それにつけてもおカネの欲しさよ~先生、カツアゲって言葉分かってましたか<本当は怖いドラえもん>
人のモノを盗るのは犯罪です。ましてや暴力や恐喝でモノやおカネを盗るのは立派なカツアゲです。
とまあ、これだけなら難癖にもなりかねないので、まず結論から述べるに、永いドラえもんのお話の中で「こういうものもあるんだな」といった具合で流した方が礼儀かもしれない。
しかしながら今回はあえて、そんなカツアゲにまつわるお話を2、3紹介したい。
<むりやり貯金箱>
おこづかいをうまく貯めるための道具はないかということでむりやり貯金箱というタコ型の貯金箱ロボットを出した。
ところがそのロボットはおカネがあれば見境なく取り上げては溜め込み、邪魔をすればスミで応戦するとんでもない代物だったのだ。
~まずは軽いジャブとして初期の作品と低学年向けのお話ということで、結構なスラップスティック(ドタバタ劇)となって、設定金額が貯まり頭が開いて取り出せるといったオチにしたけれど、その設定金額がもうちょっと高ければどうなるんだろうと思いつつ次のお話へ。
<ばっ金ばこ>
この日もボールをパンクさせてしまい新しいボールを買おうとおカネを出しあおうとするもやはりみんな心もとない。
そこてドラえもんが『ばっ金ばこ』を出して、親などに叱られる度に10円ずつ取られるという代物だった。
~しかし考えても見れば叱られた時点でペナルティは成立したものだけど、その上にばっ金までせしめられるというのもやはりむごい話だ。そういう意味では、結局一番被害を被ったジャイアンにも(結局は自業自得とはいえ)一応の同情は持ちたい。
<税金鳥>
どうしても買いたいモノのために、みんなでおカネを出しあおうと呼び掛けるも、やはり誰もが乗り気でない。
そこて“税金鳥”を出して、みんなの小遣いから「公正に」“税金”を徴収しようとするものだったが。
~これも先の『ばっ金ばこ』と同じ動機で使われたものだろうが、やってることは『コーモンじょう』に出てきた、子供たちに小遣いをせしめた浮浪者のオッサンと同じものだったなあ、ということで。
これの悪質なところは、もらう小遣いによって取られる“税金”が多くなる、ということで、まあ累進課税の制度を皮肉ったものたが、これを直接当てはめちゃ流石にマズかっただろう。所詮は子どもの小遣いだから。
結局は“税金”の定義があいまいで、また先に述べた累進課税の件にて迷惑を訴えられ、しまいには言い出しっぺのジャイアンに破壊されることに相成ったそうな。
以上、これらのいわゆる“カツアゲ”行為をについてのお話をとりあげた。
とはいえ繰り返すけれど、当時は“シャレ”ということで、当時はこういう無茶も受け入れていたんだなあと自分なりには理解はしたい。
とはいえ昨今の世の中、今の大人になりたての皆さんは子供たちに「いいことと悪いこと」の区別をきちんと教えられるようにしてほしいものですね。
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