ONE PIECEオリジナル・エピソード・オブ・アラバスタ・アフター(その3)
第3話:番長への道、再び
話を戻して件の穴ボコ島、穴掘り男ゴローに連れられた、元スカイピアの神官ゲダツ。穴ボコの離れの小屋についた。
「おう、むさくるしい所だがゆっくりとしてけ・・・・・」
「うむ、お言葉に甘え、って、すこしきついぞ・・・・・」
「おう、そこは窓だぜ兄ちゃん」
「ぬおっ、おれとしたことが、うっかりまっすぐ進んでしまった」
ともかく中に入るゴローとゲダツ。まずは互いの素性を明かすことにする。
「おれはこの島に温泉を掘り当てて、この島を一大観光地にするつもりだ」
まずはゴローが切り出す。ゲダツはひとまず聞き入った後、軽い思案の後、
「おれは・・・そうだ、おれはこの青海の番長になることとした。そのためには、お前と一緒に働くことに・・・・・」
「まあそいつはいいが、そこはタルだぜ兄ちゃん」
「おおっ、うっかり座ってしまった」
と、樽の中にシリを沈めるゲダツだった。
こうしてゴローとゲダツの穴掘りの日々が始まった。
まずは穴掘りの基本、地面をツルハシでほぐし土をかき分けるのだ。手慣れたゴローもさることながら、ゲダツも空島よりも空気が濃いせいか身体が軽くツルハシのみで土を掘り返していく。こうしてはかどる作業に、ゴローが一言。
「なんか苦しそうだな、たまにゃ息した方がいいぜ」
「・・・はあッ、うっかり気合いを入れて息するのを忘れてしまった」
ひとまず作業を切り上げ、ゴロー特製のサンドイッチで腹ごしらえをする。しかしゲダツはサンドイッチを口の周りで動かすのみだった。
「どうでもいいが、口開かなきゃ食えねェぜ兄ちゃん」
「う、うむ・・・・・」
ゴローに指摘され、あらためてサンドイッチ頬張るゲダツだった。
腹ごしらえの後で作業は再開、ある程度掘って土を外に運ぶゲダツとゴロー。目に涙をたたえつつ作業にいそしむゲダツ。
「今日は砂ぼこりが激しいな・・・うっかりまばたきしなかったのかゲダっちゃん」
ここにきてゴローもゲダツの扱いにある程度慣れていったようにみえるが。
こうして作業も夕方に切り上げ、労働の汗を流すべく二人で風呂を沸かすが。
「さて風呂が沸いたところで、そろそろ入んなゲダっちゃん」
「おおっ、うっかり服を脱いだっきりになってしまった」
そんなこんなで二人の楽しい日々が続いていく。
それは、麦わらの一味がフォクシー海賊団と楽しい争乱を繰り広げていく頃であった。
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