今更ながら小公女セーラについて語る・改訂
さて今回は、フジTV系のアニメ世界名作劇場でも屈指の名作である『小公女セーラ』について述べたく思います。
この『小公女セーラ』について、ますは大まかなあらすじを述べるに、19世紀のイギリスにて富豪の娘であるセーラが名門の寄宿女子高に転校し、そこで充実した学校生活を送るはずだったが、父の死と破産によって小間使い同然の生活を強いることとなった。
しかしさまざまな困難の末、父の友人に引き取られ、幸福な生活を取り戻すのであった。
さてそのセーラについて、そのキャラクターにさまざまな意見もあるだろうけれど、やはりそれほど過酷な境遇に心を痛め、同時にその取り巻きの対応、ことにミンチン院長や同級生のラヴィニア、あと使用人のモーリー、ジェームスなど、彼らの行いにいわゆる胸クソ悪さを感じずにはいられなかった。
まあしかし、その背景について、調べるにこの当時はいじめが社会問題になり始めた頃でもある。まあ今でも同じようなものだけれども、当時は本当にひどいもので、その前の校内暴力問題などがあってか、ひとたびいじめが起こっても教師連中はロクに解決しようとせずに喧嘩両成敗などと言って責任を放棄するありさまだった。それが93年ごろの大河内くんの事件にもつながったのだなということなのだが。
まあそれもさておき、特にミンチン院長のことなのだが、よくもまあセーラの境遇に対しこのように対応が変わるのかと思えるのだが、さらに調べてみると、昔のイギリスはそれはもう階級制が厳しく、社会組織においての階級はすなわち役職ということなのである。その役職が変わればそれに対しての対応も変わるのはやはり当然なことであり、現代においてもそれについてある程度のマナーとして残っているのだが。
さてここでもう一つのエピソードをば、
昔、一人の少年が学校内で階級が低いことでいつもいじめを受け、今に見ていると一念発起をする。彼は苦学の末に弁護士となり、長じて政治家として大蔵大臣、そしてついにイギリス首相となり第一次世界大戦を戦いぬいた。それがデビット=ロイド=ジョージその人である。
彼の御仁もセーラ同様身分的逆境を越えて最後には成功者たりえた。「いつか、必ず」と願いつつ幸せをつかんだセーラと、「今に見ていろ」と発奮し後の勝利者となったロイド=ジョージ、受け身と行動派と手段は違えどもどちらも最後には明日を掴んだ。
つまりその二人から、今の日本の混迷を乗り切るべき気概を学ぶべきだとは思うのだがどうだろう。
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