今更ながらバタリアンについてひとまず語る
さて今回は80年代のホラー映画の代表作の一つ『バタリアン』について少し語りたいと思います。当時はありふれたマイナーな作品ながらも日本ではカルト的な人気を博し、後年にも多大なる影響を与えたこの作品。まずは軽いあらすじから。
ある日生体標本を扱う工場で働く主人公が怖いもの見たさで主任に教えられた軍事機密のカプセルに入った死体を見た際に、カプセルから謎のガスが吹き出してから、保管されていた死体が動きだし、次第に人間たちを襲って仲間を増やしていく。それが主人公の不良仲間をはじめ街中をパニックに陥れ、ついには件のガスを吸った主人公もゾンビと化する。そうこうと一連の事態は結局軍隊の力を借りて、一旦はすべて始末されてしまうのだった。
これは生きた死人たるゾンビから逃げ延びるといったシチュエーションからもう少し切り下げて製作された。
すなわちただ人間たちを追い回すだけのゾンビからさまざまなゾンビモンスターが登場した。
ガスのタルに封じられ、封印が解かれてさまよい歩くタールマン。
頭をうがち、バラバラにされても動きを止めないハーゲンタフ。
そしてミイラ化した女性ゾンビのオバンバと個性的なキャラも暴れまわるのだった。
あとガスを吸い込み後にゾンビ化した主人公と主任も、それぞれ悲壮な展開に陥ったのも挙げたいところ。
そのバタリアン本編もその後続編が作られたけれど、世界観こそ同じだけどストーリーのコンセプトはそれぞれ異なってる。
ともあれ先の述べた通りこの映画が後の他作品に大きな影響を与えたこともひとまず述べたい。
主人公の不良仲間の一人で、前半墓場でセクシーなダンスを披露するも、後半捕まって自身もゾンビ化したパンクのお姉さんは、永井豪先生原作のセクシーヒロインの製作のヒントになったし。
バタリアンのタイトルそのものも、当時のオバサンの生態を描いた『オバタリアン』のヒントになった。
そして後の『バイオハザード』の原点になったこともここで挙げたい。
ともかくこのバタリアンも作品そのものはマイナーな評価ながらもその後の映画史の1ページを飾ったと評してもいいだろう。
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