ONE PIECE反省会:年末特別編
さてみなさん、年末年始企画のシメの代わりといってはなんですが、ワンピのレビューを軽くお送りしたいと思います。それでは、ごゆっくり。
まずは劇場版との連動企画としていわゆる“Zの野望編”について、
魚人島をあとに、新世界への一歩を踏んだルフィたち。早速不機嫌海域なる新世界独特の気候変動の洗礼を受けるもかろうじて難を逃れる。
後に食事にかかるも食材を何者かに食べられてしまう。それは巨人族でありながらミニミニの実の能力者となった巨人族の娘リリーの仕業だった。悶着の末に船に乗ったいきさつを語る。ルフィたちもリリーの父バンズフライ救出に力を貸す。それは何より、彼の特異な火山料理が目当てのことなのだが。
おりしもバンズは海軍に捕まり護送中で、ナミが立てた作戦に基づいて、結局は力押しでの救出作戦を開始するも、突然海中から謎の一団が現れる。彼らはネオ海軍と名乗り、シューゾを頭目としてまずはバンズ抹殺を目的として海軍を襲撃したのだ。
予期せぬ敵の襲来に図らずも三つ巴の戦闘の末に何とかバンズフライを救出した。
しかし己の地位確保のために、ルフィもろともバンズ抹殺を諦めてはいないシューゾは、自分に忠実な部下とともにルフィたちを追い詰める。
こうして覇気と覇気のぶつかりあいの最終決戦にもつれ込むのだが。
とまあ、こういった映画のプレストーリーとしての当シリーズなのだけれど。やはりいってしまえば前哨戦といったところ。ここはキャラごとの紹介ともに詳しく述べたい。
まずは巨人族の娘リリー、彼女は先のしらほしとある程度カブってしまうので、こういった小さな巨人というシチュエーションと相成ったのだろう。といったところで。
次のバンズフライは巨人の料理人ということ以外はとくに際立った特徴はないけれど。今回の事件のキーパーソンということで重要な役回りとなっている。
そしてネオ海軍のシューゾ、手長族にして覇気と六式使いでルフィたちに立ちはだかる。確かに苦戦したことは分かるけれど、彼の次にはもっと強大な敵が待ち構えているのでここで圧されてはいられないことだろう。
それはモモンガ中将に対したゾロも同様だろう。ゾロもまた奇しくも師事したミホークを超えるのはもちろんのこと、まだ見ぬ新世界の剣豪に打ち勝たねばならないから。
ともかくも、これらはZ同様に「越えなければならない壁」として位置づけられているのは述べるまでもないだろう。
続いて12月半ばに放映された”ハンドアイランド編“は、同じく新世界を航行するルフィたちは軍の巨大砲に狙われ、ハンドアイランドという島に漂着した。おりしもこの島は、先の大砲を撃ったビリッチ准将が築いた海軍基地が支配する島だったのだ。
その島で知り合ったロウ人形職人のジエゴと出会い、海兵となるもビリッチに逆らい囚われた息子のヘジスを助けるべく海軍基地に乗り込むルフィ。しかしそこには、海軍本部から今や海軍大佐となったかつての親友コビーが派遣されていたのだ。
ここでのお話は、後半のビリッチとの戦いはともかく、中盤の回想エピソードに尽きるだろう。まあお話の刷り直しという批判もあるけれど、これはある程度容認すれば観れるとは思うかもしれない。
ルフィはジエゴが作ったシャンクスの人形を見て、コビーはジエゴからルフィの動向を聞いて、それぞれの過去を振り返る。といったところで。
それから島の窮状を聞いてビリッチを懲らしめるべくともに戦いを繰り広げるのだが。
そもそもお話のイメージそのものが初期のオリジナルに近いかなといった具合で、悪徳海軍の司令に立ち向かう義賊色が強いルフィの活躍を、海軍において不正を取り締まる形となったコビーを交えてお送りできたかなと見られるけれど。
特に頂上戦争から2年、コビーも順調に昇進して大佐までになった。しかしかつての戦争にて結果的に赤犬のルフィ抹殺の邪魔をしたこともあり、ある程度睨まれる立場でもある。にもかかわらず、今の地位にまであるのはひとえにガープや、力のみによる正義に限界を感じたセンゴクの力添えがあったのだろうと推測できる。
とはいえ今はその赤犬:サカズキが元帥の地位にいることだから。コビーの立場もある程度は微妙な位置にあることは言うまでもない。その意味でも、ビリッチの力の正義による支配は、コビーにとって容認ならざる“不正”と見なしたことだろう。
ともかくも今のコビーにとって、赤犬の力による徹底的な正義の中にあって、ある程度の平和と平等を目指す、いわゆる“自由なる正義”を目指す上での前哨戦ともなっている。
さておきこの一件、先のもう一件を落着させたルフィは、年明けに謎の島パンクハザードへと航路を向けるのだった、と半ば強引にシメることにしましょう。
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