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ドラえもんの亜流たち:短編・イヤなイヤなイヤな奴<本当は怖いドラえもん>

今回もまたちょっと大人向けの藤子F作品から、

時は未来とある宇宙輸送船の中、乗組員たちのいざこざが絶えなかった。そんな中、一人の男が船内でのトラブルを引き起こし、他の乗組員たちはそれに対して対処のために力を合わせるにいたる。

そんなこんなで船は無事地球に着き、男は確保連行された。しかしその男が会社のオフィスにて多額の報酬を受け取っていた。男は自らに憎しみを向けさせ、いざこざを抑える「にくまれ屋」だったのだ。

 

宇宙船という閉鎖空間で永い航行の中、どうしても乗組員のストレス等の欝屈は起きてしまう。その発散方法の一つとして自らの敵意で気をそらさせて連帯感を高めさせるというのだ。

たしかに宇宙船はそれなり広く、船内もそれなりの娯楽施設(もちろん現在に比べればたかが知れているけれど)もあるが、それでもいざこざは起きてしまうものなのかと、あらためて問うのも野暮だろうけれど。まして人間のシュウセイなどに訴えてヒト同士のつながりを固めようとするのはこれまた見え透いている。

結局はこれもF先生の認識といえばこれまでだろう。それでもテツガク的な見方で『性悪説』:ヒトが悪い方に傾かないよう学問や礼儀作法を学ばせるべき教え。に照らせればこれも一理はあるだろうけれど。

 

さてこのお話の命題たる「人間社会において共通の敵に対して団結するもの」といったくだりをこれもナンクセながらドラえもんに当てはめていくけれど、

そもそもいろんな問題を解決するつもりが更なる問題やトラブルを引き起こすはめとなるのび太くん、それをみんなでこらしめてやっつける。そういうお話が後期になってもっぱらとなってしまう。

たしかに「のび太が道具を悪用してみんなの和を乱したのがワルい」というけれど、ここでまたヒネくれて考えれば、にくまれ屋はみんなの和のために自ら進んでにくまれ役を買って出るのに対し、のび太くんはまず自業自得とはいえみんなの和のためににくまれ役に仕立てられた。結果こういったにくまれ役はある程度の覚悟がなければやってられないとは思うのだが。

つまり全体のためのまとめとしてのにくまれ役というものは一見必要なのだという反面、あくまでも大人の理屈で、まして子供の付き合いとしてはやはり健全な形ではないこともここに述べておきたい。

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