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ドラえもん卒業の日?・改訂<本当は怖いドラえもん>

さて初期から中期のドラえもんにおいては、掲載されていた小学一年生から六年生の学習雑誌にての連載において、毎月購読するとしても六年生の3月号にてドラえもんから(ひとまず)卒業するという具合である。
今回はそれに伴ってのお話、すなわち卒業エピソードについて今回は考察したいと思う。

その卒業エピソード、それにふさわしい作品をとピックアップすれば次の通り。
りっぱなパパになるぞ(76年度)
あの日あの時あのダルマ(77年度)
のび太もたまには考える(82年度)
のび太の息子が家出した(83年度)
右か左か人生コース(84年度)

まあ自分なりに厳選してこんなものだけど、76年度の『りっぱなパパに・・・』と83年度の『のび太の息子が・・・』は次回に回して、

まず77年度のと84年度のを要約して
『あの日あの時あのダルマ』
失くしたママの指輪を「なくし物とりよせ機」で取り寄せたのをきっかけに、今までになくしたものを面白半分に取り寄せているうちに1個のダルマを見つける。それは今は亡きおばあちゃんがのび太くんにあげたダルマで、そのことを思い出して一念発起をするのだった。
~これは過ぎた日を乗り越えて明日に向かって頑張れというメッセージが込められていて、これは横山センセイも述べているところ。

『右か左か人生コース』
はじめ、格闘家の人の話をドラえもんと一緒にテレビで見てから、その日もしずかちゃん家に行こうと、その際にコースチェッカーなる道具でしずかちゃん家に行く最良のルートをそれで調べようとするも、どの道も災難にあう道ばかり、途方に暮れるのび太くんにドラえもんは「人生は生易しい道ばかりじゃない、あの格闘家さんだってそうだ」と励まし、それで発奮したのび太くんはその災難にあえて立ち向かうのだった。
~人生は重要な選択肢の連続というのは真理だけれど、やはりしょっちゅう災難だらけの人生ってのもどうか、と難癖をつけるのはここまでで、どんな災難でもその気になれば乗り越えられるもの、言いかえれば今の現状を嘆くよりも、いっそ歯を食いしばって困難を乗り越えていこうといった意味合いのドラえもんの叱咤激励ということになるのだが。
これは『さようならドラえもん』やら、大長編やらでそれは証明できたろうけれど。

そして82年度の作品、これは重点的に述べたいと思う。
『のび太もたまには考える』
ある日いつものテスト勉強で大慌てののび太くんをよそにいつもの通り冷淡なドラえもん。
「僕がこんなに悩んでいるのに」と不貞腐れるも、ドラえもんは「いや、ただ甘えてるだけだ」とやり返し、「一度でいいから本当に悩んでみろ」と叱咤する。
のび太くんもそれならばととりあえず勉強を始める。そこにママがお使いを言い付ける。これも教育の一つと付け加えられたら返す言葉もないが、隣町の電気屋さんが遠かろうと結局才能カセットを出してやり、マラソン選手のカセットでお使いを済ませる。
その後のび太くんは面白がっていろいろなカセットを使って活躍をする。一通り試した後で、ふと考える人のカセットを使う。するとその場で深く思考にふける。
すべてはドラえもんの道具のおかげであり、いずれはドラえもんとは別れなければならず、いつまでも頼ってばかりじゃいられないと、自分からカセットを返すことにした。
~たしかにこの話ではのび太くんもそうそう悪態をつかずに素直になっているなと感じる。
ここは「悩んだり考えたりして人は大人になるんだ」というメッセージが込められて、まさに卒業作品に相応しいなとしみじみ感じる。

さてこれが85年度あたりからそうそうテーマを狙わなくなった感がある。
これはひとえに大人になっても読み続ける人も増えたし、いわゆる大長編が毎年のように掲載されたことが大きな要因だろう。これはF先生もまあ卒業作品などと言わずに日々のエピソードから何かを学んでほしいと伝えたかった、といったところか。

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