ONE PIECE女学院第9話:おれたちのメリークリスマス2015(前編)
さてみなさん、今回の新春企画ということで、ちょっぴりエッチなパロディドラマ『ONE PIECE女学院』をお送りいたします。
今回は先のドレスローザ編におけるヒロイン格のレベッカとヴィオラの男性形キャラが聖夜の空を駆け巡る様をお送りする運びです。
ともあれそういったところで、それでは、ごゆっくり。
女学院演劇部
部室で机に足をかけ座している一人の男、人呼んで“千里眼王子”ヴィオルン(ヴィオラ・声:中村悠一)。彼は座した先から学園内に視線を向けていた。
「もうすぐ年も暮れる。この一年も慌ただしい一年だったが、過ぎてしまえばあっという間、世の中の慌ただしさに比べれば、おれ達の行いは取るに足りぬ。こうやって他の生徒たちの営みを・・・って、おい!?」
ヴィオルンの視線のサンジが何故か気付き、その視線に対し手を延ばす。すると突然、
「おーい、ヴィオルン、遊びに行こう!!」
部室に副部長にしてヴィオルンの甥御ベッカム(レベッカ・声:林原めぐみ)が入ってきた。
「お、おうベッカム、いいところに来たな、丁度サンジ君からお誘いが来た」
「あらあら、またのぞきかしら部長」
「まったく、好きなんだから」
と言って入ってきたのは部員のイデア(イデオ)とギリー、そして初等部のシュガーの3人だった。
すでにヴィオルンの片方の目が顔に収まったかと思えば未だもう片方の目は伸びたままだった。
「そう言うなよ、手土産まで持たされたからな。おっと、ヴェルコ(ヴェルゴ)まで来たか」
ようやく目玉をたぐり寄せたヴィオルン。そこには袋が括り付けられていた。ついでに朝食のトーストを顔につけている演劇部顧問、ヴェルコ先生が入ってきた。
「あらあら、お元気かしらみなさん」
「相変わらずねヴェルコ先生、今回はどんな練習かしら」
「今回は練習なしだけど、その袋の中身が関係するから空けてみて。ああちなみに、このトーストは関係ないわよ」
「でしょうね」
そっけなくイデアが応える。袋の中身はサンジ特製のシュトーレンだった。
「シュトーレン、おお、この時期が来たのか」
「ええ、ブルック先生から今回私たち演劇部を中心にクリスマス行事を取り行おうのよ。もちろん希望者も加わってね」
「おっ、だったらルフィちゃんも来るかなヴェルコ、こういうの好きそうだからなあ」
ベッカムが問い掛けるが、そのヴェルコもベッカムに顔を近づけ応える。
「もちろんよベッカム、あともう一つ大切なこと・・・・・」
「ん・・・・・」
「・・・ヴェルコ、ちゃん、って呼んでね」
「はーい」
さして何も考えないそぶりでベッカムが応えるのだった。
クリスマス当日、演劇部一同が集合場所に会した。そこにはルフィやサンジ、ブルック、チョッパーら有志が待ち構えていたのだが。
「おっはよー、ベッカム」
「おっルフィちゃんおはよう」
「どうやらほかの連中も集まったようだね」
と、ソリの御者席に座っているチョッパーが言うが、そこに文句を垂れる者がいる。なぜか顔を出したハンコックだった。
「待ていトナカイ、ソリは卿が退くが道理なれど、何故にそのような場所に座っておる」
「あら、この行事は皆さんがソリを引くのが決まりって聞かなかったかしら」
「何じゃとぉ!!」とサンジの受け応えにハンコックが抗議しようとした時、
「ハンコッ君もルフィのお願いで来たの」とルフィの言に、
「おおルフィ、この場は余に任せておけい」と、早速ソリの引手を買って出る。そしてその脇にやっぱり引っ張り出されたナミがいた。
「ていうか、またパンツ一丁かよ・・・・・」すでに男子全員が勝負服ということで赤パンツ一丁となっていた。
そういえばもう一人の部員、初等部のシュガーがいない。と思ったら。後ろで何やらを企んでいた。
「ここはいい機会だ、みーんなオイラのオモチャにして楽しんでやる、まずは誰にしようか・・・・・?」
「おーい、シュガー!?」
「・・・あ・・・・・!?」
シュガーが振り向いた先には、顔と舌を伸ばしたウソップが顔を近づかせていた。
「ばあ」
「ぎゃああぁぁぁぁ!!!」
何故かウソップの表情に、驚愕してそのまま気を失うシュガー。
「まったく油断も隙もあったもんじゃないわね」
と、ウソップのソリにシュガーを括り付けた。そんなこんなで演劇部をはじめ有志一同でクリスマスのプレゼント会が始まった。
「それじゃ、行ってみよう!!」
「おーっ!!!」
「おーっ、じゃねェだろ・・・・・」
最後のナミのぼやきは誰にも届かなかったことは言うまでもなかったが。
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