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魔太郎がくる!!~A(安孫子)版のび太くん・改訂<本当は怖いドラえもん>

さてみなさん、前回A版ドラえもんということで『笑ゥせぇるすまん』の考察をお送りいたしました。
もっとも、A作品には『怪物くん』やら『忍者ハットリくん』やら、ある意味ドラえもんのテイストに近いものがあるけれど。まあこれについてはまた後日、ということで。
ともかく今回はA先生版のび太くんの魔太郎について述べたく思います、それでは、ごゆっくり。

とある学園に一人の男の子が転校してきた。名は浦見魔太郎。
その学園は友愛と親和に満ちあふれた一見平和な学園に見られていた。しかしその裏では暴力が陰で支配をしていた。
魔太郎も生来の気の弱さからそこでいわれのないいじめや暴力をたびたび受けることになる。
しかし夜になると魔太郎はそのいじめられた鬱屈を爆発させるかのごとくに「うらみ念法」なる魔力を発動し、主にいじめた相手に制裁を与えていく。
そう、これはいっつもジャイアンやスネ夫にいじめられ、まあドラえもんの力を借りるとはいえそのジャイアンたちに仕返しをするというパターンに当てはまるということか。まあ外見的に似ているし。
とはいえ、実際この2人を比べてもある意味魔太郎の方がのび太くんよりもしっかりしていると思う。
これは作風の違いといえばこれまでだが、たとえば複数の方面からいじめを受けることもあるが、そのときはそれら総てではなく、そのいわゆる従犯はとりあえず放っておいて(いずれ裁くだろうけれど)主犯のみに絞って裁いていくというパターンもある。
一方のび太くんの場合は『うらめしずきん』とか『ウラメシドロップ』とかであたりかまわず呪ってしまった結果、かえってしっぺ返しを喰らったって、まあこれはいつものことで。
それに魔太郎の方は度々一人で旅行にも行くこともあるし。まあその行動力は大長編にてののび太くんに影響した、かもしれない。
しかし魔太郎のお話が続いていくうちに、いじめの相手が学内にとどまらず街中至るところに存在し、まさに「世の中いじめっ子だらけ」という状態になり、その度に制裁を与えていく様を流石に盟友藤子F先生も思うところがあったかといったところか。
こうしてF先生が陥ったある意味悪循環を、今度はA先生の『笑ゥせぇるすまん』に反映されたかと思えば、なんとも皮肉な話だなと思えなくもない。
さらに後、阿部切人という謎の幼児が現れて、時折悪意のあるイタズラで魔太郎を苦しめる。とまあこういうA先生のオリジナルの要素をおりまぜておいて、実は魔太郎はとある魔族の血を引く者だということが分かり、切人とその父親はその魔太郎の監視役だったのだ。
そんな彼らのもとに魔族の使者が現れて魔太郎にこの世に災いを起こすように命ずるも魔太郎は当然ながらそれを拒否し切人たちとともに使者を退ける。
そして家族や友人に類が及ぶのを防ぐためにひとまずいずこかへと旅立っていく。
とまあこれが『魔太郎がくる!!』の大まかなストーリーである。

さてその魔太郎だけど、これだけ魅力的な(?)キャラながら未だにアニメ化されていない。後連載の『ブラック商会変奇郎』はドラマ化されたけれど、それはさておき。
まあ確かに、A先生自身もいじめられる意味そのものは考えていなく、ただいじめられてからその仕返しをすれば話はできるだろうと思ったきらいがあり、さらには制裁のやり方が度を超えることもしばしば。でもこれは最近のアニメ『地獄少女』などと同じく考えてもいいかもしれない、と編者なりに解釈したけれど。
確かにその陰惨さがゆえにアニメ化をためらったいきさつもあるが、やはり今の時代に魔太郎は必要だと思う。生来の人の悪意を呼び寄せやすい体質と、その悪意を魔力に変えて人々を裁いていくという、という少々偽悪的ながらも勧善懲悪に乗っ取ったこの魔太郎の物語を。

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