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小説・聖闘士星矢VSセーラームーン(その2)

第1話:はじめに男ありけり(後編)

一方シベリアでは、少年ヤコブと多少ガタイの大きい男が釣りに興じていた。

「氷河はまだ潜っているのか」

「うん、今日は海流が穏やかだからね・・・えーと」

「イワンだ、もう何度目だ、俺の名を問うのは」

彼こそが冥王ハーデス配下の冥闘士、天敗星トロルのイワンである。彼もフレギアスと同じく雪辱を果たさんと乗り込んできたが、氷河の身の上を聞き、戦意を喪失したのかそのまま村に居座ってしまったのだ。

そのうち氷河が湖の氷から姿を現す。

「すまない、少し遅れてしまった。ほら帰りがけにいっぱい獲れたぞ」

「おお、今日は魚料理が楽しめるな」

魚を受け取るイワン、ヤコブも先ほど届いた報せを氷河に渡す。

「そうか、また東京で始まるのか」

「うん、今回は純粋に腕試しだって言っていたから」

「そうだな、今から楽しみだ」

そこにイワンが割って入る。

「おい、俺も日本に行っていいか」

「別に構わんが、まさか乱入するんじゃないのか」

「もう戦争は終わったんだ。今回は純粋に観光だ」

「それだと、いいんだがな」

と返したものの、氷河が懸念しているのはまさにそれ以上のことであった。

 

カノン島では、牡羊座の黄金聖闘士ムウの弟子貴鬼が、修行の傍ら最近付き合っているという少女と会うために訪れていた。

「まだ一輝は眠っているのかな」

火山のふもと、見上げる貴鬼と少女。すると二人の脳裏にとある言葉が飛び込んできた。

『・・・いや、もうすぐ目覚める時だ、個々のところよからぬ連中が現れんとするのだからな』

「うん、星の巡りから空の彼方にずっと強大なものたちがやってくるっていうからね」

そのやり取りの中、本来一輝の念話が聞こえないはずだが、貴鬼の話を察して少女も問い掛ける。

「でも大丈夫、一輝でも手に負えない人たちだったら」

「大丈夫だよ、一輝ならどんな相手でも一撃さ」

特に少女に向かって貴鬼が応える。その言葉に感じたのか一輝も貴鬼に呼び掛ける。

『そうありたいものだ、だからこそ俺のコスモを高めねばならないからな』

といって一輝の意思は再び消えていく。それを見守る貴鬼たちだった。

 

そして日本、星矢が幼いころに過ごした孤児院では、先のサガの乱以降そこで働いているカメオン座の青銅聖闘士のジュネのもと、蛇使い座のシャイナが平服姿で訪れた。

「星矢は今どうしてるんだ」

「ああ、シャイナさん、今療養次いでに界隈でスパーリングを行ってますよ、あと瞬は城戸邸で調べものです」

「そうか、それなら第2回の銀河戦争(ギャラクシーウオーズ)にも出られるな」

「え、銀河戦争?」

訝るジュネにシャイナが説明を加える。

「近日グラード財団主催で開催されるんだ、表向きは慈善事業の一環としてね、久しぶりにみんなの実力も見てみたいのもあるんだ。もちろん私も参加する。ジュネも参加するだろ」

「ええ、私もですか」

「ああ、おまえも陰ながら修行を続けてると聞いてるからね。それも楽しみだ」

「分かりました」

一応の了承を告げるも、ジュネの内心も高まっているのをシャイナも感じていた。

 

そして城戸邸の図書庫で読書にいそしむ瞬、別の部屋でたたずむ沙織の傍らにお茶を嗜む一人の男がいた。

 

そして港でのランニングを切り上げ、帰途につく星矢。

「いよいよ、明日か・・・・・」

星矢の瞳にも決意の炎が燃え上がるかにみえた。その途中、一人の少女とすれ違う。その時お互いに“何か”を感じ、しばらくたってそれに気が付くのだった。

「何だろう、あの女の子かな?」と星矢が、

「何かしら、あの男の人かな?」と、その少女、うさぎがその想いを胸に、それぞれ帰途につくのだった。

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