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アルスラーン戦記大反省会

さてみなさん、銀英伝で有名な田中芳樹先生のもう一つの代表作、アルスラーン戦記の最終巻『天涯無限』が先月半ばに発売され、編者もひとまず購入の末に読破することとなりました。

正直はじめのうちはこれまでの展開からどうなることかと思い読むのをためらったことがありましたが、読んでみればやはり引き込まれてしまったことも相まって、あらためてこの場でのレビューを述べることと相成りました。とはいえ“大”と銘打ちながらもそんなに大仰ではないことをまずはご了承のほどをお願いしつつ、それでは、ごゆっくり。

 

まずは大まかなあらすじから。

大陸航路に栄華を極める王国の王太子として生を受けたアルスラーンが、祖国の敗戦を機に様々な試練を経てついには祖国を回復し、新たなる王となるのが前半の展開であった。

ここでアニメ化に際しても述べることにして、まず90年代初頭で劇場版及びOVA版これは角川書店が主体となったものだが、これも角川のお家騒動が原因か、途中で打ち切りとなった。その後のテレビアニメではあの荒川弘センセイのデザインにはじめ戸惑いながらも結構しっくりと見られつつも、現在風塵乱舞の巻を経ていずれは王都奪還の巻が描かれるだろうと期待はしている。

さておき後半の展開は田中先生の休筆と相まってかやはり失速の感が強かった。それでも風雲急を告げるストーリーが心をつかんだのは述べるまでもないのだが。

一旦平和を取り戻し、王となったアルスラーンの戦いはその後混迷の度を増し、魔の手は着実に周辺諸国から世界を侵食していき、ついには世界の裏に蠢いていた蛇王ザッハークの猛威、否、人そのものがつくりし悪意により大陸諸国を巻き込んだ戦乱に陥り、敵味方とも壮絶に倒れていく中、大陸行路を擁する諸国もまた崩壊し、あたかも列国の栄華も一睡の夢のごとくに物語は一旦幕を下ろすかにみえた。

これは先の名作『マヴァール年代記』と同じなのかといった感もないでもない。つまりは“ご都合主義的な無情観”ということになるが。

しかし最後遺された意志が祖国の再統一と世界の秩序を取り戻さんと新たな戦いを始めるということで本当に幕を下ろし、今までよりも納得がいったことだろう。

ともかくもアルスラーン以下多くの仲間たちは日本のファンタジー作品の歴史に燦然と輝き、その名は無限の大空へと羽ばたいていくのだった。

 

と、ひとまずのレビューはここでシメとして、ついでに以前出来心で考えたエピソードをこれまた出来心で掲載することに致します。それでは、ごゆっくり。

 

 

アルスラーン戦記・土鬼異聞

パルス国内にて不穏な空気が漂い、チュルク国内も混乱の中、とある一人の奇怪な赤ん坊が土の中から這い出てきた。その子供は土鬼(チュルク(あるいはパルス)語表記は不明)と名付けられ、はじめは気味悪がりながらも高貴な女性の墓の下から出てきたということで、その子供かということでひとまずは大事に育てられた。

やがて土鬼は成長するに伴い、近隣の若者のリーダーとなる。その尊大ながらも誇り高い口調にひかれるものは数多く、シンドゥラに国土の大半を奪われ、混乱の中のチュルクをまとめ上げるにいたり、いつしかチュルクの新王朝を開き、それがシンドゥラの北上を防ぐことになる。

さらには無政府状態のトゥラーンを征服、北方の雄と謳われ、武将としてはパルスタン大将軍格エラムと大将軍アイヤール、王者としては南方のラジェンドラ大王と肩を並べるようになる。

それと前後して男児を授かるも、その子は右頬に大きなあざを持つ子である。土鬼はその子に自らの父の名を授け、その子も顔のあざを気にしつつも聡明で勇壮な若者に成長する。

 

そして土鬼は50余年の生涯を閉じ“母”が眠る墓の傍らに葬られ、その後を継いだヒルメス二世は、再統一を成し遂げたパルスと国境を永く争うことになり、その一方で大陸航路の列強国として永く安定の時代を築くに至る。

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