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世の中いじめっ子だらけ:ディレクターよ、お前もか(後編)<本当は怖いドラえもん>

さて前回いわゆるアニメスタッフの「カイアク」について述べたものだけど、まあ批判やナンクセばかりでは何なので、今回は原作からの良アレンジもここで紹介したく思う。

『しんじゅ製造アコヤケース』
 
(原作)ある日しずかちゃんがお母さんの真珠のネックレスをこっそり着けてみてみんなに見せつけたが、ひょんなことでジャイアンが真珠をぶちまけてしまう。
 
あわてて拾い集めたが何個か足りず、困り果てたのび太くんはドラえもんに『真珠製造アコヤケース』を出してもらい、それで真珠を造ってネックレスを元通りにした。
 
その後にスネ夫が聞きつけ、横取りしようとしたところ、ケースに閉じ込められ、あとで自分が真珠になってしまったそうな。
 
(旧アニメ版)元通りにしてから夕方の空き地で残りの真珠を探していたしずかちゃんに、事情を知ったお母さんもその気持ちをくんで、その真珠をしずかちゃんにプレゼントしたそうな。
 
~まあちょっとうろ覚えながら原作がちょっとブラックなオチだっただけに旧アニメ版は結構きれいにシメたなあとも思ったりもして。

『ロボット雪だるま』
 
(原作)町に雪が積もったある日、雪だるまを作ろうとしたのび太くんだったが、小さなものしか作れなかったのでジャイアンにバカにされたので、ドラえもんが『ロボットのもと』を出してその雪だるまをロボットとして大きな雪だるまを作ることにする。何とか大きな雪だるまを作るが、ジャイアンたちに壊される恐れがあるため同じく出された道具でロボットにしてジャイアンたちを撃退する。しかしそれは故障していたものだったのだ。
 
はたして暴走したロボットはそのまま家に居座ることになったが、家の温かさでそのまま溶けてしまったそうな。
 
(旧アニメ版)暴走したロボットが家に居座ってから、小さな雪だるまが自らの身を省みずストーブを押し付けて2体とも溶けてしまった。
 
後にドラえもんたちは雪の降る夜空に2体の雪だるまのことを想うのだった。
 
~これはありきたりのスラップスティックをラストの切なさに置き換えたお話ということで、結構心に響いたものだった。

まあこのように原作の良さ、あるいはちょっといただけない(だろう)お話を、テレビの制約に合わせつつ、かつ視聴者にも納得する形でお送りするのも、やはりアニメディレクターの力量というものだけれど。
 
まあそれでも、いかに良いアレンジが出来ても最終的には視聴者の評価に委ねられていくといったところ。
 
そういったある意味双方の努力が、今のアニメを作っていくのだと思うのだけど。
 
つまりは今の時代の風潮をつかみ、かつ原作の本質を忘れずにアニメを作っていくものだと信じたい。ということでシメの言葉としましょう。

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