今更ながらルパンレビュー:血の刻印~永遠のmermaid
さてみなさん、今回は12月頭に放映されたルパン三世のTVスペシャルについてのレビューをお送りいたします。それでは、ごゆっくり。
その今回のルパンは声優変更ということで、まずこの点が話題となりましたが、気になるのは肝心のストーリーを中心に述べたく思います。
まず全体の作画関係としては、TVシリーズ第2部の雰囲気といったところ。あとある程度のバイオレンスや流血描写もあったかなといったところ。
ストーリーとしては人魚の宝玉とそれにかくされた八百比丘尼の財宝をめぐっての争奪戦といったところ。
まず冒頭に藤堂のバアサン(声:野沢雅子さん)がルパンに人魚のウロコという秘宝を盗み出すように強要するも宝珠の持ち主たる氷室に殺され、彼女の秘書として雇われた美沙という少女~はじめ藤堂とともに突き刺されたはずだった~もまた氷室の手に落ちた。それに対し、比丘尼の秘宝のもう一つの手掛かりたるもう一つの宝珠をもって対抗する。その途中、真樹という少女がルパンの弟子になりたいとくっついてしまい、扱いかねながら作戦を進めていく。実はその真樹は囚われた美沙とは孤児院時代からの姉妹同然の中で、彼女の行動も彼女を助け出すものでのことなのだが。
一方で件の美沙、潜入した次元たちの前で巻き込まれて致命傷を負ったが、瞬時に傷がなおるという不可解さを見せる。実は彼女は比丘尼の血を引いていて、氷室はその血と秘宝を今後の兵器開発に生かそうと企んでいたのだ。そして舞台は封印の地へともつれ込んでいくといったところ。
ちなみにその財宝の因縁は祖父ルパン一世までも巻き込んでいて、今回の争奪戦はその真実を確かめるためでもあった。
たどりついた封印の地、死の罠というのは文字通りのからくりの罠だったが、確かに美沙は必要なかったし銭形が偶然発見した一世の抜け穴もあったということで、この要素ばかりは編者としても失敗だろうとも思ったけれど。それでも最後のカギは美沙の血というのはある程度納得はしている。
はたして現れたのは比丘尼の遺体、それこそ秘宝そのものだったのだ。その後の混乱の末に氷室がその血を受けた。そも氷室はその血で不死身の兵士を作り上げるつもりで、より確実な効果を得るために比丘尼の血を求めたのだが、結局氷室の肉体の拒絶反応からか怪物化してしまい、あげく比丘尼の魂を目覚めさせ、その導きによって斃されてしまった。まあいくら不死身の兵士といっても、頭を撃ち抜かれたり首を切り落とされたりすればやっぱり活動は出来ないだろう。
あと、一世はその比丘尼と対面していて、その美しさに手記をしたため、それを孫のルパンが受け取り、ここに比丘尼との再会と相成ったわけであった。
こうして比丘尼は伝説の彼方へと消え去り、加えて美沙の血の呪縛からも解放された。これも彼女にとってはよかったことかもしれない。
まあそんなわけで、良くも悪くも新しい時代のルパンだったとは思いますがどうだろうか。
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