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オリジナル大長編:のび太のからくり城(その8)

いままでのあらすじ
異変の元凶を突き止めるため、江戸時代に飛んだドラえもんたちだが、街中に入るなり提灯型のからくりロボットに追い回され一同散り散りとなった。

そんな中、のび太くんを助けたのは尼僧風の女性だったのだ。

「ああコロ助、よく戻ってくれましたね。それにみなさん、コロ助を直して頂き、有難うございます。私の名は鶴姫と申します」
その後ドラえもんや英一たちもその鶴姫と名乗る女性によって提灯ロボットから脱することができ、そのままとある庵(人が住める一軒分の小屋)にかくまわれる。
「いえ、こちらこそ助けてくれてありがとうございます。でもどうしてあのチョウチンは引き下がったの」
問われた鶴姫は例の光を差し出す。それは家紋が彫られてあった印籠(薬などを入れた小物入れ)だった。
「この印籠も、提灯たちを退がらせるだけしか出来ません。お城のカラクリはそれ以上の力を持っております。皆様に参られてこのようなことを申すのは心苦しいのですが、どうしても、人手が足りないのです」
鶴姫の言葉は重い。
「まずこの見取り図をご覧下さい」
鶴姫が広げた図面は、町のすぐ下に、巨大な構造物が地下深く、逆の三角に築かれていた。ただ下の部分、三角の頂点が描かれていなかったのだが。
「すごい、あの町を見たけれど、あれほどの広さの逆のピラミッドみたいな建物だなんて」
「“ぴらみっど”はるか西の砂漠の国にある石積みの塔のことですね。たしかにあれよりは一回り小さいですが」
「いずれにしてもこれだけの建物はただでさえホネが折れるからなあ」
「こんな時しずかちゃんがいてくれたらなあ・・・・・」
「ムチャ言わないでよのび太くん、今から現在に戻って呼び出すっていうの」
「待ってお兄ちゃん、こういう時は、これを使えば・・・『タイムホールとタイムとりもち』」
ドラミちゃんが取り出した道具。無論ドラえもんのよりも良い性能のモノを取り出し、まずしずかちゃんを、続いてスネ夫とジャイアンを引き出す。
「ついでに英一さんのお友達も引き出した方がいいんじゃない」
「う、うん、そうだね・・・・・」
というわけでみよちゃんとトンガリ、ブタゴリラも引き出される。
その6人を『思い出しハンマー』と『時空結界』で保護をするのだったが。
「やいのび太、こんなところに引っ張ってどういうつもりだ」
「おいキテレツ、いきなりこんなところに引きずりやがって、いったいどういうことだ」
当然のごとくか、引き込まれたジャイアンとブタゴリラがのび太くんと英一とでいざこざを起こしかけた。
「やっぱりこうなっちゃうのか、しょうがないなあ」
「でもお兄ちゃん、何とかしずめないとね。あ、ちょうどいいものがあったわ・・・・・」
ドラミちゃんがポケットからこれまた巨大なハンマーを取り出す。
『セーシュクハンマー!』
説明しよう。この『セーシュクハンマー』はどんないざこざも一発で鎮める道具なのだ。
「みんな、静粛に!」
とハンマーでこれまた巨大な床を叩く。はたしてジャイアンとブタゴリラとのいざこざは鎮まったのだ。
「さてこれでよしと、さあ鶴姫さん」
「・・・あ、はい、ではみなさん、お話というのはほかでもありませんが」
と、鶴姫はジャイアンたちにもこれまでのいきさつを説明する。
「するってえと、あんたがこの時代に残したコロ助を一旦封印したってのか」
ブタゴリラの問いに鶴姫は重く静かに頷くのだった。
「今思えば、変な車が道を走っていたり、お風呂の中に変な神棚が置かれたりと、でもどうして、変に思わなかったのかしら」
「それはねしずかちゃん、その変な機械文明のせいで歴史が変わった影響を受けたせいなのよ。でもしずかちゃんたちならいいけれど、私とお兄ちゃんは消えそうになったのよ」
そのドラミちゃんの言葉に、皆は言葉を失った。しかししばらくしてトンガリが口を開く。
「で、でも、それと僕たちと何の関係があるのさ?そもそもキテレツの問題だから・・・・・」
何言ってんだトンガリ、おれたちを頼って世界を守ってくれって、そのお姫さまの頼みなんだぞ。ここは一発一肌脱いで、ほら『木を見るおサルは洋梨ナリ』ってな」
「それを言うなら『義を見てせざるは勇なきなり』だよ。困っているのに助けないのは臆病者ってことだよ」
「お姫さまがわざわざコロちゃんを現代まで送り届けて助けを求めたんだから。私たちが出来る限りがんばりましょう」
「みよちゃん、みんな、本当にありがとうナリ」
「みなさん、私からもお礼を言わせて下さい。あと今日はもう日も沈みましたので一晩休むことにいたしましょう」
「でも、こんな小屋で休むのか。ちょっとせまいなあ」
「大丈夫です。ひとまず場所を移しましょう」
と、鶴姫がいろりの吊りガネを引っ張ると、庵そのものが地下へと下がっていったのだった。

つづく

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