花諷院和狆<サムライスピリッツ天下一剣客伝2>
さてみなさん、今回の剣サム2は、真侍魂で登場した好々爺の高僧、花諷院和狆のシナリオをお送りいたします。
そこそこの体術と法力ながらも並み居る侍にも引けを取らぬその実力はいかんなく発揮で来ることに期待してストーリーを組んだつもりです。
はたしてその行方やいかに、ということで、それでは、ごゆっくり。
オープニング
飛騨の小寺、枯華院に佇んでいる老僧、花諷院和狆
若き頃は退魔の術を駆使して数多の魔を封じてきたが、ただ一度のしくじりにより隠棲の日々を送るに至る。
それでも近年、数多の弟子を得るに至り、彼もまた己の業を試すべく再び闘いに身を投じることとなる。
はじめ武闘会の報せには耳を貸さなかったが、古き友の再三の説得によってようやく重い腰を上げるに至る。
第1ライバル戦(対骸羅)
・仕合前
和狆「ふむ、ぬしが勝ち抜いてきたからにはいい機会じゃな、今一度説教してしんぜよう」
骸羅「なんだジジイ、先にもう教えることがないといったじゃねえか。もうボケちまったのか」
和狆「何を言うとるか、腕試しというて所々で蛮勇を振るいおって、未だ未熟なぬしを今一度鍛え直してくれるわい」
骸羅「まったく年寄りのくせに無理しやがって、足腰が立たなくなっても知らねえぞ」
・仕合後
和狆「どうじゃ、儂の法力思い知ったかの」
骸羅「た、大したことねえじゃねえか、だがよ、こんだけすごい術があるなんてな、俺ももうちょっと修行してみたくなったぜ」
和狆「ふむ、ようやく幼き頃を思い出したか、じゃがその前になさねばならぬことがあるからの」
和狆、そのまま去っていく。
骸羅「まったく、無理しやがって」
第2ライバル戦(対覇王丸)
・仕合前
和狆「おお覇王丸よ、ぬしも剣を振るうているうちに路が見えてきたようじゃのう」
覇王丸「さあ分かんねえな、俺も骸羅と同じようにただ暴れているからな」
和狆「それでも前を見据えておるわい、ここは一つ確かめてしんぜよう」
覇王丸「そうだな、俺もあの頃のように自分を叩き直すつもりでいこうか」
・仕合後
和狆「やはり腕を上げたかのう、ここは雲飛どのの導きあってのことかもしれぬかのう」
覇王丸「そうかもな、だが骸羅の奴も多少は分かっているはずだぜ。拳の路も仏の路も、ともに通じているもんだからな」
和狆「やはり分かっているみたいじゃのう、ここは儂が先に行かせてもらうて、再び帰ってきたらいくらか鍛え直してしんぜよう」
覇王丸「おう、気をつけてな」
中ボス戦(以下4組の中から2組)
・萬三九六編
三九六「おうよ爺さん、まさか俺様と仕合うつもりじゃねえだろうなあ、もしそうなら手加減はできねえ。せめて念仏でも唱えていな」
和狆「よもや腕っ節のみで儂を倒すつもりなのかのう、力の溺れるものの行く末をこれから教えてしんぜよう」
三九六「まさか逃げようと思うなら大間違いだぜ、俺様に目を付けられたのが、爺さんの運の尽きだぜえ」
・黒河内夢路編
夢路「和狆法師ですね、不躾だとは思いますがこの夢路にも幾ばくかの路を指し示していただけるでしょうか」
和狆「なんの夢路どのとやら、ぬしの名の通り人の路は一睡の夢のごとしじゃ。これはぬしも理解はできているはずじゃて」
夢路「たしかに、今は剣をもって我が路を斬り開くのみですが、老師に剣を向けるは無礼なれど、我が路を確かめさせていただきます」
・ドラコ編
ドラコ「この世に神も仏もあるものか、信じられるのはこの銃のみだ、引き金を引けばお前など一撃で殺せるからな」
和狆「おやめなされおやめなされ、坊主と年寄りを徒に殺生せしむるは、いずれぬしにも災いが降りかかるぞよ」
ドラコ「人の心配をするより自分の身を案じたらどうだ、今殺されるのは俺よりもお前、その事実は変わらねえ」
・アスラ編
アスラ「感じるぞ、老いたりといえども貴様の法力を、やはり俺が挑むに値するのか、骸煉よ」
和狆「はてその名も久しいのう、じゃがこの枯れた年寄りがぬしを鎮められるかのう」
アスラ「そのために参ったはずだ、俺とても易々鎮められるわけにはいかぬがな、和狆よ」
対歴代ボス戦
和狆「久し振りの魔界じゃわい、はたしてどんな輩が出てくるか、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏・・・・・」
・プレイヤー、異界へと引きずり込まれる。
「魔界への門は、今開かれた。汝の正なる気、我らの目覚めの礎とならん。まずはこの者ども我が手駒との仕合、愉しもうではないか」
・プレイヤー、各ボスと対戦。各員1本取れば勝ち抜け。すべての敵に勝ち抜ければクリア。対して2本連続で敗れた場合にゲームオーバー。
対強力ボス戦(下記5組から1組を選択)
・共通:倒されたボスの気が一人に凝縮し、パワーアップして立ち上がる。
・闇天草編
天草「忌まわしき封印は消え去った。今再び、大いなる主の御力により、我、目覚めたり!!!」
和狆「恨みが故に神の御心を忘れてしもうたか、なれば愚僧が再び仏の御心で導いてしんぜよう」」
・鬼斬紅郎編
斬紅郎「我は禍(わざわい)、我は鬼、そして我は壬無月、否、我こそは、鬼、斬紅郎なり!!!」
和狆「剣を極めんがために鬼に到るか、あやつは鎮められたが、はたして儂はどうかのう」
・真ゴルバ編
ゴルバ「やはり我が命をかけねば汝は討ち取れぬか、それもよかろう、今こそ決戦の刻!!!」
和狆「ぬしも力を振るうに酔いしれた口かのう、こうも面倒ごとでおちおち眠れぬわい」
・魔界我旺編
我旺「國の哭く声、それに応えんがため、我今こそ魔界の気をも取り込み、國を制せん!!!」
和狆「國はともかく力を得るため世を乱さんなら、この愚僧が鎮めねばならぬかのう」
・羅将神ミヅキ編
ミヅキ「ラキ、ラキキキキ、我が力戻ったり、今こそ世を魔界に呑みこんでくれん!!!」
和狆「ぬしも未だ鎮まらぬかのう、はたしてあの時以上の妖気たるぬしを鎮められるかのう」
最終戦(対壊帝ユガ)
「正と負の気のぶつありあいより我が糧なる神魔の気、今ここに高まった。今こそ我が復活の刻(とき)。
我が名は、壊帝ユガ
今、人の世は終焉を迎えん。我が意によって・・・・・」
和狆「やはりぬしも真の魔かのう、ここは儂のすべてをかけて鎮めねばならぬが、果たしてどうなることやら」
エンディング
闘いがひとまず終わり、和狆は枯華院の縁側で一人お茶をすすっていた。
和狆「さて今回も魔の軍勢は鎮まったが、これからどうなるかは皆目見当もつかぬ。ただ若いものの精進については申し分ないがの。これは儂もちょっぴり張り切りすぎたかもしれぬがのう。まあともかく、儂もくたばるにはまだまだ早そうじゃ。はたしてこれから何が起きそうかのう」
いつの間にか傍らには一人の幼い女の子、命が眠っていた。
和狆「ともかく、世は事なしじゃ、いやはやこれでいいかものう」
今はただお茶の香りを傾ける和狆だった。
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