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禍福のコントロール<本当は怖いドラえもん>

さて今回もドラえもんのお話のパターンの一つ、のび太くんの不運を何とかするお話について、軽く触れたいと思う。
そもそものドラえもん目的の一つが「不運に付きまとわれる一生をおくるのび太くんを何とかマシな人生をおくらせようとする」ことのはずだった。その反面「運不運というものは努力や注意によって何とかなる」という結論にも行きついていく。もちろんこれは編者も正しいことだと納得しているが、それのみに固執し胸先三寸で責任の一切を押し付けるとんち話に利用されてしまったことの問題点を、その極端な例たる『不運はツヨ~イ味方』の巻にて顕現した悪意と皮肉交じりの戒めを先に批判した。
このお話で出てきた『不運光線』に見られるように、そも幸運よりもはじめから不運を呼び寄せる道具が多く出されている、つまりは作者の藤子F先生は不運の要素が多いのが自然なのだと思っていたのだろうが、それも言ってしまえばギャグパターンでもあるかもしれない。
つまるところ『悪魔のイジワール』やら、『ジャイ子の恋人=のび太(スカンタコ)』やらのはじめから負けを意識して作られたお話は論外としても『ラッキーガン』のように「ダメな時は何をやってもダメ」という文句に「安易に幸運を求めれば、かえって悪い結果になりますよ」という文句が付け加えられた。一見正論そうに聞こえるこの文句も前者についての無責任な弁明にも感じる。これは日頃不運ばかりでささやかな幸運が欲しいといういじらしさにも、欲望だの融通だのとケチがついてしまうというシチュエーションではないのかと、ナンクセながら述べるにして。
それでも結局はささやかな幸運というものも自分の努力でつかみ取るものだというのが本当の趣旨だろう、やはり成否を別にしても。
そこで純粋な意味で描かれたこのお話を紹介したい。

『しあわせをよぶ青い鳥』
その日も何かと不運続きののび太くん。そこで今回は『チルチルペンキとミチルあみ』を出してきた。
これで近くのトリをペンキで吹きかけてから捕まえて、幸運を呼び寄せるのだ。
それを用いて青い鳥を捕まえてから、はたしてささやかながら幸運が訪れたので、続いて他の友だちにも幸運をもたらそうと近くの鳥を捕まえようとしたが、まちがって近くのコワそうなおじさんにペンキを吹き付け、そのおじさんに追いかけられるはめになる。やがて近所の一軒家に逃げ込むが、そこは以前出会った借金取りに法外な借金の利息を科せられた人の家で、更におじさんはその借金取りだった。ともかくもその家のあまりの貧乏さに愕然とし、後悔した借金取りのおじさんはその借金を帳消しにしたそうな。
~つまりは「青い借金トリ」ということで、シャレを利かせたオチながら、中盤からの悪戦苦闘やドタバタやらが、終盤で借金取りを改心させ、もう一人のおじさんを借金の苦しみから救った。
つまりこの場合は善行につながったゆえのご褒美としての幸運となったことだけど、この時は素直にある程度の努力が報われるお話を感じたはずなのだが。

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