ONE PIECEオリジナル:エピソード・オブ・W7アフター(その2)
さてみなさん、今回のお話はアイスバーグの新しい秘書の女の子のお話です。とはいえまだ名前も定まっていない“彼女”ひとまずはオリジナルの要素も交えておりますので、原作とかけ離れている設定もありましたらご了承のほどを。それでは、ごゆっくり。
W7市長アイスバーグの秘書を長年勤めてきたカリファの突然の辞任を受け、急きょ次の秘書を選ぶことになった。並み居る候補の中から選ばれたのは、うら若きというか、あどけなき10歳の少女だった。
W7市内の小学校では近年まれにみる優等生で、大人顔負けの知性とそれをカサに着ぬ謙虚さと清楚さを兼ね備えた逸材であった。
また人間関係でも分け隔てなく付き合いがよく、親友であるチムニーはともかく、問題児だったマイケルとホイケルの兄弟も彼女から勉強を教わっているとか。この度この2人は、ガレーラの船大工見習いとしてもアイスの大アニキを筆頭に職長たちにしごかれつつも腕をみがいていくのであった。
そんなある日、久しぶりにチムニーと彼女が会うことになった。
「へえ、あんたがアイスバーグさんの秘書にねェ」
「おお、やったじゃん」
「おめェならきっとやれると思ったよ」
そこにはマイケルとホイケルも居合わせていた。実はこの二人、前々からチムニーと彼女を好いていて、顔を合わせてはしょっちゅう言い寄っていたのだ。対するチムニーはある程度あしらう感もあり、彼女にいたってはいつも通りの感じで、つまりはまだまだ友達付き合いで接していた。そんな二人にチムニーはいつも通りあしらうように言葉をかける。
「それはいいけど、二人ともお迎えだよ」
2人の後ろにタイルストンが立っていて、二人にゲンコツを放つ。
「おめェら、見習いのくせにデートなんて10年以上早ェ、さっさと仕事に行け!!」
「は~い!!」
と、タイルストンにつまみ上げられ、二人は去っていく。残されたチムニーと彼女で会話は進むが、話題が自分の秘書就任にあたって、
「私ね、前から秘書のカリファさんに憧れていて、いつかそういったお仕事をしようって思ってたの」
「カリファさん、ねえ・・・・・」
「・・・うん・・・・・」
チムニーが表情を落としたことに気付き、彼女もそれ以上口にはしなかった。
表向きはカリファはルッチらと一緒に里帰りをしたと公表されていて、彼女もひとまずはそう信じていた、と自分に言い聞かせているのだった。彼女もまた先の襲撃事件に関与しているとも気付いていたのである。
一方のチムニーも裏の事情~カリファが政府のCP9の工作員であることをまさか話すわけにはいかなかったのだ。いずれにせよここはお互い何も言わない方がいいと思い、その話題を一旦やめることにする。
ともかくもこれから自分がカリファの代わりにアイスバーグを支えていこうと、彼女は心に誓うのだった。
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