ONE PIECE女学院第10話:非情のお茶会(前編)
さてみなさん、今回の新春企画は、ちょっとエッチなパロディドラマ、ONE PIECE女学院にて、原作のホールケーキアイランド編に準拠してサンジたちを絡めた『非情のお茶会』の前編パートをお送りいたします。突如サンジたちのお茶会に巻き込まれたルフィたち。そこに隠された陰謀を含め、いつもとは違いシリアスタッチのお話が展開されることでしょう。それでは、ごゆっくり。
ある冬の朝、いつもの通り朝食をとっているとき、突然サンジが深いため息をついていた。
ルフィ「あれ、どうしたのサンジ」
ゾロ「何か変なもの喰ったんじゃねェのか」
ソロの悪態を無視してルフィに応えるサンジ。
サンジ「うん、実はね、私の実家でお茶会を開くことになったんだけど」
チョッパー「サンジのお家って今まで聞いたことないけど、何か都合悪いようね」
ゾロ「どうせろくでもねェことだろう」
「それは思い違いだぜ、マドモアゼル」
突然、ゾロの背後に謎の人影が忍び込んできた。
ゾロ「うわっ、何だおまえ!?」
ルフィ「なんかサンジそっくり」
現れたのはサンジに雰囲気が似ている謎の男だった。
「自己紹介させてもらおう、おれはレイジ。サンジュの兄貴さ」
ルフィ「サンジュ?」
サンジ「私の本名よ、ヴィンスモーク・サンジュ。それでレイジ、今日は何の用だっていうの」
煙たそうにサンジが要件を尋ねる。
レイジ「何の用だってお前、そのお茶会の日時が決まったんだ。今回もいつも通りどれだけ招待客を満足させるかだ。イチジュたちも今か今かと待ちかねているぜ」
サンジ「そうね、ほんと、楽しみ・・・・・」
と、サンジもウンザリそうに応える。
サンジ「それで用が済んだらとっとと帰ったら」
レイジそうつれなくするなよサンジュ。ここには食べごろのお嬢さんもいるんだ。ちょっとばかり味見をしてもいいだろう」
と、レイジがルフィにちょっかいを出そうとするも、案の定オリジナルのロビンに成敗される。
サンジ「ここには守り神さんもいるから、くれぐれも油断しちゃダメよ」
レイジ「そ、それを早く行ってくれ・・・・・」
学院内でヴィンスモーク家のお茶会の報せは、瞬く間に広がり、ことに学院内の男どもはここで好機と乗り出していく。
ハンコック「ヴィンスモークの茶会は聞いていよう。ここで我らが乗り出し、この学院内に名をとどろかせるのだ」
アレキサンダー「流石は兄者(とはいえ今更名を成さしめんとしてなんとするか、だな)我らもできうる限りのことを致しましょう。それでいいかな皆の衆」
マルクス「もちろんです。まず僕が参加の意を伝えましょう」
と、まずはマルクスが伝令を買って出、参加の意を伝えるのだが。
一方で男子寮の一室で。
ペローナ「お茶会となればゾロも参加するだろうな」
ボニー「今度こそゾロをものにするんだ、今度は負けねェぜ」
たしぎ「しかしそれはともかく、今回はヴィンスモーク家にも覚えをよくしなければならない」
それでもその両者が一石二鳥と見てその暗い闘志を否応にも燃やしていく。それを傍から見た者がいた。ゾロの師匠ミホークだった。
ミホーク「ヴィンスモークの茶会となればある程度の罠もありか。しかしその罠を切り抜けてこそ、剣士としての精進となるか。しかしそれだけではなかろう」
なぜかそこに陰謀ありと踏みつつも、その陰謀を楽しまんとする感があった。そして背後の物体に対して一言。
ミホーク「おまえもそう思うか、ヴィオルン」
そしてビビの部屋に招かれたナミもまたお茶会に参加を勧められるのだった。
ビビ「サンジくんのお茶会か、これは行かなきゃいけないな」
ナミ「ああ、そうだな、ん」
そんな中、ヴィオルンが何やら思案にふけっていた。
ベッカム「あれ、どうしたのヴィオルン、サンジちゃんのお茶会なら喜んで行くはずだけど」
ヴィオルン「ああ、でもそれ以上に思うところがあってな。たとえばこの事態を傍観しつつ漁夫の利を得んとする、見えざる目がな・・・・・」
横顔で真剣な表情のヴィオルンだが、相変わらず片目はどこかに伸びていたのは述べるまでもない。
そしてその目をかいくぐりつつあどけない表情で界隈を回っていた少年がいた。やがてその目を切り抜けた~ひとまず監視の目を解いた~のを見計らい、その少年、年少組で三つ目族の少年プディングは前髪をあげて額の目をあらわにし、何やら意地悪そうな表情をあらわにする。
「面白いことになってきたな、でもここは、僕の独壇場さ、サンジちゃん」
| 固定リンク | 0
「ONE PIECE」カテゴリの記事
- ONE PIECE海賊無双4、ですか(2024.08.15)
- 月刊ストロングワーズ新世界編(創作):特別編・ベガパンクのメッセージその3(2024.08.12)
- 月刊ストロングワーズ新世界編(創作):24年度8月号(2024.08.04)
- 月刊ストロングワーズ新世界編(創作):24年度7月号(特別編2)(2024.07.07)
- 月刊ストロングワーズ新世界編(創作):24年度6月号(特別編1)(2024.06.02)
コメント