状態のアジーは、思わず自殺を思いつき銃に手をかけんとするも、一人の赤ん坊がその銃に手を取らんとし、すかさず銃を取り上げる。しかしそれが名瀬の諫めと感じ、その赤ん坊、名瀬ジュニアを抱きしめ号泣する。

そして今名瀬の墓標に彼、アジーとともにたたずむ名瀬ジュニアの姿があった。

 

マクギリス・ファリド事件の後、ラスタル・エリオンとの密約とタービンズ襲撃事件の首謀者イオク・クジャンの戦死によりテイワズの勢力もひとまずは安堵された。その後のマクマードの死後、テイワズを追われた旧ジャスレイ派をはじめとする不満分子は直後のアジーの代表出馬に反発し、一斉蜂起の末今やアジー派が中心となったテイワズに反乱を起こす。対するアジーらもこれを機に一気に敵対勢力の殲滅をはからんとする。

まずアジーが陣頭に立ち、かつての親タービンズの構成員有志をはじめ“兄”たちも次々と出撃する。そんな中まだ10代前半のジュニアもまた出撃せんとするもアジーに拒まれる。

「俺だって、テイワズだ!」と反論するジュニアに、アジーも両手を顔に添えて諭す。

「もしあんたの身に何かあったら、だれが弟や妹を守るっていうんだ、テイワズそのものを守るのはもっと大きくなってからだ」

その言葉に自ら恥じ入りつつも納得するジュニアはただ立ち尽くすのみだった。

回想から明けて、あれから今に至り、今でも変わっていないとつぶやきつつ父名瀬の墓標に自分のなすべきことを、アジーとともに誓うのだった。

そこに暁たちのイサリビが歳星を訪れたと告げられる。アジーたちもそれを迎えんと名瀬の墓を後にする。

着艦したイサリビ、出迎えた護衛の黒メガネたちとリーダー格の男たち。まずライドが“鉄血隊隊長代理”と名乗りを上げ、続いて暁たちを紹介する。リーダーの男は名瀬の息子を名乗り、代表宅に招き入れる。その際傍らの整備班に艦首の鉄華団のマークに手を加えるように指示するが。

一方で整備班の女性の一人が暁たちに近づいてきて、菊千代がひとまず声をかける。

「ここは結構危ない人たちでいっぱいですよ、俺を含めて」

「知っていますよ」

と、あいさつもそこそこにその女性は同僚の呼びかけに応じてこの場を離れる。菊千代もどうしようかなと思いつつラッシュに呼びかけられ、後からついていく。

代表公邸についた一行は、そこでアジーの歓待を受ける。特に雪乃はメリビットの娘ということでエーコたち旧タービンズのメンバーからもてはやされ、困惑しつつ雪乃もそれを受け入れる。

その後でライド、暁が中心となって、アジーから現在の状況を語られる。その傍らにジュニアも立っていた。

現在アジーを中心に歳星にては一応の平穏が保たれ、保有する資源開発衛星の数々もひとかどの治安は守られていた。しかし組織を追われた不満分子の残党が、これまた潜伏していた旧マクギリス派やかのノブリスの残党と結託。徐々に勢力の外縁を侵食していく。その対策のためにガエリオを通じて治安維持のためライドたちを派遣させたのだ。旧タービンズ及び旧鉄華団、表立っては明かせないがこれらの関係者が当たれば、GHが直接関与するよりも抵抗も少ないだろうと踏みつつ。

一通りの説明を受けライドはともかく暁も承諾し、近日中にも近隣の衛星を視察に当たることになったが。

 

後に自由時間となり、それぞれがそれぞれの時間を過ごす中、街中を散策するラッシュ。その途中の小さな碑~かつてラフタが凶弾に斃れた地にアジーが建てたもの~に差し掛かると、一人の少女と出くわす。イサリビに遅れて到着したクアールだった。何やらを拝んでいる様子の彼女に初面識ながらも戦闘の際の声のやり取りで、かつて戦った者同士と認識し思わず声を上げる。

まずクアールが事情をとりあえず話す。あの戦いから撤退して後、義理は果たしたと思いつつも次の目的、というかもともと名を上げるために今度は木星圏でひと稼ぎせんと、できればグシオンを擁する鉄血隊~これはラッシュから聞いた~と組まんと、ます犠牲になったブルワーズを拝んでから行動を起こさんとしていたのだ。もっとも旧ブルワーズ幹部たちは全員が拘束され戦死者はいなかったとも後で聞かされたのだが。

ひとまずの談笑で先の戦いの警戒感もすっかり解かれたラッシュは、後でライドたちと相談して対応を決めることを約束し、この場を去った。しかしその様をテイワズのエージェントが監視をしていたのだ。

一方で暁とライドは、郊外の名瀬の墓標を訪れる。そこにはジュニアも同行していた。

それぞれの想いを胸に感慨に浸る一同。「偉大な人だったんだな」との暁の言葉に、

「お袋たちが最近になって建てたんだ。親父たちの名誉とともにな。それには鉄華団も関わっていたんだ」とジュニアも返す。

「だから団長や三日月さんの名誉回復のために俺も力を貸してやろうじゃないか」と結ぶ。その言に暁もライドも静かに頷く。

「まあ何にせよよろしくお願いします」と恭しくジュニアと握手を交わす暁、そこにライドも加わって誓いを新たにする。

日も改まって先日の依頼を遂行するため、まずはイサリビで近隣の警備にあたることになる。しかしラッシュだけは何かと落ち着かない。そこにライドが「先にお前と戦ったネコ娘は来ないぜ、アジーさんが用があるってさ」とラッシュに告げる。出発の時間が迫り、ラッシュも仕方なくイサリビに搭乗する。

そのイサリビの旧鉄華団のマークにはその上に3本の傷が描かれていた。これこそライドが指示した“鉄血隊”の新たなるマークだと告げる「決して散らない鉄の華、傷がついても志もまた」といった願いを込めたものだと述べる。

こうしてイサリビは発進し、初日の任務にあたるのだった。

 

一方でとある資源採掘衛生。そこの採掘を一人の監督役の男が取り仕切っていた。また一方でとある小惑星に何やらの装置を設置する一団がいた。その奥には巨大なレンズらしきものが怪しい光を放ってきた。

 

次回・鉄血のオルフェンズDAWN

“マクギリスの遺産”

この地に厄災の化け物がいるというが、まさかこんなに近くだというの!?

 

一応のキャラクター設定

名瀬・タービンJr(一応仮称):名瀬とアミダの間の子でかつては三日月とアトラらにあやされた赤子でもある。子供の頃はアジーに守られるだけに自分に歯がゆく思っていたが、第1夫人の子として一応後継者に選ばれていて、それにふさわしい人間にならんと成長とともに自分を鍛え一人前の男にならんと志している。

まず統率力はともかくMSのパイロットとしての技術に長けていて、彼が駆るMSもまた72体のガンダムフレームの一つだった。もともとはグシオン同様アステロイド帯に埋もれたのをGHが回収。その後整備調整が行われ、マクマードの密約に基づいてテイワズに寄贈された。バルバトス等同様にとある人物の脳からプログラムされた疑似阿頼耶識システムを登載されていて、そのいきさつからジュニアの愛機となる。

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コメント

マクマード役の石塚運昇さん、作中ですでに故人と設定しましたが、まさか本当に亡くなられるとは、たしかに人生何があるか分からないものですがこれは驚きとともに本当にやり切れませんね、謹んでご冥福を申し上げます。そして本当にありがとうございます。

投稿: Mr.The-O | 2018年8月17日 (金) 15時06分

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