のび太の堕落論~やさしい心も間違いだったのか?・改訂<本当は怖いドラえもん>
さて今回は、優しい心は弱さにつながるものなのかという命題を、2、3回に分けてお送りしたいと思います。それでは、ごゆっくり。
<森は生きている>
その日ものび太くんは裏山の森で昼寝をしていた。その際に裏山のゴミを拾うなど、裏山に対する愛着を感動したドラえもんは「心の土」を出してやる。その裏山と関わっていくうちに次第に家から離れた生活を送り、ついには家出までもしてしまう。そこでドラえもんは裏山の精に頼みこんでのび太くんを追い返してもらったそうな。
~これははじめ、裏山を守っていこうという心根から始まったことだけれども、それが次第にのび太くんの堕落話に話が置き換えられてしまった。その際にドラえもんは「のび太くんに心の土を渡したのが間違いだった」と言っているけれど、これについて少し意見を述べたい。そのまま受け止めるならば、このお話を作ったのも間違いだとも受け取れるかねない。
そもそもこの話はのび太くんと裏山の森の自然とのふれあいを描いた話であるはずだったけれど、それが次第に甘えの感情が芽生えてお話が折れてしまったということで。まあそれで森との別れについて、あの突き放すような別れのくだりも、やはり厳しかったのと同時に無責任ともいえるやもしれない。この場合は裏山の精が生きていく道を諭していった方がよかっただろう。結局自己満足とも取れるオチになってしまったのが悔やまれる。
とまあこういった釈然としなかった思いが幼心に感じ入ったお話なのであったが。次回はそれに対し、優しさが強さにつながり、それが厳しいながらも励ましてくれるというお話をば。
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コメント
私の知人なんか中学時代、新しいパソコンを父から買い与えてくださって、
「フリーソフトウエア・ライブラリ」って
ユーザーの制作したソフトの詰め合わせに現を抜かし、
母に「塾に行きなさい!そんなぬるま湯に浸かっていないで!」と
・・・・・・・・・・・・・・
咳が著しく耳障りな結核の生徒がいる塾に入れられました。
奴が退会するまでは砂漠の日々でした!
彼にも一世一代の好意があるのに、こんなことが許されていいでしょうか?
失礼します。
投稿: 鳴海みぐJr. | 2014年3月21日 (金) 13時12分