のび太の堕落論:続・躾と戒め<本当は怖いドラえもん>
さて今回は、前回戒めについて、のび太くん以外のキャラ、この場合はジャイアンについて照らし合わせて今回は吟味したい。
それでも結論としては結局はのび太くんの躾話、そして読者へのとんち話に帰結してしまったのだけど。ともかくこのお話をば。
『のび太の調教師(天ばつムチ)』
その日もジャイアンにいじめられたのび太くんは、その乱暴を抑えるために『天ばつムチ』を出してもらう。
これはムチで叩いた相手が行った悪事に応じたバツを受けるといった代物である。
これでいろいろとジャイアンにバツを与え続けたが、結局は(事実上)目論見がばれてしまい、ジャイアンにとっちめられてしまったそうな。
~このお話のラストでドラえもんが「結局猛獣より物わかりが悪かったか」とあきれていたが、確かに猛獣だ怪物だとはやそうとも、それはのび太くんがジャイアンにいろいろバツを、つまりは災難を与え続けたので、いっくらジャイアンが頭がワルくても気づくだろう。とまあ、つまりはいつも通り調子に乗って返り討ちになってしまったということで。
まあ突き詰めれば「いっくらムチでしつけようとも反発もしたくなるのが人情」で、さらにいえば「スパルタ肯定まではいかないまでも、叱られてこそ人は成長する。と分かっていながらも、叱られてばかりじゃたまらない」ものである。
あと同じく『痛み跳ね返りミラー』にてジャイアンの乱暴についてまずしずかちゃんの仲裁があり、少しはおとなしくなったけれど、のび太くんたちも『痛み跳ね返りミラー』でいろいろとジャイアンを戒めようとしたのを、調子に乗りすぎてジャイアンの反撃を受けてしまい、結局はしずかちゃんの仲裁までも無駄になってしまったのだった。
結果としてジャイアンでもダメだからのび太くんでもやはりダメではないのか。とはいっても、その文句も先に述べた結論、言ってしまえばキョーイクというマンガの大義名分の前には無力になってしまった感もあるのだが。
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